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1960~70年代を彩ったレーシングモデル
歴史に残る大接戦を演じた908
906でレースシーンにおいて一定の成功を収めたポルシェは、906をベースにしたアップデート版と言える910で格上クラスと互角の戦いを繰り広げ、続いてグループ6規定のフィールドへと参戦の場を移す。そしてタルガ・フローリオやデイトナ24時間で勝利した907のシャシーを用いて生まれたのが908だ。そのハイライトは1969年のル・マン24時間レース。フォード GT40との一騎打ちになったレースは歴史に残る激戦となった。
悲願のル・マン完全制覇を果たしたレジェンド「917」誕生
今やモータースポーツシーンに欠かせない存在のポルシェは、取り分け耐久レースでその強みを発揮してきた。近年では耐久レースの最高峰とも言えるル・マン24時間レースでポルシェの活躍を目にする機会は多いが、初優勝までの道のりは決して平坦ではなかった。ポルシェが悲願と言えるル・マン24時間レースに勝利したのは1970年のこと。栄光をもたらしたのは、ポルシェ屈指の名レーシングマシンとの呼び声が高い917である。
ポルシェ初のターボを搭載し常勝・無敵を誇った917/30
1970年にル・マン24時間レースを初制覇したポルシェ屈指の名レーシングカー「917」は、次なる活躍の場として当時北米でもっとも高い人気を誇ったCan-Am(カナダ-アメリカン・チャンピオンシップ)への参戦を決めるが、Can-Amのレギュレーションに合わせて急造した917PAはワークス・マクラーレンに屈してしまう。そして新たな917シリーズとしてポルシェ初のターボを搭載した917/10K、そして後に常勝を誇る917/30が生み出された。