アート作品のようなエクステリア「ウアイラ R シミュレーター」登場

パガーニがレーシング・アンリーシュドと共同開発した「ウアイラ R シミュレーター」のこだわり

ウアイラ Rの美しいフォルムを採り入れた「ウアイラ R シミュレーター」。
パガーニ ウアイラ Rのオーナー向けにレーシング・アンリーシュド社と共同開発された「ウアイラ R シミュレーター」。
パガーニ・アウトモビリは、サーキット専用オープントップ「ウアイラ R エボ」用の行動なシミュレーターシステム「ウアイラ R シミュレーター(Huayra R simulator)」を発表した。この高度なシミュレーターはトラックカー専用プログラム「アルテ・イン・ピスタ(Arte in Pista)」のトレーニング用に開発されている。

Pagani Huayra R simulator

パガーニ・ディーラーでの購入が可能

ウアイラ Rの美しいフォルムを採り入れた「ウアイラ R シミュレーター」。
ウアイラ Rのオーナー向けに導入された「ウアイラ R シミュレーター」だが、好評を受けて、パガーニのディーラーネットワークからも購入できるようになった。

パガーニ・アウトモビリは、プロドライバーのトレーニングに使用されるハイエンドシミュレーターメーカー「レーシング・アンリーシュド(Racing Unleashed)」社との共同開発による、先進のバーチャルドライビングシステム「ウアイラ R シミュレーター」を発表した。当初はウライラ Rのオーナーのみが利用可能だったが、間もなく世界中のパガーニ・ディーラーネットワークを通じて一般販売される予定だ。

ウアイラ R シミュレーターを使用することで、ドライバーは安全な環境で車両に慣れ、マイレージを積み重ねることができる。また、インストールされた数多くの国際サーキットを事前に経験することも可能になった。パガーニ・アウトモビリのビークルダイナミクス・リードを務めるフランコ・モルシーノは、ウアイラ R シミュレーターについて次のように説明する。

「我々は、お客様のドライビングスタイルの向上に貢献することを考え、最高レベルの没入感とリアリズムを持つプロフェッショナルでダイナミックなドライビングシミュレータを開発することをターゲットに掲げました」

「そして、私たちの野心はシミュレーターを本物のデザインオブジェへと変えること。つまり、ウアイラ Rオーナーの自宅内で目立つ位置を占めるような、芸術的価値のある製品にすることでした。このため、私たちのモデルの独自性を反映したシミュレーターを開発することに細心の注意を払ったのです」

「アルテ・イン・ピスタ」の準備に活用

ウアイラ Rの美しいフォルムを採り入れた「ウアイラ R シミュレーター」。
パガーニ・が導入した、トラックカー専用プログラム「アルテ・イン・ピスタ」に参加するドライバーは、ウアイラ R シミュレーターの導入によって、効率的にドライビングスキルを磨くことができるようになった。

パガーニが導入した、トラックカー専用プログラム「アルテ・イン・ピスタ(Arte in Pista)」は、パガーニ製トラックカーのオーナーが国際的なサーキットを舞台に、車両が持つパフォーマンスポテンシャルを十分に体験できるようにデザインされたシーズンプログラム。

イベントフォーマットには、アドレナリン全開のアタックセッションと、純粋なドライブを楽しめるクルージングセッションが含まれ、すべてのセッションをパガーニが完璧にサポートする。テクニカルマネージャー、トラックエンジニア、メカニカルスタッフ、理学療法士、栄養士、プロフェッショナルドライバーコーチらが、カスタマーのスポーツドライビングスキルの向上を支援する。

今回のウアイラ R シミュレーター導入により、それぞれのドライバーが自身の時間を使ってサーキットの走り込みができるようになった。通常のサーキットドライブだけでなく、ウエットコンディションなどの限られた局面を再現したり、プロドライバーからの遠隔コーチングも受けることができる。

また、パガーニはバーチャルイベントも企画。アルテ・イン・ピスタで実際に行われるメニューをバーチャルで事前に体験し、参加者たちとも交流することができると言う。

ウアイラ Rを完全再現したシミュレーター

ウアイラ Rの美しいフォルムを採り入れた「ウアイラ R シミュレーター」。
ウアイラ R シミュレーターは、コクピットを完全再現しただけでなく、その外観にウアイラ Rの美しいフォルムを採り入れている。

ウアイラ R シミュレーターの開発プロジェクトは2020年にスタートし、実在の車両開発担当するビークルダイナミクス部門とデザイン部門が共同で行った。デザイン部門は、パガーニ製ハイパーカーのエッセンスをシミュレーターのデザインへと反映させるタスクが与えられた。

デザイン部門は、インテリアデザインの追求とデバイスのゲーム性を融合させるため、1年以上の時間を費やした。ウアイラ Rの形状がシミュレーター全体のデザインにインスピレーションを与え、柔らかく流れるようなラインを持つ美しいオブジェを作り上げている。

ボディを構成するカーボンファイバーは、パガーニのハイパーカーと同じオートクレーブで製造。ステアリングホイール、ペダル、シート、ベルトを含むすべてのドライビングセッティングは、ウアイラ Rと完全に共通となっている。また、Hi-FiシステムとVRシステムのアルミニウム製コンポーネントの一部も、パガーニ製ハイパーカーと同じ製法で作られた。

レーシング・アンリーシュド社とは、ハードウェアとソフトウェアを共同開発し、車両の動きやアスファルトの特性を非常にリアルに再現することが可能になった。レーシング・アンリーシュド社のフランチェスコ・フェルナンデスCEOは、次のようにコメントした。

「レーシング・アンリーシュド社では、世界中のモータースポーツファンに最も魅力的な体験を提供することを目指しています。今回、パガーニとのパートナーシップを発表し、エンターテインメントだけでなく、ドライビングスキルを向上させることを目的に、私たちの先進技術を紹介できることを嬉しく思います」

サーキット専用オープントップ「パガーニ ウアイラ R エボ」のエクステリア。

最高出力912PSのサーキット専用オープントップハイパーカー「パガーニ ウアイラ R エボ」デビュー【動画】

パガーニ・アウトモビリは、サーキット専用オープントップ「ウアイラ R エボ」を発表した。インディカーやル・マン24時間レースからインスピレーションを得たウアイラ R エボは、最高出力912PSを発揮する6.0リッターV型12気筒ツインターボエンジンを搭載する。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…