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Aston Martin Vantage GT3
新型ヴァンテージ GT3が24時間レース初制覇
6月29~30日にベルギーのスパ・フランコルシャンで開催された「クラウドストライク・スパ24時間レース」において、カムトゥユー・レーシングの「アストンマーティン ヴァンテージ GT3」007号車が総合優勝を飾った。
プロカテゴリーに参戦した007号車は、ワークスドライバーのマティア・ドゥルディ、マルコ・ソーレンセン、ニッキ・ティームがドライブ。アストンマーティンにとって、スパ24時間における総合優勝は、実に1948年以来の快挙であり、2024年シーズンから投入された新型ヴァンテージ GT3にとっては24時間レース初勝利となった。
多くのレースで勝利を収めてきたソーレンセンは、次のように喜びを語った。
「本当に特別な瞬間になりました。新型ヴァンテージ GT3のデビューイヤーにスパで優勝できるなんて、本当に素晴らしい成果です。ヴァンテージ GT3のフィーリングは最高でしたが、良いドライビングとラッキーだけで、この難しいレースを制することはできません。素晴らしいチームワークとアストンマーティン・レーシングのハードワークがあったからこそです。この勝利はきっと永遠に忘れることはないでしょう」
豪雨によるアクシデントや中断に見舞われた決勝
今年の決勝レースは、豪雨による複数のアクシデントもあり、数時間にわたってレースが中断されることになった。アストンマーティン・レーシングのパートナーチーム、カムトゥユー・レーシングのヴァンテージ GT3 007は、セーフティーカー導入やピットストップのタイミングで大きくポジションが入れ替わる中でも、冷静さを失わず、終始トップ争いに加わり続けた。
夜が明け、雨が止んだことで路面が乾き始めると「フェラーリ 296 GT3」51号車、2台の「BMW M4 GT3」、そしてウォーケンホースト・モータースポーツのヴァンテージ GT3の34号車(ヘンリケ・シャヴェス、ロス・ガン、デビッド・ピタード)による激しいトップ争いが展開される。
残り1時間の段階で、首位を争っていたフェラーリの51号車にがピットアウト時のインシデントによりタイムロス。これにより10秒のアドバンテージを得たヴァンテージ GT3 007号車は、そのままトップフィニッシュ。アストンマーティンに、ヴァンテージ GT3での24時間レース初勝利を持ち帰った。また、34号車も4位でレースを走り切っている。
最終スティントを担当したドゥルディは、「ニッキーとマルコとという経験豊富なドライバーと共に、このタフなレースを勝てたことは素晴らしい経験になりました。今回、厳しいレース展開となりましたが、私たちは完璧な走りをしたと言えるでしょう。あらためて、チーム全員を誇りに思います」と、レースを振り返った。