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McLaren Artura Trophy
アルトゥーラ GT4ベースのトロフィー専用車
マクラーレン・トロフィー・アメリカは、マクラーレン・トロフィー・ヨーロッパと同じ規定に基づいて運営。プロドライバーとアマチュアドライバーが2名ペアで参戦し、アマチュアドライバーやジェントルマンドライバーの育成を目的としている。ヨーロッパでは2023年からマクラーレン・トロフィー・ヨーロッパがスタートし、初年度は2つのクラスに17台がエントリーを果たした。
マクラーレン・トロフィー・ヨーロッパと同様、マクラーレン・トロフィー・アメリカでも専用開発された「アルトゥーラ トロフィー(Artura Trophy)」をメイン車種として導入する。
「アルトゥーラ GT4」をベースとする「アルトゥーラ トロフィー」は、GT4規程に課されるBoP(性能調整)の縛りがなく、エキゾーストシステムを強化したこともあり、3.0リッターV型6気筒ツインターボは最高出力585PSを発揮。また、ハイダウンフォース仕様のリヤウイングやフロントのカナードなど、エアロダイナミクスも変更されている。これにより、GT4ベースながら、GT3に匹敵するラップタイムでの走行が可能になった。
マクラーレン・オートモーティブ、MSO/モータースポーツ担当ディレクターを務めるミック・マクドナーは、マクラーレン・トロフィー・アメリカの開催決定を受けて次のようにコメントした。
「2023年のマクラーレン・トロフィー・ヨーロッパの成功に続き、2025年にマクラーレン・トロフィー・アメリカが新たに開催されることになりました。北米はマクラーレン・オートモーティブにとって最大の市場であり、多様で活気あるモータースポーツ文化が根付いています」
「私たちはマクラーレン・ファミリーだけでなく、アメリカ大陸から新たな挑戦者を迎えることを楽しみにしています。そして、シリーズ参戦者の中から、マクラーレン製GTレーシングマシンで、FIA世界耐久選手権やIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にステップアップする日が来ることを心から願っています」
充実のマクラーレン・レースセンター
それぞれの参戦車両は独立したチームによって運営され、既存の570S トロフィーもマクラーレン・トロフィー・アメリカへの参加が可能。570S トロフィーのチームはクラス優勝と、選手権タイトルを目指し各レースに参戦する。570S トロフィーで参戦するクルーもアルトゥーラ トロフィーと同様、マクラーレン・カスタマー・レーシングによるフルサポートを受けることができる。
マクラーレン・トロフィー・アメリカの参加者は、ヨーロッパでも人気を集めているパドックのトロフィー専用施設「マクラーレン・レースセンター」の利用が可能。F1からインスパイアされたマクラーレン・レースセンターは、ドライバーが友人や家族、スポンサーをもてなしたり、ミーティングを開いたりすることができる。
開幕シーズンとなる2025年は、5ラウンド10レースで構成されるという。各ラウンドの走行時間は4時間を超え、ドライバー交代のためのピットストップを含め、50分間の決勝レースが2回行われる。2025年シーズンのレースカレンダーを含めたシリーズの詳細は、2024年後半に発表される予定だ。