ヤマハ・JOGを10日間ほど真面目に乗ってみた。【実走燃費42.4km/L】

2016年10月に、衝撃的なニュースが配信されてのを覚えているだろうか。ホンダとヤマハが原付1種(50cc)領域での協業について発表。かつてはHY戦争で熾烈な戦いを展開した両社が手を組む。ここでは詳細を割愛するが、ひとつにホンダ製品のOEM供給があった。1983年にデビューしたロングセラーモデルのJOGはヤマハモーター台湾製造の“Movistar Yamaha MotoGP Edition”を最後に、ホンダ熊本製作所産に切り替えられ、2018年3月にモデルチェンジデビュー、ホンダタクトのOEM製品となったのである。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

※2019年8月5日に掲載した記事を再編集したものです。
価格や諸元、カラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。

ディテール解説

ヤマハ・JOG
オーソドックスなシングルカム式のドラムブレーを装備。右手ブレーキレバーの操作で単独制御できる。
ヤマハ・JOG
クランクケースカバーにはしっかりとHONDAの文字がある。始動はセルモーター式だが、キック始動も可能。
ヤマハ・JOG
水冷4ストロークSOHCの電子制御燃料噴射式エンジンを搭載。ホンダのeSPエンジンである。
ヤマハ・JOG
中央には大型のコンビニフックを装備。左側のインナーボックスには500mlサイズのペットボトルが収納できる。
ヤマハ・JOG
ステップスルーでフラットなフロアを持つのがスクーターの標準的スタイル。スタンドはセンターのみだが、操作が軽いので苦にならない。
ヤマハ・JOG
フラットなフロアステップ後方の蓋を開けるとキーロック付き(プッシュロック式)のフィラーキャップが現れる。左右どちらからでも給油しやすい。
ヤマハ・JOG
クッション厚や座り心地の十分、赤いステッチも入れられ上質な仕上がり。デラックスはさらに上質な専用シートが採用されている。(シート高は720mm)
ヤマハ・JOG
シート下収納容量は小型のジェットヘルメットが収納できる19L。筆者が普段愛用するSHOEI J-Force Ⅲはシート底面に接触し、収納できなかった。
ヤマハ・JOG
シンプルなアナログ式スピードメーター。液晶デジタル表示は燃料計やオド&トリップ、時計を装備。
ヤマハ・JOG
マフラーの張り出しも少なく、全体的に端正にまとめられたデザインが好印象。

主要諸元

ジョグ/〈ジョグデラックス〉

認定型式/原動機打刻型式:2BH-AY01/AF74E
全長/全幅/全高 : 1,675mm/670mm/1,040mm
シート高 : 705〈720〉mm
軸間距離 : 1,180mm
最低地上高: 105mm
車両重量 : 78kg〈79kg〉
燃料消費率*1 国土交通省届出値
 定地燃費値*2 80.0km/L(30km/h) 1名乗車時
 WMTCモード値 *3 58.4km/L(クラス1) 1名乗車時
原動機種類:水冷・4ストローク・SOHC・2バルブ
気筒数配列: 単気筒
総排気量 : 49cm3
内径×行程:39.5mm×40.2mm
圧縮比:12.0:1
最高出力 :3.3kW(4.5PS)/8,000rpm
最大トルク:4.1N・m(0.42kgf・m)/6,000rpm
始動方式:セルフ・キック併用式
潤滑方式 : ウェットサンプ
エンジンオイル容量:0.70L
燃料タンク容量:4.5L(無鉛レギュラーガソリン指定)
吸気・燃料装置/燃料供給方式:フューエルインジェクション
点火方式 : TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式: 12V, 3.5〈5.0〉Ah(10HR)/GTZ5S〈GTZ6V〉
1次減速比/2次減速比:n/a/12.321
クラッチ形式:乾式, 遠心, シュー
変速装置/変速方式:Vベルト式無段変速/オートマチック
変速比: 2.850~0.860:無段変速
フレーム形式:アンダーボーン
キャスター/トレール:26°30′/76mm
タイヤサイズ(前/後): 80/100-10 46J(チューブレス)/80/100-10 46J(チューブレス)
制動装置形式(前/後): 機械式リーディングトレーリングドラムブレーキ/機械式リーディングトレーリングドラムブレーキ
懸架方式(前/後): テレスコピック/ユニットスイング
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ:ハロゲンバルブ/12V, 40/40W×1
乗車定員 :1名

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…