目次
Porsche 963
昨年に続き2台のワークスカーが参戦
2024年シーズンのWECは、3月2日に決勝レースが行われる開幕戦「カタール1812kmレース」を皮切りに8戦を開催。9メーカーから19台が参戦するハイパーカークラスに、ポルシェは5台の963をエントリーする。
ワークスチームのポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは昨年同様2台体制となり、5号車をマット・キャンベル、ミカエル・クリステンセン、フレデリック・マコヴィッキィがドライブ。6号車はケビン・エストレ、アンドレ・ロッテラー、ローレンス・ヴァントールの3人がポルシェ 963のステアリングを握る。
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、1月のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で総合優勝を飾っており、WECでもその再現を狙う。
新たに2台体制とを敷くハーツ・チーム・ジョタは、12号車をウィル・スティーブンス、ノーマン・ナト、カラム・アイロット。38号車はオリバー・ラスムッセン、ジェンソン・バトン、フィリップ・ハンソンがドライブする。プロトン・コンペティションは99号車は、ハリー・ティンクネル、ニール・ジャニ、ジュリアン・アンドローエルの3名がチームを組む。
今シーズンから導入されるLMGT3クラスは、2台のポルシェ 911 GT3 Rが「マンタイEMA」と「マンタイ・ピュアレクシング」から参戦。LMGT3クラスも9メーカーから、合計18台のGT3レーシングカーが勢揃いすることになった。
デイトナ24時間勝利の勢いをWECにも
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツは、2024年シーズンに向けてカタールのルサイル・インターナショナル・サーキットと、スペインのカタロニア・サーキットで、それぞれ2日間のテストを実施。タフなシーズン開幕戦を前に入念な準備を進めてきた。
公式プロローグテストは、開幕戦カタール1812kmレースと同じ舞台、ルサイル・インターナショナル・サーキットで2日間実施。厳しい暑さと砂塵が舞うコンディションにおいて、予選と決勝に向けたハイブリッドパワートレインの調整や、足まわりのセッティングなどが予定されている。
2004年にオープンしたルサイル・インターナショナル・サーキットでWECが開催されるのは今年が初。カタールの首都ドーハの北に位置するサーキットの全長は5.419km、F1やMotoGPなど国際的なレースが数多く開催されてきた。最長10時間で争われる「カタール1812kmレース」のネーミングは、12月18日のカタール建国記念日にちなんでいる。
ポルシェ・モータースポーツの副代表を務めるトーマス・ローデンバッハは、2024年シーズンに向けて次のように意気込みを語った。
「IMSA開幕戦デイトナ24時間での勝利は、大西洋を挟んだ両ワークスチーム全体に、大きな活力を与えてくれました。この勢いをWECのニューシーズンにもつなげたいと考えています。ハイパーカー・クラスには新たなマシンが加わり、総合優勝争いは激しいバトルが予想されています。さらにLMGT3クラスには911 GT3 Rでマンタイ・レーシングが帰ってきます。シーズン開幕が本当に楽しみです」