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Aston Martin Vantage Safety Car
第2戦サウジアラビアGPから投入
今週末にサウジアラビアのジッダ市街地コースで開催される、2024年シーズンのF1世界選手権第2戦サウジアラビアGPから、新型「アストンマーティン ヴァンテージ」をベースにしたセーフティカーが登場する。ヴァンテージ セーフティカーは、最新F1マシンを先導すべく、サーキット走行用にチューニングされ、様々な専用装備が与えられた。
2024年シーズンのF1は、バーレーン・インターナショナル・サーキットで3月2日に行われたバーレーンGPで開幕。アストンマーティン・アラムコ・F1チームは、今シーズンもランス・ストロールとフェルナンド・アロンソの2台体制で参戦し、アロンソが9位、ストロールが10位に入った。
アストンマーティンのグローバル・チーフブランド&コマーシャルオフィサーを務めるマルコ・マティアッチは、新型ヴァンテージのセーフティカー導入について次のようにコメントした。
「新型ヴァンテージは、アストンマーティンブランドの真髄が表現されています。最速かつドライバーにフォーカスしたヴァンテージが、名誉あるF1世界選手権において、このような重要な役割を果たすことは、私たちにとって大きな誇りとなります」
「ブランドの認知度において、F1に匹敵するスポーツシリーズはありません。このスポーツとアストンマーティンの相乗効果により、レースファンはグランプリサーキットにおいてアストンマーティン AMR24だけでなく、エキサイティングなパフォーマンスモデルの新型ヴァンテージとDBX707の2台もチェックすることができるのです」
空力性能を向上させたライトバー
ハンドメイドで製造された強力な4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載した新型ヴァンテージは、先代モデルから30%もパワーが向上。エンジンのアップデートに合わせて、冷却システムも変更された。さらに急停車の場面も多いセーフティカーとして、大幅に強化されたブレーキシステムがアドバンテージとなる。
ヴァンテージ セーフティカー仕様は、サーキットにおいて最大限の性能を発揮するため、フロントスプリッターを拡大し、フロア下部のエアロダイナミクスにも改良が加えられた。また、ダウンフォースを強化するべく、新形状のリヤウイングも採用。ルーフ上のライトバーはエアロダイナミクスの改善を目的に形状が変更されている。
専用装備を多数搭載したコクピット
コクピットには、ドライバーとパッセンジャーをサポートするシステムを多数搭載。シートはホールド性の高いバケットタイプの「ポールポジションシート」に変更され、FIAセーフティカードライバーのベルント・マイレンダーを高速走行時にもしっかりとサポートする。
特注のセンターコンソールには、FIAの専用システムを操作するためのスイッチ類を追加。ライブラップタイム、全車のコース位置、リヤビューカメラを表示する大型ディスプレイも設置されている。インテリアはアストンマーティンのレーシングカラーにちなみ、独自の「ライム・エッセンス・トリム」で仕上げられた。
FIAセーフティカードライバーを長年務めるマイレンダーは、新型ヴァンテージのセーフティカー導入について次のようにコメントした。
「新型ヴァンテージをドライブできることをうれしく思います。このクルマは素晴らしい血統を受け継いでいますし、最新バージョンはこれまでで最速と言える存在です。ドライブの第一印象はとてもポジティブで、ハンドリングの向上と、パワーアップを実感できました」
「セーフティカーにはスピードと安定性が求められます。コース上での出動要請を受けた時、迅速かつ安全に対応できるからです。過去3シーズン、ヴァンテージのドライビングを楽しんできましたが、今回、新型ヴァンテージをいち早くドライブし、世界最高峰のサーキットでそのパフォーマンスを存分に体験できることをうれしく思います」