ゆったり乗れて燃費も良し! 125ccスクーター新車試乗記【スズキ・バーグマンストリート125EX】

2023年3月下旬に発売されたバーグマンストリート125EXは、先にリリースされたアドレス125/アヴェニス125とプラットフォームを共有するスズキの原付二種スクーターだ。3機種の中で唯一アイドリングストップとリヤ12インチホイール(他は10インチ)、そしてシットインポジションを選択するニューカマー、その実力をじっくりと検証する。

REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)

ディテール解説

52.5×57.4mmというややロングストロークの空冷SOHC2バルブ単気筒は、燃焼効率を高めたり、フリクションロスを低減するなどして低燃費性能を実現。さらにアイドリングストップシステムや、エンジンを静かに始動させるサイレントスターターシステムを3兄弟で唯一導入。SEP(スズキエコパフォーマンス)-αエンジンと名付けられている。

ホイール径は前後12インチで、日本仕様の標準装着タイヤはダンロップ・D307。ブレーキはフロントがφ190mmディスク+ニッシン製ピンスライド片押し式シングルピストンキャリパー、リヤはφ130mmドラムで、左レバーでフロントも作動するコンバインドブレーキシステムを採用する。リヤショックは左側に1本のみ。エンジンはキック始動も可能だ。

シート下のトランクスペースは21.5ℓ。数値上はアヴェニス125と同じで、21.8ℓのアドレス125よりわずかに小さい。幅が狭いので収納できるヘルメットは限られるが、シートヒンジの両サイドにヘルメットホルダーあり。3兄弟で唯一、シートを開けたところに給油口あり。シート前方の折り畳み式ホルダーは最大積載許容重量1.5kgとされる。

フロントインナーボックスは左右にあり。左側はリッド付きで、その中にUSBタイプAソケット(5.0V 2A)を備えるところまでアヴェニス125と共通だ(アドレス125は左側のみでリッドなし。USBソケットあり)。ソケット外周はメインスイッチをオンにすると点灯するので、夜間も抜き差ししやすい。フロントフックは最大積載許容重量1.5kg、集中ロック式のキーシリンダーはシャッター付きだ。

フル液晶ディスプレイはアヴェニス125と共通で、こちらは右下にアイドリングストップインジケーターを備える。なお、インド仕様のEXはスマホとの連携によるターン・バイ・ターンナビ機能あり。ハンドル右側にはスタータースイッチ兼アイドリングストップキャンセルスイッチがある。

ヘッドライト、ポジションランプ、ストップ/テールランプはLEDで、前後ウインカーとナンバー灯はフィラメント球を採用する。

バーグマンストリート125EX 主要諸元

型式 8BJ-EA23M
全長/全幅/全高 1,905mm/700mm/1,140mm
軸間距離/最低地上高 1,290mm/160mm
シート高 780mm
装備重量 112kg
燃料消費率 国土交通省届出値:定地燃費値 55.6km/L(60km/h)2名乗車時
WMTCモード値 56.0km/L(クラス2、サブクラス2-2)1名乗車時
最小回転半径 2.0m
エンジン型式/弁方式 AF24・強制空冷4サイクル単気筒/SOHC2バルブ
総排気量 124cm3
最高出力 6.1kW〈8.3ps〉/6,500rpm
最大トルク 10.0N・m〈1.0kgf・m〉/5,500rpm
燃料供給装置 フューエルインジェクション
始動方式 キック・セルフ併用式
潤滑油容量 0.8L
燃料タンク容量 5.5L
クラッチ形式 乾式自動遠心シュータイプ
変速機形式 Vベルト無段変速
フレーム形式 アンダーボーン
ブレーキ形式(前/後) 油圧式シングルディスク/機械式リーディング・トレーリング
タイヤサイズ(前/後) 90/90-12(44J)/ 100/80-12(56J)
乗車定員 2名
排出ガス基準 平成32年(令和2年)国内排出ガス規制に対応
製造事業者:スズキモーターサイクルインディア社

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著者プロフィール

大屋雄一 近影

大屋雄一

短大卒業と同時に二輪雑誌業界へ飛び込んで早30年以上。1996年にフリーランス宣言をしたモーターサイクル…