「フォード スーパーバン 4.2」が豪州でタイムアタックを敢行

最速電動ミニバン「フォード スーパーバン 4.2」がバサーストでラップレコード樹立(3つも)【動画】

フォード スーパーバン 4.2は、2月23〜25日に開催された「バサースト500」においてコースカーとしても活躍している。
バサースト12時間などが行われるオーストラリアのマウント・パノラマ・サーキットにおいて、フル電動コンセプト「フォード スーパーバン 4.2」がタイムアタックを行った。
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州バサーストのマウント・パノラマ・サーキットにおいて、フォード・パフォーマンスが開発したフル電動レーシングコンセプト「スーパーバン 4.2」がタイムアタックを敢行。6.213kmのコースにおいて、クローズドホイール車、電気自動車、商用車のラップレコードを樹立した。

Ford SuperVan 4.2

1分56秒3247という衝撃的な記録

マウント・パノラマ・サーキットを走行する、フル電動コンセプト「フォード スーパーバン 4.2」。
フォード スーパーバン 4.2は、これまでメルセデスAMGの無制限改造車が持っていた、クローズドホイール車の記録を超える1分56秒3247という衝撃的なタイムで駆け抜けた。

今回、レーシングドライバーのロマン・デュマが「フォード スーパーバン 4.2」のステアリングを握り、オーストラリア屈指のレーシングコース「マウント・パノラマ・サーキット(Mount Panorama Circuit)」をアタック。1分56秒3247という衝撃的な記録をマークし、マウンテンストレートとコンロッドストレートでの最高速度は300km/hを超えた。

フォード・パフォーマンスは、フル電動パワートレインが持つポテンシャルを探り、電気自動車の限界を超えるべく今回のタイムアタックを企画。デュマが記録したタイムは3つのコースレコードを更新し、アンリミテッドクラスの記録を持っていた、メルセデスAMGのタイムをも凌駕することになった。

フォード・パフォーマンス・モータースポーツのグローバルディレクターを務めるマーク・ラッシュブルックは、タイムアタックを終えて次のように喜びを語った。

「マウント・パノラマ・サーキットにおけるクローズドホイール車の記録を更新するため、控えめに言っても非常に厳しいハードワークをこなすことになりました。そして、ロマン・デュマは私たちのチームとともに、学び、適応し、進化をうながしてくれました」

「その結果、私たちの予想を上まわるタイムをマークできたのです。パイクスピーク後、スーパーバン 4.2を、ここマウント・パノラマに持ち込んだのには理由があります。それは、このような場所が世界中どこを探しても存在しないからです」

パイクスピークに続きデュマがドライブ

昨年のパイクスピークに続き、フォード・パフォーマンスは高低差のあるサーキットでのタイムアタックを決定。ドライバーは、前回から変わらずに経験豊富なロマン・デュマに託された。
昨年のパイクスピークに続き、フォード・パフォーマンスは高低差のあるサーキットでのタイムアタックを決定。ドライバーは、前回から変わらずに経験豊富なロマン・デュマに託された。

スーパーバン 4.2は従来のレーシングカーとは、大きくスタイルを持つ。GT3レーシングカーのおよそ2倍の車高、約1800kgもの重量、そして最高出力は1419PS(1050kW)に達する。昨年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムでの記録更新に続き、ロマン・デュマがスーパーバン 4.2で歴史を塗り替えるのはこれで2度目。デュマは、歴史的偉業を次のように振り返った。

「どちらの“マウンテン”も印象的ですが、マウント・パノラマとパイクスピークでは、その難易度がまったく異なります。私自身、スーパーバン 4.2で300km/hを超える速度を出したのは今回が初めてですが、可能な限り最速ラップを目指しました。このようなクルマでマウント・パノラマを走ったことはありませんし、これほど速く走ったこともありません(笑)」

スーパーバン 4.2はこの後、3月16〜17日に開催される「アデレード・モータースポーツ・フェスティバル(Adelaide Motorsport Festival)」に参加。さらに、3月22〜24日にメルボルンのアルバート・パーク・サーキットで開催されるF1第3戦オーストラリアGPにも登場する予定だ。

フォード スーパーバン 4.2のタイムアタックを動画でチェック!

2023年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムで総合2位に入った、フォード・パフォーマンス スーパーバン 4.2。

非公開: 1400PS超の電動プロトタイプ「フォード・パフォーマンス スーパーバン 4.2」がパイクスピークで2位に【動画】

フォード・パフォーマンスは、フル電動レーシングコンセプト「スーパーバン 4.2」で参戦した、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムを追ったドキュメンタリー動画を公開した。2023年のパイクスではレーシングドライバーのロマン・デュマがステアリングを握り、12.5マイルのコースを駆け抜けた。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…