アルファロメオが「ミラノ」の車名を「ジュニア」に変更

「イタリア政府がNG」アルファロメオの新型コンパクトSUVの車名「ミラノ」が「ジュニア」に変更

4月10日に発表された「アルファロメオ ミラノ」が、車名を「ジュニア」に変更することになった。
4月10日に発表された「アルファロメオ ミラノ」が、車名を「ジュニア」に変更することになった。
アルファロメオは、新型コンパクトクロスオーバー「ミラノ(MILANO)」の名称の変更を発表した。都市名から採られた「ミラノ」は、イタリア政府から法律で使用が禁止されているとの発表があり、新たに「ジュニア(JUNIOR)」へと車名を変更する。

Alfa Romeo JUNIOR

公開から1ヵ月経たずに車名を変更

アルファロメオの起源でもある都市ミラノから車名を採用した新型コンパクトクロスオーバーだったが、イタリア政府からの懸念もあり、「ジュニア」へと名称を変更することになった。
アルファロメオの起源でもある都市ミラノから車名を採用した新型コンパクトクロスオーバーだったが、イタリア政府からの懸念もあり、「ジュニア」へと名称を変更することになった。

2024年4月10日にワールドプレミアされたアルファロメオの新型コンパクトクロスオーバー「ミラノ」は、1910年にアルファロメオの歴史が始まった都市へと敬意を表し、車名として選ばれた。アルファロメオは、ミラノの名称使用は全ての法的要件を満たしているとしているが、イタリア政府の方針を受けて「ジュニア」へと車名変更することを決定した。

アルファロメオは今回の名称変更について、カスタマーを含めた多くの一般層からのポジティブなフィードバック、イタリアのディーラーネットワークからの支援に加えて、この議論によってもたらされた無料の宣伝効果に対し、イタリア政府へも感謝の意を表している。

「ミラノ」からの名称変更に際し、アルファロメオは一般公募で集まった車名候補から再検討することになった。その中に、今回選ばれた「ジュニア」も含まれていたという。アルファロメオが車名を一般公募するのは今回が初ではなく、1966年にはスパイダー 1600の車名が一般公募され、「デュエット」が選ばれている。

不要な論争を避けるための新名称導入

アルファロメオは、法的に「ミラノ」の車名使用に問題はないとしているが、いたずらな論争を避けるため、車名変更に踏み切ることになった。
アルファロメオは、法的に「ミラノ」の車名使用に問題はないとしているが、いたずらな論争を避けるため、車名変更に踏み切ることになった。

アルファロメオのジャン=フィリップ・インパラートCEOは、ジュニアへの名称変更について以下のように説明を加えた。

「私たちは、この瞬間がブランドの歴史に刻まれることを理解しています。それは大きな責任を伴いますが、同時にエキサイティングな瞬間でもあります。『ジュニア』の車名は、ブランドの歴史に強く結びついており、当初から私たちが評価していた名前のひとつでした。そして、一般の方にも支持されていたため、この名前を選ぶことはごくごく自然な成り行きだったと言えます」

「チームとして、私たちはブランドへの情熱を共有し、製品とお客様を優先させるために、車名を選び直すことを決めました。車名変更が必要ないと分かっていましたが、私たちがそうすることを決定したのは、私たちの製品がいつもポジティブな感情を引き起こし、あらゆる種類の論争を避けるためです。過去数日間、新型コンパクトクロスオーバーに集まった注目は、素晴らしいものでした。オンラインサイトへの訪問が前例のない件数に達し、ウェブサイトが数時間にわたってクラッシュしたのですから!」

イタリア・アルファ ロメオ・ディーラー協会のステファノ・オドリーチ会長は、次のようにコメントしている。

「アルファロメオは幅広く知られているブランドであり、情熱とポジティブな感情を受け入れてきました。これは、私たちのお客様がディーラーでアルファロメオのクルマを試乗したり、購入後に納車されるとき、目に見えて感じることができます」

「この新しいコンパクトクロスオーバーが受けた、お客様からのパッションや、大きな影響を与える様々なニュースを鑑みて、このクルマの名前を『ミラノ』から『ジュニア』に変更するという決定を歓迎したいと思います。ジュニアもミラノも、ともにブランドの歴史に根ざしている美しい名前です。どちらの名前も一般の人々から人気を博したことは、けして偶然ではありません」

新型Bセグクロスオーバー「アルファロメオ ミラノ」のエクステリア。

アルファロメオ待望のBセグクロスオーバー「ミラノ」がデビュー「BEV2種と48VのMHEVを用意」【動画】

アルファロメオは、コンパクトクロスオーバー「ミラノ」をワールドプレミアした。2019年に生産を終了していたミトの後継モデルとして開発。2種類のフル電動パワートレインと、48Vマイルドハイブリッド搭載モデルをラインナップする。

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著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…