2024年のパイクスピークに2台の「ヒョンデ アイオニック 5 N」が参戦決定

ハイパフォーマンスEV「ヒョンデ アイオニック 5 N」がパイクスピークに挑戦「目標は市販電動SUV/クロスオーバークラスの記録更新」

ヒョンデは、ハイパフォーマンスEV「アイオニック 5 N」で、2024年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムへの参戦を発表した。
ヒョンデは、ハイパフォーマンスEV「アイオニック 5 N」で、2024年のパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムへの参戦を発表した。
ヒョンデは、ハイパフォーマンスEV「アイオニック 5 N」で、2024年6月23日に開催される第102回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(PPIHC)に参戦することを発表した。最高システム出力650PSを発揮する2台のIONIQ 5 Nが、電動プロダクション(市販車)SUV/クロスオーバークラスにおいて、新記録樹立を狙う。

Hyundai IONIQ 5 N

カリフォルニアでのテストも実施

カリフォルニア州カリフォルニアシティにおいて、ロビン・シュートによるテストを行った「アイオニック 5 N」。
アイオニック 5 Nは、電動プロダクションSUV/クロスオーバークラスにエントリー。すでに、カリフォルニアでテストも実施している。

2023年7月、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて公開された「アイオニック 5 N」は、フル電動クロスオーバー「アイオニック 5」のハイパフォーマンス仕様。前後アクスルにパワフルな専用電動モーターを搭載し、ブースト時の最高出力は649PS、最大トルクは770Nmと強大なパワーを誇る。

今回、ヒョンデは、アイオニック 5 Nのパフォーマンスを実証すべく、世界屈指の過酷さを誇るパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムへと持ち込むことを決定した。2024年4月5日には、カリフォルニア州のカリフォルニアシティにおいて、ロビン・シュートによるテストも実施されている。

パイクスピーク挑戦について、Nブランド・モータースポーツ責任者を務めるティル・ヴァーテンベルグは次のように説明した。

「私たちはアイオニック 5 Nというクラスをリードするフル電動SUVと共に、パイクスピーク参戦を決めました。ヒョンデには1992年からパイクスピークで新技術や新製品を実証してきた歴史があります。アイオニック 5 Nは、そのコンセプトをハイパフォーマンスEVへと採り入れました。今回のパイクスピークでは、市販仕様のアイオニック 5 Nが、お客様が期待するパフォーマンスを発揮してくれるはずです」

ベテランとインフルエンサーのコンビ

カリフォルニア州カリフォルニアシティにおいて、ロビン・シュートによるテストを行った「アイオニック 5 N」。
2024年のパイクスピークでアイオニック 5 Nをドライブするのは、総合優勝経験を持つポール・ダレンバックと、メディアアクティビストのロン・ザラスのふたりと発表された。

電動プロダクションSUV/クロスオーバークラスにおいて、記録更新を狙うアイオニック 5 Nをドライバーするのは、ポール・ダレンバックとロン・ザラス。ダレンバックはパイクスピークにおいて11回もの優勝経験を持ち、1993年には総合優勝も手にしているベテランドライバーだ。

一方のザラスは今回がパイクスピーク初挑戦。ザラスはメディアアクティビストとして、SNS中心に高い人気を集めており、故ケン・ブロック率いるフーニガンの元幹部でもある。今回、モータースポーツファンが、パイクスピークに挑戦するという壮大なストーリーの主人公として、このビッグプロジェクトに抜擢された。ザラスは次のように意気込みを語っている。

「ラリーの熱狂的なファンとして、パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは、映画『クライムダンス』を初めて観たときから、いつかは絶対に参加したいと考えていました」

「優秀なヒョンデチームのサポートのもと、アイオニック 5 Nで初めてパイクスピークに出場できることは、あらためて本当に光栄なことです。若いファンとして、初めての競技者になるまでの道のりを、その道のりが困難なものであったとしても、共有できることにワクワクしています」

ニュルブルクリンク24時間にテスト参戦を計画

カリフォルニア州カリフォルニアシティにおいて、ロビン・シュートによるテストを行った「アイオニック 5 N」。
パイクス仕様のアイオニック 5 Nは、生産モデルからリヤシートを外し、ロールケージなどの安全装備を装着。この仕様で、ニュルブルクリンク24時間にテスト参戦する。

パイクス参戦に先立って、ヒョンデは、5月30日に開催されるニュルブルクリンク24時間レースに、パイクスピーク仕様のアイオニック 5 Nをテスト参戦させることを発表。2台のアイオニック 5 Nは、WRCドライバーのダニ・ソルドと、パイクスピークでの経験豊富なレーシングドライバーのロビン・シュートがステアリングを握る。

パイクスピーク仕様のアイオニック 5 Nは、パワーユニットやドライブトレーンは市販仕様のまま、レギュレーションで定められた安全装備を装着。ドライバーズシートはレカロ製「プロレーサーSPA」HANS対応シートに変更。シートベルトはサベルト製の6点式HANS対応。リヤシートは撤去され、ロールケージと自動消火システムが装着されている。

また、カラーリングに関しては、WRC参戦車両と同じ「ヒョンデ N」仕様のリバリーを採用し、パイクスピークに登場する予定だ。

ヒョンデが展開するNブランド初のフル電動パフォーマンスハッチ「アイオニック 5 N」の走行シーン。

ヒョンデ N初のフル電動モデル「アイオニック 5 N」がグッドウッドで走行シーン披露【動画】

ヒョンデ・モーターカンパニーは、現在開催中のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、パフォーマンス電動ハッチバック「アイオニック 5 N(IONIQ 5 N)」をワールドプレミアした。アイオニック 5 Nは、ヒョンデが展開するスポーツブランド「N」初の市販ハイパフォーマンスEVとなる。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…