目次
LANCIA YPSILON EDIZIONE LIMITATA CASSINA MHEV
101PSを発揮する48Vマイルドハイブリッド
2024年2月14日、ランチア・ブランド復活を宣言する新型「イプシロン」がワールドプレミアされた。フル電動モデルとして公開された「イプシロン エディツィオーネ リミタータ カッシーナ」には、ランチアブランドの創立年にちなみ1906年の認証と、シリアルナンバーが入れられる。
今回、イプシロン エディツィオーネ リミタータ カッシーナに、待望のマイルドハイブリッドモデルを追加。最高出力101PSを発揮する1.2リッター直列3気筒ガソリンエンジンに、6速DCTと最新の48Vマイルドハイブリッドシステムが組み合わせられた。
最大限の効率が追求され、信頼性を兼ね備えたハイブリッドパワートレインの最高速度は190km/h、0-100km/h加速は9.3秒。「e-スタート」「w-パーキング」「e-キューイング」「e-クリープ」など、ステランティスグループが開発した最新のドライブサポート機能が数多く標準搭載される。
ランチア・ブランドのルカ・ナポリターノCEOは、イプシロンのハイブリッド仕様追加について、次のようにコメントした。
「ランチア・ルネッサンス(復活)は、EVとハイブリッドから選択可能な新型イプシロンで幕を上げました。EV仕様の発表から数週間が経ち、その成功に感謝しつつ、MHEVバージョンの新型イプシロン エディツィオーネ リミタータ カッシーナの受注も開始しました」
イタリア家具の世界を体現したインテリア
ハイブリッド仕様が追加されたイプシロンの最上級仕様「エディツィオーネ リミタータ カッシーナ」は、イタリアの高級家具ブランド「カッシーナ」とのコラボレーションにより開発。素材やカラーの選択まで、スタイルの細部に至るまでカッシーナのこだわりが追求されている。
ランチアの伝統を象徴するブルーを内外装に積極的に採用し、イタリアンデザインの邸宅を思わせるオンボード・リビングルームを実現。 「カネローニ(パスタの一種)」のテクスチャーが施された専用シートは、100%リサイクル糸を使用したソフトな触り心地を持つブルーのベルベットがチョイスされた。
ダッシュボード、ドアパネル、ダッシュボードのインサートもエレガントなブルーで統一。スマートフォンの充電も可能な、カッシーナの多機能デバイス「タボリーノ(tavolino)」が、自動車用インテリアに初採用された。また、スマートバーチャルインターフェイス「S.A.L.A.インフォテインメントシステム」、2基の10.25インチ大型ディスプレイ、パーキングエイドシステム、エクステリアライティングシステムなどが標準で装備される。
「HF」を2025年中盤に投入し、ラリー復帰も
ランチアは、イプシロンの正式発表を「カッシーナ・ストア・ミラノ」で実施。その数日後、新たなコーポレート・アイデンティティを採用したイタリアのランチアディーラー100ヵ所を巡る「イプシロン エディツィオーネ リミタータ カッシーナ ハイブリッド 1 of 1906 ツアー」をスタートした。ミラノを起点に1ヵ月以上をかけて、新型イプシロンは20地域60都市を巡り、1万2000kmを走破する予定。これまでのところ、すでに60のディーラーを訪問し、各ディラーでは平均150名のゲストを迎えている。
イタリアに続き、ランチアは新型イプシロンの投入に合わせて、ヨーロッパの拠点となる主要都市に、70を超える新たなディーラー網を構築する。2024年前半に最初の2ヵ国としてベルギー(ディーラーが10拠点、アフターセールスサービス拠点数が13)と、オランダ(ディーラーとアフターセールスサービス拠点がが6拠点)がローンチし、これにフランスとスペインが続く。各国では報道関係者向けプレゼンテーションを実施後、国内のディーラーを巡回し、最後に国内メディア向けに試乗会を行う予定だ。
イプシロンを含めて、今後発売されるすべてのラインアップには、スポーツ仕様の「HF」が設定される。ランチアは3月13日に、歴史的なデザインを再解釈した新たな「HF」ロゴを発表。イプシロンのHFバージョンは、2025年半ばに投入される予定。さらに、ルカ・ナポリーノCEOは、ランチアのラリー復帰も「もちろん準備していますと」と明言している。