イタリア・ミラノで11月7日から12日まで開催されていたEICMA2023(モーターサイクル国際博覧会)のヤマハブースにおいて、新しいスクーターRayZRが発表された。125ccのブルーコアを搭載したA1ライセンスで乗れるモデルということで、日本では原付2種クラスにあたるモデルだ。
RayZRはこれまでシグナスRayZRという名称で、主にインド向けとして生産されていたモデルがあり、並行輸入という形で国内でも流通していたもの。2016年の登場時には113ccの空冷単気筒エンジンが搭載されていたが、2020年のマイナーチェンジで排気量が125ccに変更された。
今回発表されたモデルは99kgという軽量でコンパクトな車体に、他の車種でも定評のある125ccユーロ5ブルーコアエンジンを搭載した低価格なエントリーモデルとしている。このエンジンユニットにはSMG(スマートモータージェネレーター)が搭載され、発電だけでなく、発進時や追い越し、坂道などでモーターとして駆動して加速をアシストしてくれるという、ハイブリッドの機能も備えている。また、スタート&ストップシステム(アイドリングストップシステム)も搭載し、信号や交差点でエンジンを停止させることで燃費を最大4%も向上させている。SMGにより始動も静かでスマートだ。
2024年3月から欧州での発売開始が予定されているが、日本国内にはシグナスグリファスをはじめ、JOG125、アクシスZなど競合する車種も多いので、正規に導入されるのは難しいかもしれないが、気になるモデルである。イタリアでの価格は€2299から。11月20日現在の為替レートで375,492円。シグナスグリファスとほぼ同等の価格となっている。
SPEC
- 全長×全幅×全高(mm):1880×685×1190
- ホイールベース(mm):1280
- シート高(mm):785
- 車両重量(kg):99
- 燃料タンク容量(ℓ):5.2
- エンジン型式:空冷4ストロークSOHC2バルブ
- 総排気量(cc):125
- ボア×ストローク(mm):52.4×57.9
- 圧縮比:10.2:1
- 最高出力(kw[ps]/rpm):6.0[8.2]/6500
- 最大トルク(Nm/rpm):9.7/5000
- ブレーキ(前/後):油圧シングルディスク/ドラム
- タイヤサイズ(前/後):90/90-12/110/90-10