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鼓動感、排気音、ライドフィールにこだわったバーチカルツイン
思わず酔いしれてしまうグッドサウンドは、マフラーだけによるものではなく、等間爆発の360度クランクや空冷直列2気筒、ボア77.0mm×ストローク83.0mmのロングストローク設計など、いろいろな要素が組み合わさって奏でられています。
音だけで、もうこれだけの文字数を割いてしまうのですから、Wシリーズに対する筆者の熱意がもうおわかりでしょう。呆れて読むのをやめる、なんていわず、もう少しおつき合いください!!
ちなみに最新のW800は、1999年の「W650」から受け継がれるベベルギヤ駆動のSOHC4バルブエンジンで、1966年に登場した初代「W1」から1974年に生産終了した「650RS(W3)」までのOHV2バルブとは異なるパワーユニットとなっているのです。
新型のエンジンは、先代と比較しボア×ストロークや773ccの排気量などに変更はないものの新設計となっています。
エアボックスからシリンダーまで一直線となるように34mm径のスロットルボディが配置され、さらにサブスロットルも装備。ライダーのスロットル操作に対し、過敏すぎず怠すぎない最適なレスポンスだと実際に乗って感じるのでした。
そして低回転域は従来型と同じように力強く、さらに中高回転域もパワフルになって、伸びやかなフィーリングさえも楽しめるではありませんか。
スペックで確かめると、最高出力は48→52PSにアップ。最大トルク62Nm(6.3kgf.m)はそのままですが、発生回転数が2500→4800rpmに上がっていることがわかります。
高速道路も走りましたが、100km/h巡航はトップ5速で3500rpmほど。まだまだ余裕があり、車体の剛性も上がっていて乗り心地も良くなっているのでした。