ハイパワーエンジン×高性能サスペンションの絶対的実力主義【ドゥカティ モンスター1200S試乗】

【ドゥカティ モンスター1200S試乗】エンジンは超強烈だが、身のこなしはリッターオーバーとは思えぬほど軽やか!

スタイリッシュなイタリアンスポーツ、ドゥカティ Monster(モンスター)。その上級モデルが「モンスター1200S」です。グレードアップした専用の足まわりやアップ&ダウン対応のクイックシフターなどを標準装備し、スポーツ性能を向上。走りをさらに追求し、美しさにも磨きをかけたドゥカティらしいモデルといえるでしょう。

REPORT●青木タカオ(AOKI Takao) PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

※2019年09月30日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

Monster 1200Sディテール解説

楕円ヘッドライトを貴重としたシリーズ共通のアグレシッブなフロントマスク。コンパクトなLEDウインカーもスタイリッシュだ。

インストルメントパネルは最新世代の見やすいフルカラーTFT 液晶ディスプレイ。表示は3種から選べ、ギヤインジケーターと燃料レベルはどの画面でも表示される。

プリ設定されているライディングモードは、ライダーの好みや状況に合わせて「SPORT」「TOURING」「URBAN」の3つ。

程良くアップライトなハンドルバー。インストルメントパネルの操作はハンドル左のスイッチで直感的におこなえる。

オーリンズ製の倒立式フロントフォークはインナーチューブ径48mm。ブレーキはブレンボ製M50モノブロックキャリパーと330mmフローティングディスクローターの組み合わせ。

水冷DOHC4バルブL型2気筒は、最新世代のテスタストレッタ11°DSエンジン。最高出力147psを発生するとともに、Lツインらしい図太いトルクを幅広く発揮する。

Sバージョンではドゥカティクイックシフト(アップ/ダウン対応)も標準装備し、スポーツパフォーマンスに磨きをかけている。

フィット性に優れるスポーティなシートは、足着き性を考慮し絞り込まれたフォルム。リヤシートとの段差がストッパーとなって、加速時もライダーの腰骨を支持してくれる。

オーリンズ製リヤショックは、スタンダードでもプリロードと伸び側調整機構付きだが、Sバージョンではフルアジャスタブルタイプにグレードアップされる。

高剛性と軽量化を高次元で両立するアルミダイキャスト製の片持ち式スイングアームを採用。スタンダードでは10本スポークだが、Sバージョンではより軽快な3本スポークホイールが与えられる。

シングルシートカバーはヘキサゴンレンチで脱着可能。スッキリとしたテールエンドを演出している。

モンスターはどの排気量のモデルに乗っても、ライディングポジションに不満を感じることはない。ゆったりとしていながら、程良く上半身が前傾し、ステップも若干ながら後ろ気味。攻めの走りを前提としているのだ。

シート高は795/820mm(可変式)で、身長175cm、体重64kgの筆者の場合、両足を地面に下ろすとカカトが少し浮いてしまう。ただし、片足出しなら着座位置が微妙にずれてベッタリ届く。乾燥重量185kg、車両重量215kgで、大排気量モデルながら取り回しに重さは感じない。

モンスター1200S 主要諸元

エンジン 水冷L型2気筒DOHC4バルブ
排気量 1198cc
ボア×ストローク 106x67.9mm
圧縮比 13.0:1
最高出力 147PS/9,250rpm
最大トルク 12.6kg-m/7,750rpm
電子制御燃料噴射 56mm径楕円形スロットルボディ
ギアボックス 6速
クラッチ 湿式多板
フレーム チューブラースチールトレリスフレーム
フロントサスペンション 48mmオーリンズ倒立フォーク フルアジャスタブル
フロントホイール 3本スポーク軽合金 3.50×17
フロントタイヤ 120/70ZR17
リアサスペンション オーリンズ モノショック フルアジャスタブル
リアホイール 3本スポーク軽合金 6.00×17
リアタイヤ 200/55ZR17
ホイールトラベル フロント130mm/リア149mm
乾燥重量 185kg
車両重量 215kg
シート高 795/820mm(可変式)
ホイールベース 1,485mm
キャスター 23.3度
トレール 86.5mm
燃料タンク容量 16.5リットル
青木タカオ

テスター:青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説し、休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持されている。現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアにて執筆中、バイク関連著書もある。

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青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。最新バイク情報をビギナーの目線に絶えず立ち返…