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Porsche 935 by Lanzante
ボンネットにヘッドライトを装着
2019年、ポルシェはアメリカのラグナ・セカで開催された「レンシュポルト・リユニオン」において、グループ5マシンを現代に蘇らせた、サーキット専用車両「ポルシェ 935」を披露した。911 GT2 RSをベースに77台が限定製造された935は、935/78をイメージした専用ボディシェルを採用し、心臓部には最高出力709PSを発揮する3.8リッター水平対向6気筒ツインターボを搭載する。
ランザンテは、この935で公道走行を求めるオーナーからの相談を受け、プロジェクトを開始。開発とエンジニアリングプログラムは、最初のミーティングからわずか18ヵ月で完了し、今回のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて、2台のロードリーガルモデルが初公開されることになった。
サーキット専用モデルとして開発された935をベースに、ランザンテは専用サスペンションセットアップ、新設計のホイール、統合型ハンドブレーキを含むブレーキシステムのアップグレード、特注のエレクトロニクスシステムを導入。公道走行に必要不可欠な専用のヘッドライトをボディワークに組み込んだ。ヘッドライトはボンネット・エアインテークをイメージして開発され、他のアップデートと同様にオリジナルのスタイルへと違和感なく溶け込むようデザインされている。
グッドウッドで展示されている2台の車両は、モータースポーツにインスパイアされた象徴的なカラーリングをチョイス。1台はマルティニカラーを現代風にアレンジし、シルバーをベースにレッドとブルーのラインを組み合わせた。スーパーカーエリアに展示された車両は、マールボロカラーをオマージュしたレッドとホワイトのリバリーを導入している。
F1エンジンを搭載した930「TAG ターボ」
今回、ランザンテはサーキットサイドの専用スタンドに、5台のマクラーレンと2台のポルシェを展示する。1980年代のF1エンジンをポルシェ 930に搭載した「ランザンテ TAG ターボ」は、わずか11台が限定製造されるレストモッド。今回、グッドウッドに登場した9台目のTAG ターボは、1983年のF1でマクラーレン MP4/1Cを駆ったジョン・ワトソンに敬意を表した仕様となる。
また、「TAG チャンピオンシップ」と名付けられた、TAG ターボの新開発軽量バージョンも世界初公開。展示されたモデルは、4度のF1チャンピオンに輝いたアラン・プロストへのオマージュとして製造され、彼のヘルメットをイメージしたカラーリングが施された。
マクラーレンに関しては、ランザンテが独自開発した「P1 HDK」の最新仕様に加え、専用エクステリアを纏った「スピードテール」を展示。スピードテールは、エアロダイナミクスを最適化した新たなボディワークを導入し、特注のペイント仕上げが施された。これ以外にもアイコニックなガルフカラーを纏った「 F1 GTR-97」「P1 GTR」「セナ GTR」が、多くの観客の注目を集めている。