目次
Porsche 911 GT3 R
アクシデントから復活した92号車
GT3規定で争われるLMGT3クラスは、マンタイ・EMAのポルシェ911 GT3 R 91号車(ヤッセル・シャヒン/モリス・シューリング/リヒャルト・リーツ)がシーズン初勝利を飾った。開幕戦カタールを制したマンタイ・ピュアレクシングの92号車(アリアクサンドル・マリキン/ジョエル・シュトルム/クラウス・バチェラー)も2位に入り、ドライバーズランキングとチームズランキングでのリードを拡大している。
今回、92号車は10日金曜日に行われたハイパーポールにおいて、アクシデントに見舞われており、チームは夜を徹してマシン修復に努めることになった。911 GT3 Rの修理が終わったのは、決勝レース当日の午前7時だったという。
12日の決勝レース、8番手グリッドからスタートした92号車は、それぞれのドライバーが確実なペースで走行し、周回ごとにポジションを上げてみせる。一方、チームメイトの91号車は4番グリッドからスタートし、2時間の赤旗中断となる前にトップに立った。
巧みなピット戦略でランボルギーニを撃破
アクシデントによる赤旗中断を挟み、リスタート後のレースは2台の911 GT3 Rと、2台のランボルギーニ ウラカン LMGT3 Evo 2による熾烈なトップ争いが繰り広げられることに。2台のポルシェは完璧なピット戦略を駆使し、91号車がトップでフィニッシュ。2位に92号車が入り、ポルシェがシーズン初の1-2フィニッシュを決めた。
待望のシーズン初勝利を持ち帰った91号車のヤッセル・シャヒンは、表彰台で喜びを爆発させた。
「色々なことがあって、ジェットコースターのようなレースになりましたね。正直、完全に勝利を失ったと思う瞬間もありましたが、最後の最後にリッチー(リース)が素晴らしいラストスパートを披露してくれました。そして最後に、私たちがレースを制したのです」
ハイパーポールでのアクシデントから、2位を得た92号車のジョエル・シュトルムは、チームへの感謝を語った。
「昨日のアクシデント後は、グリッドに並ぶことさえ期待していませんでした。チームが信じられないような仕事をしてくれて、マシンを作り直してくれたのです。そして2位表彰台に上がり、マンタイ・レーシングで1-2も決めました。こんなに嬉しいことはありません」