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ホーネットはホンダ・ストリートファイターの代名詞!新型もネイキッドスタイル
写真上は2021年にイタリアのミラノで開催された「EICMA(ミラノモーターサイクルショー)」にて発表された、ネイキッドスタイルのホーネット・コンセプト。プロジェクションマッピングを駆使し、3次元の映像と音声を用いて、ホーネットの歴史と将来へのプレビューが展開された。
ホンダが開発中のNEWホーネットは、ヨーロッパホンダが特設サイトを開設。また、2022年4月より下記のティザームービーも公開されて話題を呼んでいる。
2022 Hornet Concept – The Design Process
新設計エンジンはSOHC ユニカム4バルブ+ツイン型270° クランク
ホンダ・ストリートファイターの代名詞として、国内では250クラスの249cc版(1996年)と600クラスの599cc版(1998年)がリリースされた「ホーネット」。
現在、リリースに向けて開発が進められている新型のホーネットは、249cc版や599cc版に採用された超高回転型の直列4気筒DOHC 4バルブ(4気筒×4バルブ=計16バルブ)ではなく、並列2気筒SOHCのユニカム4バルブ(2気筒×4バルブ=計8バルブ)を採用しているのがポイント。
SOHCのユニカム(ユニカムバルブトレイン)とは、1本のカムシャフトで4本のバルブを動作させる、ホンダ独創のシステム。アフリカツインなどにも導入された、極めて画期的な機構だ。
通常のSOHCとは異なる、ホンダ独創の「ユニカム」とは?
ユニカムは通常のSOHCとは違い、1本のカムシャフトで吸気バルブのみ、DOHCと同じくカムシャフトによる直押し駆動。一方、排気バルブはロッカーアームを経由して動かすのが特徴。
素早く的確に動く必要がある吸気バルブだけをDOHCと同じ仕様とすることで、一般的なSOHCよりも、効率的に高回転化&高出力化を実現。なお、ユニカムは、
・カムシャフトを1本とすることで、DOHCよりもシリンダーヘッドがコンパクトに仕上がる
・エンジンの軽量化が可能
・各部のフリクション(負荷)が軽減する
・一般的なSOHCよりもバルブの挟み(角取り付け角度)を狭く設定可能。そのため、燃焼室やスキッシュエリアの形状の自由度が高い=圧縮比などの自由度が高く、エンジンチューニングの幅が広い
などのメリットがある。
ストリートファイターならではの高回転域での力強さと、街中での扱いやすさを重視
排気量755ccに設定された新設計のエンジンは、最大出力67.5kW(91.8ps)/9,500rpm、最大トルク75Nm/7,250rpmを発揮。
新型ホーネットは、高回転域での力強さに加え、街中で多用する低中回転域でのトルクフィールや扱いやすさを重視。現代に相応しい、新たなホーネットに仕上げているのがポイントだ。
なお新型ホーネットは、2022年11月8日にイタリアのミラノで開幕する「EICMA(ミラノモーターサイクルショー)」にて正式発表されるとの噂。情報が入り次第、順次レポートします!