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圧倒的な軽快なフィーリングの虜に
まるで装着していないかのような軽快なフィーリングに、驚くほどのワイドレンジで広い空間を描く音質、それに開放感ある装着方法にも関わらず、音漏れは最小限。さらに装着しているときの見た目も、ともすればアクセサリーのように見える。
HUAWEI FreeClipは近年増えているオープン型のワイヤレスイヤホンの中でも、総合的な体験において間違いなくトップクラスの製品だ。バッテリーも単体で8時間、バッテリーケース込みなら36時間と言う極めて長いバッテリー持続時間も魅力だ。音楽を聴くための道具としても素晴らしいが、今やワイヤレスイヤホンは音楽を聞く用途だけではない。動画配信、通話、通知読み上げ機能など様々な場面で聴覚とスマートフォンを結ぶ装置として注目されている。
かつては音質の良さのみが重視されていた時代もあったが、音楽を聴く場面だけではなくなってきていると言うことだ。こうなってくるとバッテリー持続時間はより重要な数値になってくるし、何よりも1日中装着していても快適性を損なわず、見た目にも自然な製品が求められる。そんなわけで、フルオープン型のワイヤレスイヤホンは多数登場しているが、それらの中でも、この製品は特別に使い勝手が良い。
左右をきにしなくて良い気軽さ
【1】形状記憶合金を使用したC-bridge Designを採用。コンパクトで開放感ある装着感がとても心地良い。クリアな音声通話も可能とする。【2】イヤホン単体はわずか約5.6gと超軽量&コンパクトな設計だ。デュアルマグネットダイナミックドライバーによる素晴らしい音質も魅力のひとつ。
イヤーカフ型のデザインは、メガネとの干渉がなく、装着時にはわずかに圧力を感じるものの、形状記憶合金を用いた本体は体温によってしなやかに耳の形状に馴染んでくれる。装着して10分もすれば、装着していることそのものを忘れてしまうほどだ。しかも片側だけで使えるのはもちろんだが、左右どちらのユニットかを気にする必要さえない。右に装着しているのか、左に装着しているのか、このデバイスは自動的に判別し、ステレオのチャンネルを割り当ててくれる。
装着時だけではなく、充電ケースに入れる時にも左右を何も配慮することなくはめ込むだけと言うシンプルさ。装着感の素晴らしさもあって、その使用体験は本当に素晴らしい。iPhoneの場合、通知の読み上げ機能はApple及びbeatsの製品でしか利用できないが、Androidであれば通知読み上げ機能を利用することも可能だ。
専用アプリを使ってみよう!
そして音質は重要ではないと言いながらも、低域からしっかりと聞こえる。ワイドレンジの設計は、決して情報量が多いわけではないが、カフェの中で漂うような音楽を思わせる広がりのある閉塞感が少ない自然な音質。イヤーカフ型のフルオープン型イヤホンは低音が不足する製品が多いが、本機はしっかりと中低域まで豊かな量感を奏でる。さらに優秀なのが内蔵マイクだ。複数のマイクを用いたノイズキャンセリング機能を用いて、街中での通話でも通話相手にクリアな音声を届けてくれる。
耳の穴をまったく塞がないため、移動時に危険を感じることがないのもフルオープン型のとても良いところだ。実は昨年、警察庁から自転車に乗っている時であっても、声掛けに応答できるのであればイヤホンをしていても構わないと言う通達が出ている。
完全に外界から遮断して良い音を楽しむ。デバイスとは別に、日常的な生活、仕事のシーンになじみながらも使いこなせるイヤホンとしてお勧めしたい。
REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2024年 6月号
PRICE
2万7800円
評価
外装の仕上げも良く、耳に装着していてもイヤホンだと気づかない人もいるほど。開放的な装着感と似合わない。高音質、使い勝手の良さは同種のデバイスの中でもトップクラスだ。
コストパフォーマンス:4
音質:4
バッテリー:4
装着感:5
使いやすさ:5
【問い合わせ】
ファーウェイ・ジャパン
https://consumer.huawei.com/jp/