BMW X3 30e xDrive

日本市場には2025年1月以降に導入か

BMWのベストセラーモデルとして、世界中で高い人気を誇るX3。新型X3は2024年後半から米国と欧州で販売をスタート。日本市場には2025年1月以降に導入される予定だ。
BMWのベストセラーモデルとして、世界中で高い人気を誇るX3。新型X3は2024年後半から米国と欧州で販売をスタート。日本市場には2025年1月以降に導入される予定だ。

新型「BMW X3」は、スポーティなエクステリアとあらゆる走行シーンに対応する多用途性を備え、日常域からレジャー、ロングドライブまでカバーする有能なオールラウンダーとして開発された。初代X3は2004年に、X5に続くミッドサイズセグメント向けスポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)としてデビュー。今回、ワールドプレミアされた新型モデルは、第4世代目となる。

BMWの最新デザインランゲージを導入したことで、エクステリアの存在感とインテリアのラグジュアリーレベルが大幅に向上。上質なマテリアルを贅沢に採用し、従来よりも標準装備を充実化、インフォテイメントシステム「BMW iDrive」には、最新のBMWオペレーティング・システム9が導入され、デジタル化が大幅にアップデートしている。

48Vマイルドハイブリッドを採用した高効率ガソリンエンジンとディーゼルエンジンに加え、最新のプラグインハイブリッドシステムを搭載する「X3 30e xDrive」が登場。ハイパフォーマンス仕様の「 M50 xDrive Mパフォーマンス」の3.0リッター直列6気筒ツインパワーターボの最高出力は403PSにまで引き上げられている。

2023年にはBMWブランドのベストセラーモデルとなったX3は、米国のスパータンバーグ工場と南アフリカのロスリン工場(南アフリカ)で生産。2024年後半から米国と欧州で販売をスタートし、日本を含めたその他の地域は2025年1月から順次導入が開始される予定だ。

ロー&ワイドをアピールするエクステリア

4代目に進化した新型「BMW X3 30e xDrive」のエクステリア。
先代モデルから全長と全幅が拡大し、全高が下げられたことで、より低いスタンスを実現した新型X3のエクステリア。フロントフェイスの中心には、縦と斜めのバーを組み合わせたデザインのBMWキドニー・グリルが配置される。

4代目に進化した「X3」のエクステリアは、Xモデルらしいプロポーションをキープしつつ、BMWの最新デザインランゲージを導入。ひとつの塊を思わせる、マッシブなフォルムを実現した。全長は先代モデルから34mm長い4755mm、全幅は29mm拡大した1920mm、車高は25mm低い1660mmと、よりワイド感を強調するスタンスを獲得。デザイン要素をあえて削ぎ落とし、ゆったりとしたプロポーションのサーフェスにシンプルなラインが組み合わされた。

アップライトなフロントセクションの中心には、存在感を持ったBMWキドニーグリルを配置。グリル内部は、縦と斜めに配置されたバーを幾何学的に組み合わせたデザインを導入した。オプションの「BMWアイコニック・グロウコンター・ライティング」を装着すると、グリルの各エレメント周囲に連続したラインが採用される。

LEDヘッドライトは、デイタイム・ドライビングライト、サイドライト、ターンシグナルインジケーターが、すべてL字型に重なった光源によって演出。眩惑防止機能付きマトリックス・ハイビーム、アーバンライト、コーナリングライト機能を備えた「アダプティブLEDヘッドライト」、ブルーのデザインディテールが施された「Mシャドーライン・ライト」もオプションで選択することができる。

大胆なフォルムのサイドスカート、リヤセクションの奥まで伸びやかに続くルーフライン、フレア形状のホイールアーチが、新型モデルであることをアピール。フラッシュマウントされたリヤウインドウは、ルーフスポイラーと共に、サイドエアディフレクターによって縁取られた。「X3 M50 xDrive」を除くすべてのモデルは、エキゾーストテールパイプが見えないようにリヤエプロンへと組み込まれている。

足元には新デザインの18インチ軽量アロイホイールを標準装備(BMW X3 30e xDriveは19インチ)。オプションとして20インチ/21インチホイールの装着も可能だ。オプションの「Mスポーツパッケージ」には、19インチM軽量アロイホイールや、エアフローとエアロダイナミクスバランスを最適化した特注のエアロパーツが装着される。

ボディカラーは、新色の「デューングレー・メタリック」を含む、ソリッド1色とメタリック8色をラインナップ。米国のスパータンバーグ工場生産モデルは、BMW Individual仕様のペイント仕上げをチョイスすることが可能だ。

SAVらしさと個性を融合したインテリア

4代目に進化した新型「BMW X3 30e xDrive」のインテリア。
広々とした室内は、コクピットにドライバー重心のBMWカーブド・ディスプレイを配置。新デザインのエコネール製電動調整+ヒーター付スポーツシートを標準装備する。

インテリアはSAVの機能性と十分なキャビンスペース、個性的なディテールをバランスさせた、プレミアムな雰囲気を実現。BMWカーブド・ディスプレイ、BMWインタラクションバー、フラットボトム形状のステアリングホイール、新デザインのギヤセレクターレバーは、ドライバー重視のデザインと機能が導入された。

センターコンソールとドアトリムには、コントラストカラーのライトエレメントを採用。この新デザインは、ドライバーズシートとパッセンジャーシートのドア前方に配置され、ファンクションボタン、ベンチレーションコントローラー、エアベンチレーション、頑丈なドアオープナーを囲む境界線としても機能する。

サーフェイスとクッションにリサイクル素材を採用した、新デザインのエコネール製電動調整+ヒーター付スポーツシートを標準装備。ヴェガンザレザーや、BMW Individualメリノレザーなど、ラグジュアリーなレザーシートを選択することも可能となっている。オプションの「ラグジュアリー・インストゥルメントパネル」は、リサイクルポリエステルを使用し、高級感のあるニットテクスチャーを楽しむことができる。

ラゲッジスペースは通常時の570Lから、リヤシートを折りたたむことで最大1700Lにまで拡大(X3 30e xDriveは460~1600L)。電動で伸縮するトレーラーカップリングもオプションで装着可能で、最大2500kgのトレーラーを牽引することができる。

「X3 30e xDrive」には、2.0リッター直4ガソリンターボをベースとするプラグインハイブリッドシステムを搭載。EVモードでの最大航続距離は81~90kmが確保された。
「X3 30e xDrive」には、2.0リッター直4ガソリンターボをベースとするプラグインハイブリッドシステムを搭載。EVモードでの最大航続距離は81~90kmが確保された。

パワーユニットは従来の内燃機関に加えて、待望のプラグインハイブリッド(PHEV)を導入。「X3 30e xDrive」に搭載されるPHEVシステムは、2.0リッター直列4気筒ガソリンエンジンをベースに、8速ステップトロニックトランスミッション(AT)に統合された電気モーターで構成される。最高システム出力は303PS(220kW)、最大システムトルク400Nmを発揮。11kWのAC充電が標準装備され、EVモードでの最大航続距離は81~90km(WLTPサイクル)が確保された。

ハイパフォーマンス仕様の「X3 M50 xDrive」は、3.0リッター直列6気筒Mツインパワーターボユニットに、48Vマイルドハイブリッドシステムが組み合わせられ、最高出力403PS(293kW)、最大トルク540Nmを発揮。8速ステップトロニック・スポーツトランスミッションとインテリジェントな「BMW xDrive」を介して、4輪を駆動する。0-100km/h加速は4.6秒を実現した。

すべてのガソリンとディーゼル搭載モデルには、48Vマイルドハイブリッドシステムを導入。「X3 20 xDrive」に搭載される2.0リッター直列4気筒ツインパワー・ガソリンターボは、最高出力210PS(153kW)、最大トルク310Nm。「X3 20d xDrive」の2.0リッター地直列4気筒ツインパワー・ディーゼルターボは、最高出力199PS(145kW)、最大トルク400Nmを発揮する。

2025年夏には、ラインナップに3.0リッター直列6気筒ディーゼルターボエンジンが追加される予定だ。

BMWはフランスのミラマスで行われた、新型「BMW X3」のテスト写真を公開した。

数週間後にワールドプレミアされる4代目「BMW X3」が南仏ミラマスで最終テストを完了

BMWは、フランス・ミラマスにあるBMWグループのテストセンターにおいて、新型「X3」の大規模なテストプログラムを実施した。このテストでは、シャシーコントロールとドライバーアシスタンスシステムの最終調整が行われている。テストプログラムを完了した新型X3は、数週間後にワールドプレミアされる予定だ。