ハーレーダビッドソンの500ccモデルは一体どんな感じだ?|X™️500試乗記

高級で重量級バイクをリリースして来たハーレーダビッドソン。そんなブランドイメージを覆すミドルスポーツX™️シリーズの投入には驚かされた。今回は同シリーズ兄貴分の500について試乗レポートをお届けします。

PHOTO & REPORT●近田 茂(CHIKATA Shigeru)
取材協力 & PHOTO●HARLEY-DAVIDSON JAPAN

ディテール解説

シンプルな丸形デザインが採用されたメーターやランプまわりのデザインには懐かしさを覚えるも、今ではかえって新鮮。光源はLED式。

フロントフォークはφ50mmの倒立タイプで伸び側の減衰調節ができる。ダブルディスクブレーキは、フローティングローターにラジアルマウントされた対向4ピストンの油圧キャリパーを装備。

DOHC8バルブの直(並)列ツインエンジンは、左サイドカムチェーン方式であることがわかる。

水冷の2気筒エンジンはオールブラックアウトされている。クランクは360度タイプが採用されている。

デュアル排気口を縦に重ねた右出しシングルの2into1マフラー。

リアのモノショックは、車体右側にオフセットされている。プリロードと伸び側の減衰調節が可能。

リヤブレーキはシングルディスク方式。リジッドマウントのローターに1ピストンピンスライド式油圧キャリパーが採用されている。

スッキリとシンプルに仕上げられたブラックのハンドルまわり。クロームメッキリングのシングルメーターは中央部にマウントされている。

標準的レイアウトのハンドル左側スイッチ。瞬時に押しやすいホーンが一番下。順にウインカー、ディマー、そして向こう側には人差し指で扱うパッシングスイッチ。
右側のハンドルスイッチは赤二つと黒ひとつ。上がエンジンキルスイッチ。中はハザードで操作は横スライド式。下は始動用のスターター。

丸型のシングルメーターはアナログ式。内部の液晶デジタル表示は、オドメーターを示しているが、他にトリップA、トリップB、時計、タコメーターに切り替えることができる。

350よりは段差がなだらかなダブルシート。
シートクッションは前後一体式。左側キー操作で脱着できる。

リアフェンダーのデザインにハーレーダビッドソンのアイデンティティが漂っている。

主要諸元

全長(mm):2,135
全幅(mm):875
全高(mm):1,150
ホイールベース(mm):1,485
出荷時重量(kg):199(乾燥)
車両重量(kg):208
最低地上高(mm):153
シート高(mm):820
レイク(度):24.5°
トレール(mm):100

エンジン型式:HD269MR-D
エンジン形式:水冷直列2気筒
バルブ駆動方式:DOHC 8バルブ
燃料供給方式:インジェクション(ESPFI)
排気量(cc):500
ボア/ストローク(mm):69 / 66.8
圧縮比:11.5:1
最高出力(kW/rpm):35(47HP)/8,500
最大トルク(Nm/rpm):46/6,000rpm
点火方式:ECU電子式
潤滑方式:圧送セミドライサンプ(圧送/飛沫併用式)
潤滑油容量(L):3.2
始動方式:セルフ式
クラッチ:湿式多板
バッテリー:12V 8AH

トランスミッション:6速
減速比
 1速:2.846
 2速:1.947
 3速:1.556
 4速:1.333
 5速:1.190
 6速:1.083
減速比(1次 / 2次):1.947 / 3.071

フューエルタンク容量(L):13.1
燃費(km/L):20.8
バンク角(度・右/左):46.9 / 49.5
タイヤ(前/後):120/70-ZR-17 58W/ 160/60ZR-17 69W
ホイール(前/後):アルミキャスト / アルミキャスト
ブレーキ(前/後):固定4ピストン(デュアルフローティングローター) / フローティング1ピストン(ソリッドローター)
乗車定員(名):2

製造国:中国

試乗後の一言

ミドルサイズらしいスケール感と大人びた雰囲気、そのほど良さが好印象。

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著者プロフィール

近田 茂 近影

近田 茂

1953年東京生まれ。1976年日本大学法学部卒業、株式会社三栄書房(現・三栄)に入社しモト・ライダー誌の…