新世代MPVの橋渡しとなる「メルセデス・ベンツ Vクラス」と「EQV」

新型「メルセデス・ベンツ Vクラス」が欧州で販売開始「内外装アップデートと装備を充実化」

メルセデス・ベンツのミドルサイズMPV、新型EQV(左)とVクラス(右)の欧州における受注が2024年1月からスタートした。
メルセデス・ベンツのミドルサイズMPV、新型EQV(左)とVクラス(右)の欧州における受注が2024年1月からスタートした。
メルセデス・ベンツ・バンは、2023年に新型ミドルサイズ・マルチパーパスバン「Vクラス」とフル電動MPV「EQV」を発表。両モデルはエクステリアとインテリアデザインを一新し、Vクラスは5万9470.25ユーロから、EQVは7万5281.78ユーロのプライスタグを付け、2024年1月からオーダー受付をスタートしている。

Mercedes-Benz EQV / V-Class

次世代電動MPVを予告する様々な新基軸

「メルセデス・ベンツ Vクラス」改良新型のエクステリア。
2024年1月から販売を開始したVクラス/EQV改良新型は、様々な機能を大幅に向上。2026年に導入を予定している、フル電動MPVへの橋渡しとなる存在として投入された。

メルセデス・ベンツは、MPV/商用バンにもプレミアム戦略を導入。将来的には、メルセデス・ベンツの乗用車ラインアップと同様に、MPV/商用バンにもラグジュアリー戦略が適用される。この戦略的転換は、2026年の導入を予定しているフル電動のモジュール式「バン・エレクトリック・アーキテクチャー(VAN.EA)」から実施される予定だ。

2024年1月から販売を開始したVクラス/EQV改良新型は、この新戦略に先鞭をつける存在となる。両モデルとも、エクステリアとインテリアのデザインを一新し、高級感を増したエクステリアを採用し、MPVとしての機能が大幅な進化を遂げた。従来よりもインテリジェントなデジタルネットワークを導入したことで、快適性と安全性も向上。標準装備もアップグレードされ、カスタマーの要望にも、的確に対応できるようになった。

メルセデス・バンのセールス&マーケティング責任者のクラウス・レーグラーは、Vクラス/EQVについて次のように説明する。

「最も望ましいMPVとサービスを提供したい。そのために、私たちはお客様のご要望を注意深く分析しました。新型Vクラス/EQVは、ビジュアルアピールをさらに高め、デジタル機能をさらに充実させました。標準装備は大幅に強化され、これまで要望の高かった多くのオプション装備も標準装備されています。充実した総合パッケージが実現したのです」

より個性を際立たせたエクステリア

「メルセデス・ベンツ Vクラス」改良新型のエクステリア。
乗用車ではお馴染みのアダプティブ・マルチビームLEDヘッドライトを導入するなど、Vクラス/EQV改良新型はエクステリアの高級感が大幅に増している。

Vクラス/EQV改良新型は、アップデートされたエクステリアを導入。さらに進化したデザインは、ミドルサイズMPVセグメントにおいて、より個性的でユニークなビジュアルポジションを獲得することになった。特に刷新されたフロントセクションは、様々な形状のラジエーターグリルと力強く引き締まったバンパーが特徴となる。

装備レベルに応じて、ラジエーターグリルにLEDライトバンドを配置。最上級グレードのVクラス エクスクルーシブは、ボンネットにメルセデスの「スリーポインテッドスター」がMPVとして初めて採用された。エレガントなデザインのアダプティブ・マルチビームLEDヘッドライトは、装備ラインに応じて標準またはオプションで選択可能となっている。

リヤセクションには「Mercedes-Benz」のレタリングと、新デザインのLEDライトを組み合わせた新デザインのクロームトリムストリップを採用。テールライトの輪郭はより濃く変更され、より正確なライトシグネチャーを実現した。エクステリアカラーは新たに4色が追加され、足元には17インチ/18インチ/19インチのアロイホイールをラインアップする。

デジタル機能が大幅に強化されたコクピット

「メルセデス・ベンツ Vクラス」改良新型のインテリア。
コクピットには、12.3インチ・ワイドスクリーン・ディスプレイを2基配置。最新世代の「MBUX」が導入されたことで、直感的な操作が行えるようになっている。

インテリアも、デジタル化を中心に大幅にアップデートされた。コクピットの中心に、12.3インチワイドスクリーンディスプレイを2基備えたインストゥルメントパネルを配置。スタイリッシュな新形状のエアベント、静電容量式ハンズオフ機能付き新世代ステアリングホイールも導入された。

デザインを一新したセンターコンソールは、スマートフォンのワイヤレス充電にも対応。その他、キーレススタート機能、ステアリングホイールヒーター、夜間走行時の調光式リヤキャビン照明など、利便性を高める新装備が用意された(一部オプション)。また、2列目3列目へのアクセスに便利な左側スライドドアが標準装備されている。

最新世代の「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」インフォテインメントシステムを標準装備し、パッセンジャーにインタラクティブなデジタル体験を提供する。強化された「MBUX」により、Vクラス/EQVでも「ENERGIZING」コンフォートコントロールやAR付きナビゲーション・システムを利用できるようになった。

最新世代の「MBUX」は演算機能が大幅に向上し、センターディスプレイ、ステアリングホイールのタッチコントロールパネル、センターコンソールのタッチパッド、または音声アシスタント「ヘイ、メルセデス」との対話など、様々な機能を直感的に操作することが可能になっている。

2024年1月から欧州での販売がスタートする「メルセデス・ベンツ EQV」改良新型。

「メルセデス・ベンツ Vクラス」改良新型が欧州で販売開始「電動モデルをはじめ幅広いパワートレイン」【動画】

メルセデス・ベンツ・バンは、ミドルサイズバンシリーズ「Vクラス/Vクラス マルコポーロ/ヴィト」、フル電動モデルの「EQV/eヴィト」改良新型の販売を2024年1月から欧州でスタートする。新たなデザインを纏ったシリーズは、用途や目的に合わせて幅広いラインナップが用意されており、ディーラーでの販売に続き、間もなくオンラインでのオーダーも開始される。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…