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BMW M5 Sedan
細部にわたる高性能仕様らしい空力処理
先週発表された新型「M5セダン」。2024年7月11〜14日に英国で開催されるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで正式にワールドプレミアされた後、11月からBMWグループのディンゴルフィング工場で本格的に生産が開始される。その生産開始前に走りの性能を極めるべく、ニュルブルクリンクで徹底的に鍛え上げている様子が捉えられた。
フロントエンドでは、上部が閉じられたラウンド型のキドニーグリルが目をひく。バンパー下部には、エンジンに大量の空気を送るための台形インテークを配置。フロントタイヤ前方の縦型エアベントは、ホイールによる乱気流を防ぐエアカーテンを作り出すだろう。足回りでは、フロントに20インチ、リアに21インチのホイールを装着しているようだ。ゴールドに見えるブレーキキャリパーと、M5独特のドリルドディスクも確認できる。
後部には新設計のトランクリッド・スポイラーのほか、お馴染みの円形クワッドエキゾーストパイプが装備されている。リヤバンパーの両サイドには、カナードのような空力パーツが取り付けられているように見える。
BMWセダンとして史上最速となるか?
パワートレインは、ライバルのメルセデスAMGがV8から直列6気筒や直列4気筒へとダウンサイジングしたのに対し、BMWはV8をキープしている。電動アシストによりシステム最高出力728PS、システム最大トルク1030Nmを発揮する「XMレーベルレッド」の4.4リッターV8プラグインハイブリッドを流用して、システム最高出力737PS、システム最大トルク1000Nmという強大なパワートレイン性能を持つ。
この数値は、先代の「M5 CS」を111PS上回る。さらに、BEVである「i5 M60」の601PS、「i7 M70」の659PSも凌駕し、BMWの最強セダンとなる。新型M5は、「BMW史上、ニュル最速市販モデル」を目指しているといわれており、現在のBMW最速となる「M4 CSL」の7分18秒を更新すると噂されている。