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Lamborghini SC63
アメリカや欧州のサーキットでテストを実施
今週末にルサイル・インターナショナル・サーキット開催されるWEC開幕戦「カタール1812kmレース」において、ランボルギーニのモータースポーツ部門スクアドラコルセが開発した、 LMDhプロトタイプレーシングカー「SC63」がデビューを飾る。
2023年夏に発表されたSC63は、パートナーチームのアイアン・リンクス、シャシーサプライヤーのリジェ・オートモーティブ、そしてランボルギーニ・スクアドラコルセによって共同開発。3.8リッターV型8気筒ツインターボに電気モーターを組み合わせたハイブリッドパワートレインを搭載する。
2023年後半からヨーロッパとアメリカで大規模なテストプログラムを実施。2024年は1月から2月にかけて最終的なテストを行い、開幕戦を前に1万kmにも及ぶマイレージを稼いだ。今回のプロローグテストはロジスティクスの遅延により、予定されてい日程から2日遅れて実施された。SC63は大きなトラブルに見舞われることなく、2日間で合計196周を走破している。
現実な視点を持つランボルギーニ
2024年シーズンは、ランボルギーニ・アイアン・リンクスとしてエントリーし、ミルコ・ボルトロッティ、エドアルド・モルタラ、ダニール・クビアトの3人が63号車のステアリングを握る。2日間のプロローグテストでは、路面温度を念頭に置きながら、信頼性と決勝レースに向けたセットアップに焦点を当てて走行を繰り返した。
ハイパーカー・クラスに参戦するSC63に加え、2024年から導入される新カテゴリー「LMGT3クラス」にも、2台のウラカン GT3 EVO2がエントリー。アイアン・リンクス 60号車はクラウディオ・スチアボーニ、マッテオ・クレッソーニ、フランク・ペレイラ。アイアン・デイムス 85号車をサラー・ボビー、ドリアーヌ・ピン、ミシェル・ガッティングがドライブする。
ランボルギーニ・スクアドラ・コルセのチーフテクニカルオフィサーを務めるルーベン・モールは、待望のWECデビューを前に、次のようにコメントした。
「ランボルギーニ SC63が、今週末ついに世界耐久選手権のトップカテゴリーにデビューを飾ります。もちろん初戦を前に興奮と期待でいっぱいですが、私たちは現実的な視点も持っています。ハイパーカー・クラスは競争が非常に激しいことを誰もが知っていることでしょう。カタールでのレースウイークでは、マシンとWECについてできるだけ多くのことを学び、シーズン最大のレースである6月のル・マン24時間に向けて準備を進めようと考えています」
「ランボルギーニ・スクアドラコルセにとって、今シーズンが学びの1年になることは間違いありません。2023年8月にシェイクダウンし、テストプログラムを4週間遅らせることになりましたから、現時点での開発状況については現実的である必要があります。プロローグテストでは計画していた性能評価を行い、タスクの実行と微調整に焦点を当てました」