【WEC】第3戦スパで「ポルシェ963」が1-2フィニッシュを達成

WEC第3戦スパ6時間レースで「ポルシェ 963」が総合優勝したのはプライベート参戦するハーツ・チーム・ジョタ【動画】

ワークスチームを従えて、WEC初勝利をマークしたハーツ・チーム・ジョタのポルシェ 963 12号車のカラム・アイロットとウィル・スティーブンス。
ワークスチームを従えて、WEC初勝利をマークしたハーツ・チーム・ジョタのポルシェ 963 12号車のカラム・アイロットとウィル・スティーブンス。
5月11日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットにおいて、FIA世界耐久選手権(WEC)第3戦「スパ・フランコルシャン6時間」決勝レースが行われ、ハーツ・チーム・ジョタの「ポルシェ 963」12号車がWEC初勝利を達成した。ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車も2位に入っており、ポルシェが1-2フィニッシュを飾っている。

Porsche 963

波乱含みのレースを制した963 12号車

抜群の戦略で、初優勝を達成した、ハーツ・チーム・ジョタのポルシェ 963 12号車。
予選5番手からスタートしたハーツ・チーム・ジョタのポルシェ 963 12号車は、波乱含みのレースを制し、プライベーターながらWR初勝利を手にした。

第3戦「スパ・フランコルシャン6時間」は、2度の大きなアクシデントと、長い赤旗中断により通算8時間にわたる大乱戦となった。カスタマーチームのハーツ・チーム・ジョタのポルシェ 963 12号車(ウィル・スティーブンス/カラム・アイロット)が、クレバーなレース展開を披露。早めの給油を行う戦略が功を奏し、プライベーターながらも、並み居るワークスチームを従えてWEC初優勝を飾った。

ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車(ケビン・エストレ/アンドレ・ロッテラー/ローレンス・ヴァントール)も同様の戦略を採り、2位表彰台を獲得。予選2番手からスタートしたポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの5号車(マット・キャンベル/ミカエル・クリステンセン/フレデリック・マコヴィッキィ)はコースバリアに接触し、リタイアに終わっている。

予想外の勝利を手にしたカラム・アイロットは次のように喜びを語った。

「まったく信じられません! 今回のレースウイークは良い結果を残せると考えていました。決勝レースではペースも良かったですし、赤旗のタイミングも完璧にクリアすることができました。そして、この長い1日の終わりに、最高のご褒美をもらえたのです。物事には想像どおりに進むことがあるんですね」

抜群のタイミングでピットインを実施

抜群の戦略で、初優勝を達成した、ハーツ・チーム・ジョタのポルシェ 963 12号車。
優勝した12号車と2位に入った6号車は、2時間の中断の前にピットインを終えており、再開後にレースをリードすることが可能になった。

気温23度、路面温度32度という暖かな気候のなか、記録的な8万8000人を超える観客がスパ・フランコルシャンに集結。現地時間午後1時に19台のハイパーカーによる戦いの火蓋が切って落とされた。しかし、レースは合計120分間もの中断を余儀なくされ、合計9時間近くも行われることになった。

スタートから4時間15分の段階で大規模なアクデントが発生し、レースは赤旗中断。ケンメル・ストレートのクラッシュバリアの交換を余儀なくされた。963 12号車と6号車はこの赤旗中断前に最後のピットストップを済ませており、2台はレース再開後に1-2体制を築くことになった。

12号車の最終スティントを任されたアイロットは、フレッシュタイヤを履いた6号車のケビン・エストレから苛烈なアタックを受けながらも、首位のポジションを守り切ってみせた。12号車に一歩及ばなかった6号車は、イモラ6時間に続く2位表彰台を持ち帰り、ドライバーズ選手権トップの座をキープ。ポルシェはマニュファクチャラーズ選手権において、トヨタとの差を23点としている。

タフなレースを終えた6号車のローレンス・ヴァントールは、以下のように振り返った。

「今回は難しいコンディションのなか、運も味方してくれました。それでも私たちは良いポジションでフィニッシュするため、できることはすべてやり切りました。選手権のことを考えると、2位を獲得できて本当に嬉しいです。とはいえ、次のル・マン24時間に向けてまだやるべきことはたくさんあります」

スパ・フランコルシャン6時間を動画でチェック!

6番手からスタートしたトヨタ・ガズーレーシングのGR010 HYBRID 7号車が逆転で、今シーズン初勝利を飾った。2位と3位にはポルシェが入っている。

イモラ6時間で「ポルシェ 963」2台が表彰台フィニッシュしランキングトップを堅守【動画】

4月21日、イタリアのイモラ・サーキットにおいて、FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦「イモラ6時間レース」の決勝が行われ、トヨタ・ガズーレーシングのGR010 HYBRID 7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース)が逆転勝利を飾った。2位にはポルシェ・ペンスキー・モータースポーツのポルシェ 963 6号車、3位にはポルシェ 963 5号車が入った。この結果、ポルシェがマニュファクチャラーズ選手権トップの座をキープしている。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…