改良新型BMW 「M4 クーペ」「M4 コンバーチブル」が3月から生産開始

BMW「M4 クーペ」「M4 コンバーチブル」の改良新型デビュー「最高出力が20PS以上アップ」【動画】

BMW M4 クーペ改良新型の走行シーン。
「BMW M4 クーペ/M4 コンバーチブル」改良新型が発表。2024年3月から製造・販売が開始される。
モータースポーツからフィードバックされた技術に磨きをかけ、エクステリアをアップデート。「M4 クーペ」「M4 コンバーチブル」の改良新型は、BMWグループのドイツ・ディンゴルフィング工場で生産。2024年3月から生産が開始され、世界各地へデリバリーが行われる。

BMW M4 Coupe / M4 Convertible

3種類のパフォーマンスレベルを展開

内外装をアップデートした、「M4 クーペ」と「M4 コンバーチブル」改良新型。
搭載される3.0リッター直列6気筒ツインターボは3種類のスペックを展開。最上位仕様の「M4 コンペティション クーペ with M xDrive/M4 コンペティション コンバーチブル with M xDrive」は、最高出力537PSを発揮する。

現行M4 クーペ/M4 コンバーチブルは、ハイパフォーマンス・プレミアムミッドサイズ・セグメントにおいて好調な販売を記録。M4 クーペの最多販売市場は米国で、これに中国、ドイツ、英国が続く。米国ではM4 コンバーチブルも高い人気を集めており、ドイツと英国でも堅調な販売をマークしている。そして、2020年のデビューから約4年を経て大幅なアップデートが施されることになった。

新型「M4 クーペ/M4 コンバーチブル」に搭載される、Mツインパワー・ターボテクノロジーを採用した3.0リッター直列6気筒ツインターボは、3種類のパフォーマンスレベルを用意。このパワフルな直6ユニットは、耐久レースで活躍する「M4 GT3」に搭載されるエンジンのベースにもなっている。

ベーシックモデルの「M4 クーペ」は最高出力353kW(480PS)を発揮し、6速MTが組み合わせられる。「M4 コンペティション クーペ」は、最高出力375kW(510PS)を発揮し、ドライブロジック付8速MステップトロニックATを介して後輪を駆動。最上位仕様の「M4 コンペティション クーペ with M xDrive」は、現行モデルから20PS向上した最高出力390kW(530PS)を発揮し、「M xDrive」を介して4輪を駆動する。

「M4 コンペティション クーペ with M xDrive」の0-100km/h加速は3.5秒、「M4 コンペティション コンバーチブル with M xDrive」は3.7秒。最高速はすべての仕様が電子リミッターにより250km/h(155mph)に制限されるが、オプションの「Mドライバーズパッケージ」を装着すると280km/h(174mph)に、「M xDrive」搭載モデルは290km/h(180mph)に最高速がアップする。

デザインを一新した前後ライト

BMW M4 クーペ改良新型のエクステリア。
今回の改良新型は、ヘッドライトデザインとテールライトのデザインを変更。よりクールでレーシーな表情を手にした。

M4 クーペ/M4 コンバーチブル改良新型は、ヘッドライトのデザインを変更。標準仕様のLEDヘッドライトは、特徴的なデザインが導入され、機能面でも大幅な進化を遂げた。ロービームとハイビームは同じLEDモジュールによって構成され、矢印形状に並ぶ2基の縦型LEDユニットがポジションランプとデイタイム・ランニング・ライト、そして方向指示器の機能を担っている。

オプションで、アンチグレアマトリックスハイビーム付き「アダプティブLEDヘッドライト」も選択可能。アーバンライトとコーナリングライト機能を備えた、ブルーのインサートが採用された。アーバンライト機能を使用すると、ナビゲーションデータによって規制市街地と認識された道路を走行する際、道路脇をライトで照らすことができる。さらに、アダプティブLEDヘッドライトと連動し、内側にダークアクセントを配した「Mシャドウラインライト」も用意された。

リヤには、レーザーテクノロジーと新デザインが導入された「LEDテールライト」を採用。立体的なグラフィックがテールライトクラスターをレーシーに引き立てる。このテールライトデザインは、1000台限定の「M4 CSL」で初めて導入されたテクノロジーが採り入れられた。「コンペティション」のリヤには「BMW」と「M」ロゴの周囲に新デザインが施され、エレガンスかつ洗練されたアクセントを加えている。

特別装備として、ボンネットとリヤに「Mデザイングラフィック」をオプションで用意。こちらはハイグロス・ブラックかハイグロス・レッドの2色からチョイスすることができる。また、オプションのスチールルーフ(電動スライディングルーフを含む)は、シートメタル部分がボディカラーではなくハイグロスブラックで仕上げられる。

M4 クーペはCRP製ルーフを標準装備

BMW M4 クーペ改良新型のエクステリア。
M4 クーペには、軽量高剛性のカーボン強化プラスチック(CRP)製ルーフを標準装備。M4 コンバーチブルは、パネルボウ・ソフトトップが導入されている。

M4シリーズは日常域だけでなく、サーキットにおいても妥協のないドライビングダイナミクスが求められており、それがエクステリアデザインにも反映された。筋肉質でパワフルなMモデル専用デザインは、M4がモータースポーツ由来のハイパフォーマンスカーであることを強烈にアピールする。

水平に配置されたダブルスラットを持つ縦型の大型BMWキドニーグリル、力強くデザインされたホイールアーチ、ハイグロスブラックで仕上げられたフレア形状のサイドシルに加えて、フロントエプロンとリヤエプロンにはサーキットでの高いパフォーマンスが保証された空力アタッチメントが装着された。

M4 クーペの全モデルにはカーボン強化プラスチック(CRP)製ルーフを標準装備。「M4 コンバーチブル」に導入されたパネルボウ・ソフトトップは、リトラクタブルハードトップの利点と、クラシカルな軽量ファブリックルーフの外観を兼ね備えており、電動開閉システムにより走行中でも開閉が可能となっている。

「M4 コンペティション クーペ/M4 コンペティション コンバーチブル」は、フロントに18インチ、リヤに19インチのM鍛造軽量アロイホイールを標準装備。「M4 コンペティション クーペ with M xDrive/M4 コンペティション コンバーチブル with M xDrive」は、フロントが19インチ、リヤに20インチが装着される。

新デザインのステアリングホイールを採用

BMW M4 クーペ改良新型のインテリア。
コクピットに標準装備される「Mレザーステアリングホイール」は、リム下部をフラット形状にした新デザインが採用された。

標準装備の「Mレザーステアリングホイール」は、リム下部をフラット形状とし、シンプルなスポークデザインに変更。ベース仕様はマルチファンクションボタンと2基の「M」ボタン、コンペティションにはパドルシフトが装備される。また、12時位置にはスポーティなレッドのセンターマークが入れられた。さらに、同じデザインと機能を備えた「Mアルカンターラステアリングホイール」もオプションとして用意されている。

電動調整機能、一体型ヘッドレスト、イルミネーション・モデルロゴを備えた「Mスポーツシート」を標準装備。メモリー機能により理想的なドライビングポジションをシートに記憶させることができる。運転席と助手席のシートヒーターも標準装備され、オプションでシートベンチレーションを追加することが可能だ。

オプションのフル電動調整ヒーター付き「Mカーボンバケットシート」は、モータースポーツ由来の機能性と軽量デザイン、長距離走行に耐える高い快適性を兼ね備える。シートとバックレストにCRP素材を使用し、サイドボルスターとヘッドレスト下部をカットアウトすることで、標準の「Mスポーツシート」と比較して9.6kgもの軽量化を実現した。

BMWカーブドディスプレイは、ステアリングホイール奥の12.3インチディスプレイと、14.9インチコントロールモニターで構成。インフォメーションスクリーンとコントロールモニターには、Mモデル専用グラフィックとコンテンツが用意された。車内で様々な操作を行うことができる「BMW iDrive」システムは、最新のBMWオペレーティングシステム8.5にアップデートされている。

BMW M4 クーペ改良新型を動画でチェック!

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…