イタリアの老舗バイクブランドFBモンディアル、日本初公開の125ccがなんだか楽しそうだ。

イタリアの老舗ブランドFBモンディアルから125ccクラスの個性的な2台のモデルが発表され、日本市場へ初上陸。東京モーターサイクルショーで初お披露目となった。

昭和世代には懐かしい、平成世代にはあまり聞きなれないであろうメーカー「FBモンディアル」は、1929年にイタリア・ミラノで創業された。当初はFBという名称で主に三輪の商用車を製造したいたが、1948年にFBモンディアルに改称し、小型、中型モデルの生産を開始。同時に世界選手権に出場して数多くのタイトルを獲得していたが、1979年に解散。20年後の1999年にスーパーバイクメーカーとして復活するが、5年で活動を停止した。現在のFBモンディアルは創業者の子孫であるピエルルイジ・ボッセリ伯爵と、ファンティックのテクニカルディレクターであったチェザーレ・ガリによって2014年に復活させたブランドとなり、小型車を中心とした魅力的なモデルを生産している。

昨年からモーターサイクルショーに出展しているFBモンディアル。イタリアメーカーらしい個性的なデザインが魅力

今回、日本で初お披露目となったのは「PIEGA」と「SPARTAN」の2モデル。「PIEGA」はトライアンフ・タイガーのデザインでも知られる、イタリアのバイクデザイナー、ロドルフォ・フラスコーリによって設計されたアグレッシブなデザインのボディに、124ccの水冷単気筒DOHC4バルブエンジンを搭載。デロルト製の最新インジェクションによって10.0kW(13.6ps)/9,750rpmを発生。フロントにはφ40mmの倒立フォークを採用し、ブレーキは4ピストンのラジアルキャリパーを装備するなど、原付2種とは思えないほどの豪華装備。価格は536,800円。

ピエガという歴史あるモデルネームを受け継ぐピエガ125は、125ccとは思えないほど迫力あるデザイン
まるでGPマシンのようなウイングレットが装着されている。空力効果はさることながら視覚効果はバツグンだ
跳ね上げられたショートテールが特徴的。テールランプやプレートはフェンダー側に装着されている
エンジンは単気筒の水冷4バルブDOHC。デロルトのインジェクションシステムにより10.0kWを発生する

もう1台の「SPARTAN」はシンプルなネイキッドモデル。クラシックなレトロスタイルのボディには124ccの空冷単気筒SOHC2バルブエンジンを搭載。出力8.5kW(11.6ps)のエンジンは扱いやすく、質感の高いシートやバーエンドミラーなど、シンプルでありながら個性的なスタイルは幅広いユーザーに受け入れられそう。価格は426,800円。

トラディショナルなデザインのネイキッドモデル。タンクやシートのカラーの組み合わせはイタリアンらしい雰囲気
シートはステッチが施され質感が高い。サスペンションやマフラーなどはマットブラックで塗装されている
メーターは小さな丸型でフルデジタル表示。外周はタコメーターでスピードはデジタルの数字表記となる。

SPEC

■PIEGA 125

  • 全長×全幅×全長:2000mm×810mm×1070mm
  • ホイールベース:1340mm
  • シート高:820mm
  • タイヤサイズ(F/R):110/70-17/140/70-17
  • エンジン形式:水冷単気筒4ストロークDOHC4バルブ
  • 総排気量:124cc
  • 最高出力:10.0kW/9750rpm
  • 最大トルク:10.5Nm/8000rpm
  • 変速機形式:6速リターン
  • 燃料タンク容量:9.5ℓ

■SPARTAN 125

  • 全長×全幅×全長:1960mm×810mm×1065mm
  • ホイールベース:1350mm
  • シート高:800mm
  • タイヤサイズ(F/R):110/70-17/130/70-17
  • エンジン形式:空冷単気筒4ストロークDOHC2バルブ
  • 総排気量:124cc
  • 最高出力:8.5kW/9000rpm
  • 最大トルク:9.5Nm/7500rpm
  • 変速機形式:5速リターン
  • 燃料タンク容量:15ℓ

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