フェラーリミュージアムで『Ferrari One of a Kind』を2025年2月17日まで開催

フェラーリミュージアムの新企画展『Ferrari One of a Kind』「テーラーメイドによる唯一無二のフェラーリを展示」

イタリア・モデナのエンツォ・フェラーリ・ミュージアムにおいてスタートした、新たな企画展『Ferrari One of a Kind』。写真はフェラーリ 812 コンペティツィオーネ1号車。
イタリア・モデナのエンツォ・フェラーリ・ミュージアムにおいてスタートした、新たな企画展『Ferrari One of a Kind』。写真はフェラーリ 812 コンペティツィオーネ1号車。
2024年2月18日から、イタリア・モデナのエンツォ・フェラーリ・ミュージアム(Museo Enzo Ferrari)において、新たな企画展『Ferrari One of a Kind』がスタートした。フェラーリが受け継いできたテーラーメイドプラグラム「アトリエ・フェラーリ」に焦点を当てており、2025年2月17日まで1年間をかけて、様々なワンオフ・フェラーリが展示される予定だ。

Ferrari 812 Competizione

黎明期から続くテーラーメイドの伝統

黎明期のフェラーリは、それぞれのオーナーがフェラーリにシャシーを発注し、好みのコーチビルダーにボディを架装させていた。その伝統は現在も脈々と受け継がれている。
広大な展示ルームにそろった貴重なワンオフモデルたち。黎明期のフェラーリは、それぞれのオーナーがフェラーリにシャシーを発注し、好みのコーチビルダーにボディを架装させていた。その伝統は現在も脈々と受け継がれている。

エンツォ・フェラーリ・ミュージアムでスタートした企画展『Ferrari One of a Kind』は、マラネロ、ニューヨーク、上海にあるフェラーリのテーラーメイドセンターが提供する独自のパーソナライゼーションプログラムにより生み出された、唯一無二の車両を展示。その背後にあるクラフトマンシップを称えつつ、それぞれのフェラーリオーナーが持つ個性、嗜好、願望を、いかにフェラーリが表現したかを明らかにしている。

さらに黎明期に製造された貴重なモデルも公開。初期のフェラーリ製GTレーシングカーやロードカーは、当時のジェントルマンドライバーが好みのコーチビルダーを選んでボディを架装しており、今日のオーダーメイドの起源とも言える存在だ。当時の顧客はカラー、素材、フィット感、仕上げを指定し、好みに合わせたオーダーメイドの車両を製作。そのスタイルは現在も変わらず、フェラーリは幅広いパーソナライゼーションプログラムを展開している。

一般公開されてこなかった貴重なフェラーリたち

『Ferrari One of a Kind』では、これまでなかなか公開されることのなかったワンオフモデルを多数展示されている。写真は1948年製フェラーリ166 MM。
『Ferrari One of a Kind』では、これまでなかなか公開されることのなかったワンオフモデルを多数展示されている。写真は1948年製フェラーリ166 MM。

企画展『Ferrari One of a Kind』で展示されているフェラーリたちは、その多くがこれまで一般公開されたことがない貴重な車両ばかり。さらに、フェラーリのカスタマーのみが享受できるパーソナライゼーションプログラムの魅力にも触れることができる。展示の中心に据えらえたインタラクティブウォールでは、フェラーリ・スタイリングセンターが提供する素材、ファブリック、カラー、そして膨大なオプション触れることが可能となっている。

「フェラーリ 812 コンペティツィオーネ」は、フェラーリのデザイン部門責任者のフラビオ・マンツォーニによるクリーンスレートアプローチを具現化したユニークな車両。今回の企画展のポスターのメインビジュアルにも採用された。展示車は限定999台の第1号車で、2023年10月17日にニューヨークで開催されたフェラーリ・チャリティ・ガラにおいてオークションにかけられている。 

エレガントなスタイルを持つ「フェラーリ166 MM」は、パーソナライズされたフェラーリ製ロードカーの先駆けとも言える1台。1948年に製造され、カロッツェリア・トゥーリングによってボディが架装された。オーナーのジャンニ・アニエッリの趣味を反映し、細部に至るまで美しく仕上げられている。

究極のワンオフモデル「イコーナ」シリーズ

過去の象徴的な1台を現代的に最解釈した「イコーナ」シリーズの「フェラーリ モンツァ SP1」。
2018年にスタートした、過去の象徴的な1台を現代的に最解釈した「イコーナ」シリーズ。写真は、第1弾として登場した「フェラーリ モンツァ SP1」。

2018年に製造された「フェラーリ モンツァ SP1」は、過去の偉大なフェラーリにインスパイアされたイコーナ(Icona)シリーズ最初の1台。イコーナは時代を超越した象徴的なスタイルを現代的な美学で再解釈し、モンツァ SP1は1950年代から1960年代のレーシングカーをオマージュした。ゴールドのオリジナルカラーリングが施され、ホイールとインテリアトリムにも同じカラーがあしらわれている。

イコーナ・シリーズ第2弾の「フェラーリ デイトナ SP3」は、モータースポーツの歴史に名を刻んだスポーツプロトタイプへのオマージュとしてデザイン。ルビーレッドのトランジショナル・カーボンファイバーで仕上げられ、光の当たり方によってボディパネルが独特の色彩に変化する。

会場に設置されたカーコンフィギュレーターを備えたインタラクティブエリアでは、来場者が夢のフェラーリをイメージし、デザインすることも可能。展示車両は2024年を通して定期的に更新され、2025年2月17日まで可能な限り多くのワンオフ・フェラーリが公開される予定だ。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…