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NORLUND rotiform
抜かりない細部の品質
すっかり熟成したかに思えるGクラスのアフターパーツ界に黒船が来襲した。NORLUND(ノーランド)という名を持つこのアウトドア系パーツブランドは、用意されるアイテムすべてに新鮮さが宿っている。
なによりもノーランドの個性を感じ取れるものとして、サイドステップに目が釘付けとなった。乗降性をアップするアイテムには違いなく、実際に足をかけやすい。その形状でさらに特徴的なのは、後端が膨らんでテールパイプになっていること。今までありそうでなかった、エキゾーストシステムとサイドステップとの一体モノである。エキゾーストシステムはフルチタン製、サイドステップはドライカーボンとマグネシウム合金とで構築される。素材は高級感満点にして、いかにも未来的だ。エキゾーストがサイド出しのAMG G63だからこそ可能となるアプローチだと思う。
同じようなデザインテイストで使い勝手良くまとめられているのが、リヤラダー付きルーフキャリアだ。単なる梯子ではなく前衛的な造形を持っていて、なんとマグネシウム合金でつくられているという。同じ素材が使われているのが顔つきを覆うフロントバンパーキット。Gクラスらしい表情を崩さないまま、よりたくましい表情となった。ルーフキャリアはシステム全体でわずか20kg、フロントバンパーキットは10kgしかない。最新鋭のCNC加工で製作されるので、精度はもとより細部の品質だって抜かりがない。さらに新しいアイデアが実用化されているのがスペアタイヤカバーだ。カバーに扉が設けられていて、ちょっとした収納となるほか、扉を使ったテーブル代わりにもなる。
今までありそうでなかったもの
と、随所に斬新なノーランドをまとうこのAMG G63だが、まだアイテムは他にもある。純正のリモコンキーをよりタフ&スマートなアクセサリーとするフォルムチェンジキーのほか、同様のデザインアプローチで仕上げられたステアリングやパドルシフトなども存在するようだ。いずれも共通するのは「今までありそうでなかったもの」。その新鮮さを含め個性を追い求めるのなら、ぜひとも取り入れたいアイテムばかりである。
なお、このAMG G63はこれらノーランドのアイテムで統一しながらにして、唯一、ホイールだけをロティフォームのSTLに置き換え、タイヤをニットー・リッジグラップラーとしていた。往年のスチールホイールを感じさせる造形が、この未来的なアイテムの数々を支えるところがおもしろい。世界各国からあらゆるパーツを選りすぐるラガーコーポレーションらしいコーディネートだ。このように、まだ新しいアプローチが絶えないところに、Gクラスの魅力があると思う。ノーランドを巧みに組み合わせたアプローチは、まさにこれから花開いていくのだと予感する。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/中島仁菜(Nina NAKAJIMA)
MAGAZINE/GENROQ 2024年6月号
PARTS LIST
Body Parts:NORLUND Body Kit(Front Bumper Kit/Side Exhaust Kit/Badge/Roof Platform Kit/Spare Wheel Kit/Key Kit)
Wheel:rotiform STL(20×9.0J)
Tires:NITTO RIDGE GRAPPLER(285/50R20)
【問い合わせ】
ラガーコーポレーション
TEL 048-845-0808
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