期待以上の過激な加速感。でもヤンチャすぎない出立ちが良い。|SV650X試乗レポート【スズキ】

今年1月26日より発売がスタートしたズズキSV650X ABS。ネオレトロなデザインを採用したこの新型モデルは、そのファッショブルな外観とは裏腹に、前傾の乗車ポジションやプリロードアジャスター付きのフロントサスペンションなどの採用によって街乗りも楽しく走れてしまう、本来の”バイクらしさ”を体感できる1台である。(REPORT:近田茂 PHOTO:山田俊輔)

※2018年04月02日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。
スズキ・SV650X ABS
ご覧の通りフロントフォークは正立式。デュアルでフローティングマウントされたディスクブレーキには、TOKICO製デュアルピストンのピンスライド式キャリパーを装備。
スズキ・SV650X ABS
ボリューム感のあるマフラーはなかなか迫力がある。リアブレーキはシングルディスクのピンスライト式でNISSIN製キャリパーを組み合わせる。タイヤはダンロップ製スポーツマックス・ラジアルを履く。
スズキ・SV650X ABS
狭角のバルブレイアウトが印象的な水冷ツインカムエンジンは、気筒当たり2本のスパークプラグを持つスズキデュアルスパークテクノロジーを採用。スロットルレスポンスは十分に逞しい。
スズキ・SV650X ABS
前バンクのシリンダーしか見えないが、エンジンは90度Vツイン。後バンクのエキパイは一旦前方に出てエンジン下でUターンして連結されている。
スズキ・SV650X ABS
メーターバイザー的なヘッドライトカウルはコンパクト。そのデザインはなかなかオシャレだ。ライトはマルチリフレクタータイプの丸形が採用された。 ・後方にかけてシュッと跳ね上がったテールカウル及びシートのデザインがスマート。
スズキ・SV650X ABS
テールランプは2眼タイプに仕上げられている。
スズキ・SV650X ABS
モノクロ液晶表示のメーターは、ディスプレーが大きくて見やすい。スピードメーターは文字によるデジタル表示。タコメーターは棒グラフのブロックが増えながら右方向へと伸びてくる。
スズキ・SV650X ABS
クッションが薄く感じられるシートは前がタックロールタイプ。後ろはグレーの表皮としたコンビネーション。シート前端がスリムにデザインされているのも印象深く、ニーグリップとのバランスも良い。
スズキ・SV650X ABS
ダブルシートは一体構造の脱着式。シートカウル左サイドの中程にあるキー操作でロックを解除できる。シート下のスペースは車載工具と書類入れ程度。

足つきチェック(ライダー身長170cm)

スズキ・SV650X ABS
シート高は790mm 。シート前端形状の工夫もあって、足が出しやすくご覧の通り足着き性に難はない。記者の場合では、ほんの僅かに踵が浮いていた。
スズキ・SV650X ABS
スズキ・SV650X ABS

主要諸元

全長/全幅/全高:2,140mm/730mm/1,090mm
軸間距離/最低地上高:1,450mm/135mm
シート高:790mm
装備重量:197kg
最小回転半径:3.3m
エンジン型式:水冷4サイクル90°Vツイン/DOHC4バルブ
総排気量:645cc
内径×行程/圧縮比:81.0mm×62.6mm/11.2 : 1
最高出力:56kW(76.1ps)/8,500rpm
最大トルク:64N・m(6.5kgf・m)/8,100rpm
燃料供給装置:フューエルインジェクションシステム
始動方式:セルフ式
点火方式:フルトランジスタ式
潤滑方式:ウェットサンプ式
潤滑油容量:3.0L
燃料タンク容量:14L
クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング
変速機形式:常時噛合式6段リターン
減速比(1次/2次):2.088 / 3.066
フレーム形式:ダイヤモンドフレーム
キャスター /トレール:25°/106mm
ブレーキ形式(前/後):油圧式ダブルディスク(ABS)・油圧式シングルディスク(ABS)
タイヤサイズ(前/後):120/70ZR17M/C(58W)・160/60ZR17M/C(69W)
舵取り角左右:30°
乗車定員:2名
カラー:オールトグレーメタリックNo.3
価格:781,920円

キーワードで検索する

著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…