ハーレーダビッドソン初の普通二輪免許で乗れるバイク、新登場のX™️350に乗った感想、ズバリ!

2023年10月20日の発表に先駆けて、都内一般道路において事前試乗会が開催された。報道陣の前に姿を現したのは、アメリカン・フラットトラッカースタイルを身に纏い、ハーレーダビッドソンのこれまでのバリエーションには無かった、軽量級のスポーツバイクである。

PHOTO & REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
取材協力 & PHOTO●HARLEY-DAVIDSON JAPAN

ディテール解説

丸型ヘッドランプと同じく丸型のシングルメーターがスッキリとしたフロントマスクを披露している。倒立式フロントフォークはφ41mm、伸び側のダンピング調節機能付き。

フロントフォークはφ41mmの倒立式。12本ストレートスポークタイプのアルミキャストホイールは17インチ。軽量化が追求されたダブルディスクブレーキには対向4ピストン式油圧キャリパーを装備。

水冷のシリンダーブロックを見ると左サイドカムチェーン方式のDOHCであることがわかる。

353ccの直(並)列2気筒エンジンを搭載。2本のエキゾーストパイプはそれぞれに独立したO2センサーとキャタライザーを経て、エンジン下部で1本に集合する。

エンジン下部で集合し、1本のショートマフラーに導かれる2into1タイプ。

右サイドにオフセットされたモノショックはプリロードと伸び側のダンピング調節ができる。

スチール製丸パイプがダブルで組み合わされたスイングアーム。リアブレーキには1ピストンのピンスライド式油圧キャリパーが採用されている。

スッキリと仕上げられたハンドルまわり。アップハンドルやクランプはブラックアウト。左にオフセットされたシングルの丸型メーターにはクロームのメッキリングがあしらわれている。

標準的で扱いやすいハンドル左側のスイッチ。下から順にホーン、ウインカー、ディマー、そして人差し指で扱う向こう側にパッシングスイッチ。
ハンドル右側スイッチは全部で3種類。上の赤いのがエンジンキルスイッチ。中の横スライドスイッチはハザード。下の黒いボタンが始動用スターター。

スッキリと見やすいアナログ式スピードメーター。液晶デジタル表示は黒いボタンスイッチを押すと、オドメーター、トリップA、トリップB、時計、タコメーターに切り替え表示できる。

少し段差のあるダブルシートは一体式。
シート脇のサイドカバー部のキー操作で脱着できる。

ヒップアップしてショートカットされたテールのフィニッシュはなかなか精悍。

主要諸元

X™️350  
全長(mm):2,110
全幅(mm):785
全高(mm):1,110
ホイールベース(mm):1,410
車両重量(kg):195
最低地上高(mm):143
シート高(mm):777
レイク(度):24.8°
トレール(mm):100

エンジン型式:LWZX350
エンジン形式:水冷直列2気筒
バルブ駆動方式:DOHC
燃料供給方式:電子シーケンシャルポートフュエルインジェクション(ESPFI)
排気量(cc):353
ボア/ストローク(mm):70.5 / 45.2
圧縮比:11.9:1
最高出力(kW):27(36HP)/8,500rpm
最大トルク(Nm):31/7,000rpm
点火方式:ECU電子式
潤滑方式:圧送式セミドライサンプ
潤滑油容量(L):3.2
始動方式:セルフ式
クラッチ:湿式多板
バッテリー:12V 8AH

トランスミッション:6速
減速比
 1速:3.167
 2速:2.056
 3速:1.556
 4速:1.333
 5速:1.19
 6速:1.0
減速比(1次 / 2次):2.645 / 3.142

フューエルタンク容量(L):13.5
燃費(km/L):20.4
リーンアングル(度・右/ 左):46.4° / 43.7°
タイヤ(前/後):120/70-ZR-17 58W/ 160/60ZR-17 69W
ホイール(前/後):アルミキャスト / アルミキャスト
ブレーキ(前/後):固定4ピストン(デュアルフローティングローター) / フローティング1ピストン(ソリッドローター)
乗車定員(名):2

製造国:中国

試乗後の一言

とてもフレッシュ。若々しくエネルギッシュな走りっぷりが好印象。

キーワードで検索する

著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…