オートバックスセブンとコラボレーションしたオリジナルパーツも開発予定

画期的な高性能BEV「ヒョンデ アイオニック 5 N」が日本導入「操る楽しみを前面に」「ドリフトも自由自在」

発表会でアイオニック5Nへの熱い思いを語ったヒョンデ・モビリティ・ジャパン代表取締役社長チョ・ウォンサン氏(右)とコラボレーションパーツの発売を発表したオートバックスセブン代表取締役社長・堀井勇吾氏(左)。
発表会でアイオニック5Nへの熱い思いを語ったヒョンデ・モビリティ・ジャパン代表取締役社長チョ・ウォンサン氏(右)とコラボレーションパーツの発売を発表したオートバックスセブン代表取締役社長・堀井勇吾氏(左)。
近年モータースポーツに力を入れているヒョンデが放つNブランド初のBEVモデル「ヒョンデ アイオニック 5 N」がついに日本導入となった。「走って楽しい!操って快感!」を標榜するだけあって、オリジナルパーツにも力を入れているようだ。

Hyundai Ioniq 5 N

走る楽しみが詰まった夢のBEVホットハッチ

ニュルブルクリンクはもちろん、1年前から日本の箱根や富士スピードウェイ、北海道などあらゆる道でのテストを行ってきたという。
ドイツのニュルブルクリンクはもちろん、1年前から日本の箱根や富士スピードウェイ、北海道などあらゆる道でのテストを行ってきたという。

ヒョンデ初のハイパフォーマンスBEV「アイオニック5 N」がついに日本で正式にローンチされた。BEVといえど、ハンドリングやサーキット走行の耐久性、日常での快適性にも拘ったヒョンデの自信作である。

車名に冠される「N」についてここで一度触れておいたほうがいいだろう。モータースポーツに詳しい人はご存知かもしれないが、ヒョンデは2015年にR&D拠点の所在地となる韓国・ナムルと、開発テストの舞台となるニュルブルクリンクの頭文字となる「N」に由来するハイパフォーマンスブランドとして「N」を立ち上げた。ナムルとニュルの言わばシークエンスとして「N」を冠しているのだ。

ブランドの立ち上げ以降、より積極的にモータースポーツに参戦するようになったヒョンデは2019年、2020年の世界ラリー選手権(WRC)でチャンピオンを獲得、2021〜2023年のニュルブルクリンク24時間耐久レースでクラス優勝に輝くなど、近年目覚ましい活躍をみせている。まさにモータースポーツとともに歩んできたのが「N」ブランドなのである。なお、6月23日に開催されるパイクスピークにも、ヒョンデはアイオニック5 Nでの参戦を表明している。どこまでも貪欲なのが現在のヒョンデなのだ。

充実した装備や高品質な質感

その「Nブランド」が放つ、究極のBEV「アイオニック5 N」は「コーナリング性能」「サーキットを本気で走れる能力」「日常でもドライビングを楽しむ」の3つの柱を掲げて開発されたモデルだ。

ニュルブルクリンクを始め、日本の富士スピードウェイを始めとする各サーキットで開発やテストが行われてきた。通常のアイオニックと比べ、ボディ剛性が向上しており、ねじれ剛性が11%、前輪の横剛性が15%、後輪の横剛性が16%アップしているという。

気になるパフォーマンスだが、84.0kWhの高出力バッテリーを搭載したことで650SP/770Nmという途方もないアウトプットを実現。0→100km/h加速3.4秒、最高速度260km/hの実力を誇る。

専用の「Nパフォーマンスパーツ」は2024年秋からスタート!

ただでさえ完成度の高いアイオニック5 Nだが、マニアックなオーナーのニーズに応えるため、純正チューニングパーツ「Nパフォーマンスパーツ」の販売をオートバックスセブンとのタッグで行うという。「Nブランド」が開発したパーツのほか、レーシングドライバー土屋圭市氏プロデュースによるオートバックスのオリジナルチューニングパーツも開発予定とのこと。

2025年の東京オートサロンでオリジナルチューニングパーツを纏ったプロトタイプが公開されるようなので、そちらも楽しみだ。

タイヤはピレリPゼロを標準装備する。腕前さえあれば自由自在にドリフトできるスーパーBEVだ。
タイヤはピレリPゼロを標準装備する。腕前さえあれば自由自在にドリフトできるスーパーBEVだ。

SPECIFICATIONS

ヒョンデ アイオニック 5 N

ボディサイズ:全長4715×全幅1940×全高1625㎜ 
ホイールベース:3000㎜ 
モーター:システム最高出力:478kW(650PS)システム最大トルク:770Nm(78.5kgm) 
駆動方式:AWD 
EV航続距離(WLTC):561km 
サスペンション:F&Rベンチレーテッドディスク 
タイヤサイズ:F&R275/35ZR21 
車両本体価格:858万円

【問い合わせ】
ヒョンデ・モビリティ・ジャパン
https://www.hyundai.com/jp/

ヒョンデが展開するスポーツブランド「N」初のハイパフォーマンスEV「アイオニック5N」に試乗した。

「車内外にエキゾーストサウンドが轟く?」フル電動ハッチバック「ヒョンデ アイオニック 5 N」に試乗

昨年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、ヒョンデが発表したアイオニック5Nが日本に上陸した。ヒョンデが展開するスポーツブランド「N」初のハイパフォーマンスEVに試乗した。(GENROQ 2024年7月号より転載・再構成)

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著者プロフィール

石川亮平 近影

石川亮平

スーパーカー&プレミアムカー雑誌「GENROQ」に在籍しながらも、カジュアルなフレンチカーも大好物な編集…