日本人唯一のMotoGPライダー、中上レプリカ
ツーリングや日常使いにおいてストレスないかぶり心地と開放感を持つオープンフェイス。アライオープンフェイスラインナップ中フラッグシップモデルとなるVZ-RAMは、同社の標ぼうする安全性能を追求したモデルだ。
今回用意された新グラフィック「Nakagami GP2」は、世界バイクレース最高峰MotoGP クラスにて唯一日本人として参戦している「チームLCR ホンダ・イデミツ」のライダー・中上貴晶選手のレプリカカラー。フルフェイス同様に彼のお気に入りの「ステンドグラス」&「幸運の四つ葉のクローバー」を融合させたカラフルなカラーリングは、かぶるだけでレースイメージと個性を主張できるアピール度満点のモデル。ハイスピードレンジを維持できる大排気量アドベンチャーやグランドツアラーに似合うモデルだ。
オープンフェイスに究極の安全を
オープンフェイスで初めて「VAS-Zシールドシステム」(後述)を搭載し、さらなるプロテクション性能を獲得した新世代のオープンフェイスモデル、VZ-RAM。
いかなるヘルメットでも吸収できるエネルギーの大きさには限りがあるため、現実の事例では大きなエネルギーはかわすしかない。ゆえに強靭な帽体とともに、衝撃をかわしやすい滑らかなフォルムを採用してきたアライ。より衝撃をかわす性能を高めるため、実績あるスネル規格のテストラインを目安にシールド取付け部分を約14mm下げて、ヘルメット側頭部をより滑らかなフォルムにリデザインしている。
この理想のフォルムを実現させるために、VZ-RAMに搭載されるのが、アライこだわりの新開発シールドシステム「VAS(ヴァス)-Zシールドシステム」だ。シールドシステムの位置を下げるということは、本来開閉できない位置にシールド取付け部を下げるということ。前モデルSZ-Ram4のシールド回転軸は1点だが、VAS-Zは、本来上側にあるべき仮想のシールド回転軸と、本来の回転軸を組み合わせた独自の回転軸構造を採用。シールドシステムの位置を下げつつ、シールドの開閉が可能としている。
帽体にはF1専用ヘルメットのテクノロジーから生まれたSFBプロテクションを採用。アライ独自のスーパーファイバー製ベルトを上部窓カットラインに並列に配し剛性を強化。万が一の際、この特殊ベルトが開口部分で強い衝撃を受けた際に発生しやすいクラックの広がりを抑制する。
帽体主材料は、通常のグラスファイバーより、6倍のコストのかかる高価な最新のスーパーファイバーを使用。通常のグラスファイバーよりも繊維密度が高く、引張り強度・圧縮強度ともに40%も高い特殊なグラスファイバーを改良した、アライ独自の最新素材となっている。さらに、複合素材として組み合わされる、比重の軽い有機素材ARマット(内部素材)を、スーパーファイバーと密着性の高いものへと改良し、強度を高めている。
また、フラッグシップモデルRX-7Xと同じ樹脂を使用し、強靭ながらも軽量化を追求。高度な技術を持つシェルエキスパートがハンドメイドで一つ一つ丁寧に組み込み帽体を創り上げ、「剛さ」「軽さ」「粘り」を実現した最強の帽体へと進化している。
VZ-RAMでは、ミリ単位で重心をリバランスし、より軽く感じる帽体としたのも特徴のひとつ。帽体・ライナの設計段階においては、前モデルSZ-Ram4より、前後で約2mm、ライナー
天井部は2mm広げ(57-58/59-60サイズ)、重心バランスを再度解析。VZ-RAMは1400g前後(59-60サイズ)でありながら、ヘルメットの重心が頭の重心あたりにくるため、かぶった際には、重量よりかなり軽く感じるという。
ディフューザーはレースのために開発された〈RX-7X〉と同じディフューザーをそのままオープンフェイスに搭載。固定式エアロフィンと融合させたスポイラー機能の進化により、高速域での後方の乱気流をより軽減させる。吸気効率がディフューザーType10(SZ-Ram4)と比べ19%アップ。
大型スイッチで、全開・半開時のエアー吸入量の確実に調整もでき、全閉時の防音・防雨性能も向上した、静粛性と操作性を兼ね備えた。
後方の乱気流を整えることに抜群の効果を発揮するエアロ・フィンは、静粛性と吸入効率を格段に高めたレーシングディフューザーとの相乗効果により、ヘルメットのグラつきを抑え、安定性を向上。ツーリングに求められる整流効果を最大限発揮できるよう、形状・角度・ポジションを検証し、快適性の向上とともに、首への負担も軽減させるよう設計されている。また、前頭部のエアーを効率よく誘導し冷却効果を向上、爽快感が得られるベンチレーション、走行時の負圧を利用して、後頭部の熱気を排出しつつ乱気流の発生も抑制するNEノズル・サイドダクト7も装備。
内装には素肌と同じ弱酸性に保ち、抗菌・消臭・防汚性能のあるフルアジャスタブルシステム内装を採用。インコム対応のイヤーカップも装備するなど、トップエンドフルフェイスモデルに迫る快適性を実現している。
<主な特徴>
・強靭な「PB-cLc2(ペリフェラリー・ベルテッド・コンプレックス・ラミネート・コンストラクション・スクエア)帽体」を採用
・衝撃をかわしやすい滑らかなフォルム
・安全性を高めながら機能性も損なわずにシールドの取り付け位置を下げた新シールドシステム「VAS(ヴァス)-Zシールドシステム」
・後方の乱気流を整える「エアロ・フィン」
・吸入効率を格段に高めた「レーシングディフューザー」
・大型スイッチで確実な操作と全開・半開時のエアー吸入量の調節が可能な「ICダクト5」
・後方の乱気流を整える「エアロフィン」
・耳上部の冷却効果を向上する「サイドダクト7」「NEノズル」
・抗菌・消臭・防汚性能のある新開発フルシステム内装「エコピュアー内装」
・頭周りのより微妙なフィット感の調整が可能な「アジャスタブル・システム内装」
・システムパッド内にインターコムスピーカが収納できるスペースを確保
・オプションにより頭周りと頬部のサイズ変更が可能
「VZ-RAM Nakagami GP2(ナカガミ GP2)」の概要 ■価格:64,900円(消費税込) ■カラー:ナカガミGP2 ■サイズ(センチ):54、55-56、57-58、59-60、61-62 ■規格:SNELL、JIS ■構造:PB-cLc2 ■シールド:VAS-Z ブローシールド〈ライトスモーク〉標準装備(※曇り止めピンロックシートは別売)