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Porsche 911 GT3 R
24時間レース本番に向けた重要な一戦
ドイツ・ニュルブルクリンクで、5月30日から6月2日にかけて開催される、2024年のニュルブルクリンク24時間レース。2024年シーズンは初めてSROモータースポーツグループの「インターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)」のカレンダーに加わった。
4月6~7日に行われた予選レースは、ポルシェ・カスタマーチームが24時間レースに向けた準備を進めることになった。87のコーナー、厳しいアップダウン、様々なアスファルトコンディション、変わりやすい天候に加えて、速度域の異なる多くのクラスが同一サーキットで走行するため、この予選レースで準備を進めることが本番での好成績獲得の鍵になる。
「911 GT3 R」プロジェクト・マネージャーのセバスチャン・ゴルツは、今回の予選レースの重要性を以下のように説明する。
「予選レースの結果はニュルブルクリンク24時間レースの本番において、大きな意味を持つことになります。もしグリッドグループの最後尾からレースをスタートすれば、スタート直後にも関わらず、トップから1分も遅れをとることになります。だからこそ、どのチームもこのビッグレースでグリッドの先頭に立ちたいのです」
ファルケンの44号車が予選レースを制圧
トップカテゴリーのSP9クラスには、合計6台の911 GT3 Rを擁する5つのポルシェカスタマーチームがエントリー。6日土曜日に行われた予選レース第1戦は、ポルシェ 911 GT3 Rが1-2フィニッシュを達成。ファルケンモータースポーツの44号車をドライブしたハイネマンとミュラーが優勝し、マンタイEMAの911号車のトーマス・プライニンクとアヤハンカン・ギュベンが2位に入った。
ファルケン・モータースポーツの33号車は、マンタイEMAの911号車と熾烈な2番手争いを展開。最終ラップのドッティンガー・へーエでスリップストリームに入った33号車のクラウス・バッハラーが、911号車のギュベンをオーバーテイクを披露したが、フィニッシュ後に警告違反による32秒のタイムペナルティを受け、33号車は5位に順位を下げた。
7日の予選レース第2戦は、ヘルバース・モータースポーツの911 GT3 Rがスタートでトップに立ったものの、メンゼルとラギンジャーがステアリングを握ったファルケンモータースポーツの44号車が、再びトップフィニッシュを果たした。3位を争っていた33号車は、フィニッシュ30分前にアクシデントに巻き込まれてリタイア。マンタイEMAの911号車のプライニンクとギュベンが3位表彰台を得ている。