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Porsche 911 GT3 R LMGT3
911 GT3 R 92号車がフロントロウを確保
10年ぶりのWEC開催を実現した第5戦サンパウロ6時間レースに、ポルシェは2台の「911 GT3 R LMGT3」をエントリー。マンタイEMAの91号車をヤッセル・シャヒン、モリス・シューリング、リヒャルト・リーツの3人、マンタイ・ピュアレクシングの92号車をアレクサンドル・マリキン、ジョエル・シュトルム、クラウス・バチェラーがドライブする。
7月13日、LMGT3クラスは2回に分けて予選を実施。ポルシェ勢はアレクサンドル・マリキンがアタックを担当した92号車が2番手、ヤッセル・シャヒンがステアリングを握った91号車が9番手でトップ10で争われるハイパーポールに進出する。最終グリッドを決定するハイパーポールにおいて、マリキンは1分34秒804のタイムで「ランボルギーニ ウラカン LMGT3 エボ2」85号車に続く2番手を獲得。シャヒンは1分35秒471で5番手グリッドを確保した。
ポールポジションを逃したマリキンは「ポルシェ 911 GT3 R LMGT3はインテルラゴスでよく走ってくれましたし、ラップタイムもまずまずでした。2番手という結果には満足していませんし、ポールポジションとの差が大きすぎます。それでも日曜日には長いレースが待っていますし、フロントロウからのスタートですから、何でも可能だと考えています」と予選とハイパーポールを振り返った。
最初のスティントでトップに浮上
7月14日の決勝レース、マンタイ・ピュアレクシングのポルシェ 911 GT3 R LMGT3 92号車は、スタートを担当したマリキンが、最初のスティントで前を走るランボルギーニ ウラカン LMGT3 エボ2 85号車をパスしてトップに浮上する。
その後のスティントでもシュトルム、バチェラーと安定したペースでバトンを繋ぎトップをキープ。見事、開幕戦カタールに続くシーズン2勝目を飾った。チームメイトのマンタイEMAの91号車は、ペナルティやアクシデントに見舞われ、12位でレースを終えている。マンタイ・レーシングのマネージングディレクターを務めるニコラス・レーダーは、次のようにレースを振り返った。
「サンパウロにおいて我々のマシンは最速ではありませんでしたが、巧みなタイヤ戦略により、クラス優勝を達成することができました。タイヤマネージメントがうまく機能し、最終的にライバルよりも前のポジションでレースを走り切ることができたのです」
92号車のクルーは今回の優勝において、ドライバーズ選手権において2番手以下を大きく引き離して首位を独走。シュトルムは次のように喜びを語っている。
「開幕戦に続き優勝できたことに興奮しています。正直、レースは予想以上にトリッキーでした。僕自身も良いドライブができましたし、タイヤマネジメントも完璧でした。パフォーマンスも戦略も的確でしたね。メカニックからエンジニア、チームメイトに至るまで、チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれました」