ベネリといえば1911年にイタリアで創業したバイクメーカー。戦後にも数々の名車を生み出したが、日本車勢の台頭により経営が悪化。1988年に長い歴史の幕を下ろした。その後1996年に復活すると2000年代には大型モデルまでリリースして、現在は中国企業の傘下に加わっている。紆余曲折あり近年は中国生産モデル主体のラインナップになっているが、その中に電動アシスト自転車があることをご存じだろうか。miniFoldと呼ばれる折りたたみ式モデルがそれだ。
miniFold16は前後ホイールに小径な16インチを採用したことで非常にコンパクトなサイズを実現。スイングアームを支点に後輪を前側へ折りたためるうえ、ハンドルポストが根元で折りたためる。後輪の上にある小さなタイヤは折りたたんだ状態で移動しやすくするための装備なのだ。特徴的なのはスタイルを犠牲にしていないバッテリーで、なんとフレーム内に収まっている。丸い筒状になっていて、取り外した時の重量は1.8kgほど。車両重量も17.6kgと電動アシストモデルとしては軽量。サドルは880から1000mmまで調整可能で、適応身長は155cm以上。気になるお値段は21万2300円(税込)。
2023年4月から道路交通法が改正され、自転車を運転するすべての人がヘルメットをかぶることに努めなければならなくなった。同乗者ももちろん同じで、児童や幼児を同乗させる場合もヘルメットの着用義務が発生する。ただし現時点では努力義務であり、未着用だとしても罰則はない。だが過去の歴史を見れば明らかなよう、70年代に自動二輪車、80年代には原付のヘルメット着用が努力義務から義務化された。これを機に原付から降りる女性が数多く現れたことも記憶に新しい。自転車のヘルメット着用も、いずれ努力義務ではなく義務となることが予測できる。自転車のヘルメット着用が義務化されれば、より楽な移動が可能な電動アシスト自転車がより普及することだろう。ベネリminiFold16みたいなデザインなら、ヘルメット姿もよく似合いそうだ。