足まわりの進化も良いけれど! ハンドル切れ角32→35度が抜群に良い。|ホンダ・CB650R試乗。

4本が居並ぶ美しいエキゾーストパイプを披露するミドルクラスのネイキッドスポーツ。CBシリーズに新時代の到来を示唆してデビューしたのは2019年1月の事。今回は2021年1月28日から新発売されているマイナーチェンジモデルに試乗した。

REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●株式会社 ホンダモーターサイクルジャパン

※2021年3月17日に掲載した記事を再編集したものです。
価格やカラーバリエーションが現在とは異なる場合があります。
ホンダ・CB650R
新しい顔として定着している丸型のLEDヘッドランプ。主灯は内側の3蓮LEDで、ハイビームでは下側の3蓮が追加点灯する。
ホンダ・CB650R
セパレート・ファンクション・フロントフォークと呼ばれるショーワ製SFF-BP倒立式を採用。ダンパー機構は右側にのみ内臓されている。ダブル・ディスクはφ310mm。NISSIN製のラジアルマウントキャリパーを装備。
ホンダ・CB650R
中速域からのレスポンスが良く、さらに高回転域への吹き上がりも豪快な水冷648ccツインカム4気筒エンジン。吸排気系も含め、かなりコンパクトにデザインされている。
ホンダ・CB650R
エキゾーストパイプ4本が整列した眺めは壮観。写真を撮る時にはついついこのシーンを強調したくなる。
ホンダ・CB650R
4into1マフラーは、右出しのショートタイプ。なかなか格好が良いし、マスの集中化にも貢献するデザインだ。
ホンダ・CB650R
リンクを持たないシンプルなモノショック構造を採用したリヤ・サスペンション。プリロード調節は10段階。ボトム側、スイングアームとの締結部にはピロボールが採用されている。
ホンダ・CB650R
Y字の5本スポークがデザインされたキャストホイールは軽量化が追求されている。1ピストン・ピンスライド式油圧キャリパーを装備したリヤブレーキには、φ240mmローターが採用されている。
ホンダ・CB650R
今回のマイナーチェンジで最も嬉しく感じられたのは、ハンドル(ステアリング)切れ角が大きくなった事。小回り性能が断然良くなっている。
ホンダ・CB650R
左列は下からウインカー、ホーン、ディマー&パッシングスイッチ。人差し指で扱うのがトルクコントロールスイッチ。右側にはハザード用のプッシュボタンがある。
ホンダ・CB650R
右側のハンドルスイッチはシンプル。赤いのがエンジンキルスイッチ、下の黒いのが始動用スタータースイッチだ。
ホンダ・CB650R
軽量化も考慮されてコンパクトにデザインされた薄型メーター。各種警告灯の右側にはシフトアップインジケーターが灯る。表示文字サイズも拡大された。
ホンダ・CB650R
ホンダ・CB650R
上質な雰囲気を漂わせている前後セパレートタイプのダブルシート。丁寧なダブルステッチが入れられている。
ホンダ・CB650R
脱着式のリヤシートを取り外すと、収納ボックスになっている。車載工具もここに止め置ける。オプションだがUSB(TYPE-C)コネクタも装備可能だ。
ホンダ・CB650R
テールカウルを持たず、テールエンドがスッキリとシェイプされたフィニッシュ・デザインはなかなか格好良い。
ホンダ・CB650R
乗車位置は細身にデザインされ、ステップ位置もなかなかスポーティである。

主要諸元

CB650R
車名・型式:ホンダ・2BL-RH03
全長(mm):2,120
全幅(mm):780
全高(mm):1,075
軸距(mm):1,450
最低地上高(mm):150
シート高(mm):810
車両重量(kg):201
乗車定員(人):2
燃料消費率(km/L):31.5(60km/h)〈2名乗車時〉
WMTCモード値(km/L):21.3〈1名乗車時〉
最小回転半径(m):2.8
エンジン型式:RH03E
エンジン種類:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒
総排気量(㎤):648
内径×行程(mm):67.0×46.0
圧縮比:11.6
最高出力(kW[PS]/rpm):70[95]/12,000
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):64[6.5]/8,500
燃料供給装置形式:電子式〈電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)〉
始動方式:セルフ式
点火装置形式:フルトランジスタ式バッテリー点火
潤滑方式:圧送飛沫併用式
燃料タンク容量(L):15
クラッチ形式:湿式多板コイルスプリング式
変速機形式:常時噛合式6段リターン
変速比:
 1速…3.071
 2速…2.352
 3速…1.888
 4速…1.560
 5速…1.370
 6速…1.214
減速比(1次 / 2次):1.690 / 2.800
キャスター角(度):25゜30′
トレール量(mm):101
タイヤ(前/後):120/70ZR-17 M/C(58W)/ 180/55ZR-17 M/C(73W)
ブレーキ形式(前/後):油圧式ダブルディスク/ 油圧式ディスク
懸架方式(前/後):テレスコピック式 /スイングアーム式
フレーム形式:ダイヤモンド
ホンダ・CB650R

試乗後の一言!

ホンダ・CB650R
このクラスは日本の土壌に相性が良い。パワーに不足はなく、重さも含めて過激過ぎないから快適。いつも気持ち良く走れる。



キーワードで検索する

著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…