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Bentley Ownership「理想の1台を求めて」
ベントレーを買うのは、スーツを仕立てるのに似ている。
お気に入りのテーラーに出かけ、スタイリストに好みや予算を相談する。数ある中から生地を選択し、スーツのデザインを選び、入念に採寸。あわせて襟の形、ボタンの数、裏地、ステッチの種類などのディテールを詰めていく。そして期待に胸を膨らませながら数週間、数ヵ月待っていると、理想の1着が仕上がってくる。
既製品と違い手間暇はかかるけれど、自分専用にしつらえた着心地の良さと、満足感、そして少しばかりの優越感は、他の何ものにも代え難い。それこそがオーダーの醍醐味というものだ。
では新車でベントレーをオーダーする場合はどうなのだろうか。ベントレー東京セールスの宮田秋津氏に、まずは最近の傾向から伺ってみることにした。
「おかげさまで好評をいただいておりますが、特に人気なのはベンテイガですね。昨年新型が出たのに加え、今年になってスピード、S、そしてハイブリッドが発売となり、豊富なラインナップの中からライフスタイルに合った1台をお選びいただけるのが、大きな要因だと思います」
加えてハイブリッドやV8が加わったフライングスパー、そしてスピードが追加されたばかりのコンチネンタルGTも好調を維持しているのだそうだ。
無限の選択肢を再現するコンフィギュレーター
そんなベントレーの特徴のひとつといえば、ボディカラーだけでも108色という、内外装のカラー素材、オプションの豊富さにある。そこで生きてくるのが、ベントレーに関する豊富な経験と知識をもつセールスの皆さんのアドバイスだ。
「お好みやニーズをお聞きして、コンフィギュレーターでいくつかのサンプルをご提示します。まずボディには標準色とオプションカラーがあるので、そこを決めてから、色々と選択を絞っていくようにしています」
そのために各ショールームには大画面で確認できるコンフィギュレーターのほかに、膨大なカラーチップ、レザー、ウッドなどのサンプルが用意されているのだが、実物でのイメージが掴みやすいように、ショールームに並べる展示車の仕様も、意識して選んでいるそうだ。
「グレシア・ホワイト、あとオニキスと呼ばれるブラックは不動の人気ですね。一方の内装は白系、黒系、茶系がメイン。女性のお客様にはベージュ系も人気です。また外装ではグリルやサッシをブラックアウトしたブラックライン・スペシフィケーションを選ばれる方も多いですね。それに合わせて、内装もベニアではなくブライト・エンジンチューンド・アルミニウムや、ハイグロス・カーボンファイバーでスポーティに仕上げるなど、多くの選択肢があるので、必ず理想の1台を見つけていただけると思っています」
直に見て触れる豊富なサンプルとアフターサービスを用意
そのほかにお薦めのオプション装備はあるのだろうか?
「ダイヤモンド・キルティング・レザーや22インチ・ホイールなど豪華な装備がセットされ、ベントレーならではのクラフトマンシップを味わえるマリナー・ドライビング・スペシフィケーションを選ばれる方は非常に多いです。確かにお値段は張りますが、それ以上の価値、満足があると思います。あと個人的には8気筒モデルでオプションとなる48Vのベントレー・ダイナミックライドは、乗り心地と機敏性を両立した装備として非常におすすめです。またコンチネンタルGT、フライングスパーのお客様には、ローテーション・ディスプレイもぜひセレクトしていただきたいアイテムのひとつです」
ここで忘れてはならないのが、新車時から3年間付帯するメーカー保証のほか、3年間または4万8000kmまでの間、法令及びメーカー指定点検整備費用、定期交換部品及び消耗部品が無料になるベントレー・ケア・プログラム、そして24時間、365日対応のエマージェンシー・アシスタンス・サービスなどの充実した保証体制だ。加えて、本社公認のマスターテクニシャンが常駐し、正規ディーラーならではの最新の設備を誇るサービスセンターなどの存在が、安心のベントレー・ライフをサポートしているのである。
「クルマ自体のクオリティの高さはもちろんですが、私たちは長年の経験、扱ってきた台数など実績に基づいた、安心、信用も含めて販売していると考えています。ぜひ、お近くのショールームにお出かけください」
Certified By Bentley「もうひとつの選択肢」
2020年1月、ベントレーの認定中古車制度は“サーティファイド・バイ・ベントレー”と名を変え、新たなスタートを切った。
「サーティファイド・バイ・ベントレー最大の特徴は、対象となる車両が新車登録から10年以内、走行距離5万km以内のものに拡大されたことです。モデルとしては最新のものはもちろん、古くは初代コンチネンタルGTの最終型や、コンチネンタル フライングスパーまでが含まれることになります」
そう話すのは、ベントレー東京で中古車セールス・マネージャーを務める増田謙一氏だ。
サーティファイド・バイ・ベントレーの魅力は、なんといっても上質なコンディションのモデルが豊富に揃っていることにある。専用のホームページを覗くと、走行1万km台で800万円以下のコンチネンタル フライングスパーから、まだ1000kmほどしか走っていない2021年式のコンチネンタルGT V8コンバーチブルまで、数十台のストックが掲載されていた。
「各モデルともに人気が高いのですが、中でもベンテイガは新車が大人気でバックオーダーを抱えていることもあり、先代モデルも入庫するとすぐに売れてしまうという状態が続いています」
と増田氏が言うとおり、昨年ベントレー東京では過去最高の販売台数を記録したほど、サーティファイド・バイ・ベントレーへの関心は高いという。
「新車を買うつもりでショールームに来たお客様がサーティファイド・バイ・ベントレーを選ばれることも、その逆のケースもあります。そのくらい両車の間に垣根がないという印象です。また新車だと納期に7〜8ヵ月かかるところ、好みに合えば新車とまったく変わらないクルマにすぐに乗れるというのも、大きなメリットとなっています」
そんなサーティファイド・バイ・ベントレーの特色は、クルマ本体だけに留まらない。
「新車の保証が残っている場合はその限りではありませんが、基本的にサーティファイド・バイ・ベントレーには1年間、距離無制限の車両保証と、エマージェンシー・アシスタンス・サービスが付帯しています。それに加えて有償ながら1年間保証を延長できるほか、3年以内であれば4年目と5年目の点検を、5年以内のクルマであれば6年目と7年目の点検をカバーできる延長メンテナンス・プログラムにも加入できます」
つまり、中古車であっても新車と同様のアフターサービスを受けられるということだ。特に各延長プログラムは、長く乗り続けたいというオーナーにとっては、心強いアシストになるだろう。
このような認定プログラム自体の拡充、そしてアフターサービスの拡充の背景にあるのは、ストックされるクルマのコンディションが良いことに加え、ベントレー自体のクオリティ、信頼性が高い証ともいえる。
「ベントレーは複数所有されているオーナーがほとんどで、平均すると1年〜2年で乗り換えられるため、走行距離が短い個体が多いんです。そうしたクルマの中から厳選して仕入れているので、新車と変わらない品質のクルマが多い。また中古でも乗り換えのサイクルはあまり変わらないので、登録後3年で3オーナーなのに走行距離が1万kmなんてクルマも珍しくはありません。もちろん消耗品の交換など、納車前にメーカーのプログラムに則った点検、整備をしてお納めしますので、安心してお楽しみいただけます」
加えて現在、新車と同じ1.99%に金利が設定されているほか、新車から中古、中古から中古へとベントレーを乗り継ぐ場合は、1.49%の優遇金利(2021年8月現在)が用意されるなど、ファイナンスが充実している点も見逃せない。
「この数年でサーティファイド・バイ・ベントレーの内容がさらに充実しているので、かなりお得感があると思います」
増田氏によると、今在庫がなくても希望のモデル、仕様を相談していただければ、入庫があり次第ご紹介することも可能だという。そういう意味でもこれから気軽にベントレー・ライフを始めようという方だけでなく、長年ベントレーを乗り継いできたベテランの皆さんにも、購入時の選択肢のひとつに積極的に取り入れていただきたい、魅力的なプログラムである。
REPORT/藤原よしお(Yoshio FUJIWARA)
PHOTO/前田惠介(Keisuke MAEDA)
MAGAZINE/GENROQ 2021年 10月号(特別付録 小冊子「THE WORLD OF BENTLEY」より)
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【関連リンク】
・ベントレー 公式サイト
http://www.bentleymotors.jp/