ハイパフォーマンス仕様「ポルシェパナメーラ GTS」と「パナメーラターボ S E-ハイブリッド」をワールドプレミア

新型パナメーラに、待望のハイパフォーマンス仕様「パナメーラ GTS（写真）」と「パナメーラターボ S E-ハイブリッド」を追加。日本における予約受注がスタートした。

ポルシェジャパンは、ハイパフォーマンス仕様「パナメーラ GTS」と「パナメーラターボ S E-ハイブリッド」を発表し、日本における予約受注を全国のポルシェ正規販売店において2024年7月19日から開始した。

Porsche Panamera GTS

新型パナメーラに待望のスポーツモデル

ハイブリッドパフォーマンスモデル「ポルシェパナメーラターボ S E-ハイブリッド」のエクステリア。 — 新型パナメーラに内燃機関を搭載する「パナメーラ GTS」と、ハイブリッドパワートレインを搭載する「パナメーラターボ S E-ハイブリッド（写真）」が追加された。

パナメーラシリーズのトップパフォーマンスモデル新型「パナメーラターボ S E-ハイブリッド」と新型「パナメーラ GTS」が登場した。内燃機関エンジンを搭載するパナメーラ GTSに、パフォーマンスを重視したチューニングが施された一方、パナメーラターボ S E-ハイブリッドは、ラグジュアリーなドライビングプレジャーからサーキットレベルのトップパフォーマンスまで幅広い領域をカバーする。

2024年にデビューを飾った新型パナメーラは、快適性とポルシェ製スポーツカーのキャラクターをユニークなプロセスで融合。今回、異なる魅力を備えた、パワフルでスポーティな2つの仕様がラインナップに追加された。パナメーラ GTSは、エモーショナルなドライビング体験を前面に押し出したダイナミックなスポーツサルーン。パナメーラターボ S E-ハイブリッドは、ラグジュアリーかつパワフルな最速モデルとして、パナメーラシリーズのフラッグシップに位置づけられる。

両モデルともパナメーラターボ E-ハイブリッドに導入された4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載。このパワフルなパワーユニットはユーロ7排ガス規制の厳しい要件に対応し、触媒コンバーターのウォームアップフェーズを短縮すべく、ツインスクロールターボからシングルスクロールターボへと変更された最新世代V8エンジンとなる。

最高1000°Cの排気ガス温度と、それに伴うクリーンな燃焼、燃焼室内の平均ピーク圧力が140barに増加されたことで、特に高ダイナミックなドライビングレンジにおいて駆動効率が大幅に向上した。ギヤボックスに関しては、どちらのモデルも改良が施された8速PDK（DCT）が組み合わせられる。

最もパワフルなパナメーラとして君臨

ハイブリッドパフォーマンスモデル「ポルシェパナメーラターボ S E-ハイブリッド」の走行シーン。 — パナメーラ・シリーズのフラッグシップに君臨する「パナメーラターボ S E-ハイブリッド」は、パナメーラ史上最もパワフルな、最高システム出力782PSを発揮する新世代ハイブリッドパワートレインを搭載する。

「ターボ」というモデル名は、ポルシェにおいて公道走行可能なモデルの中で最高レベルのパフォーマンスを持つことを意味する。パナメーラターボ S E-ハイブリッドは、高効率ガソリンエンジンと電動パワートレインの組み合わせにより、パワフルな走行性能を実現した。

4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジン単体の出力は441kW（600PS）、ハウジングとPDKの冷却回路に完全に統合された電気モーターの出力は140kW（190PS）。先代モデルと比較すると、システム最高出力は75kW（102PS）上まわる575kW（782PS）、システム最大トルクは150Nmアップした1000Nmに達している。パナメーラ史上最もパワフルなパワートレインを手にしたことで、0-100km/h加速は2.9秒、最高速度は325km/hを実現した。

ハイブリッドパワートレインは駆動効率も優れており、より長いEVモードでの航続距離、より短い時間での充電、より俊敏な応答性を提供する。総容量25.9kWhの高電圧バッテリーは先代のバッテリーよりも45%も多くのエネルギーを蓄えることが可能。回生出力は88kWに増加し、EVモードでの航続距離は最大88km（WLTP）が確保された。

足まわりには「ポルシェ・アクティブ・ライドサスペンション」を標準装備。各ショックアブソーバーには、伸び側と縮み側に力を積極的に生成する電動油圧ポンプが搭載されており、サスペンションはボディの動きをほぼ完全に補正する。これにより、ダイナミックなスポーツドライビング中でも、車両を常に水平に保つことが可能になった。

ニュルブルクリンクでの新記録を樹立

パナメーラターボ S E-ハイブリッドは、正式デビュー前に開発ドライバーのラース・カーンによってニュルブルクリンク・ノルドシュライフェでタイムアタックを実施。新記録を樹立した。

エクステリアはボディカラー同色のフロントセクションが、シリーズのトップパフォーマンスモデルであることをアピール。ダークブロンズ・クロムメッキ仕上げのテールパイプが、リヤセクションをレーシーに演出する。また、イエローのブレーキキャリパーが輝く「ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ（PCCB）」が標準装備される。

専用のカーボン製エアブレード、サイドスカート、リヤディフューザーを装備し、サーキット走行時の空力バランスを最適化。フロントスポイラーリップはフロントアクスルのドラッグを完全に排除し、アダプティブ4wayリヤスポイラーと組み合わせることで、強力なダウンフォースが発生する。200km/hでの走行時のダウンフォース量は60kgも向上し、難易度の高いコーナーでも高速走行が可能になった。

発売前にパナメーラターボ S E-ハイブリッドは、ポルシェのテストドライバー、ラース・カーンがニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ（20.832km）を7分24秒172で走破。このタイムは「Nürburgring 1927 GmbH & Co. KG」の公式ランキングにおいて、エンジン搭載型ハイブリッド・トップクラスサルーン車としての世界最速記録となる従来の記録を3.62秒も更新している。

2024年7月12日、カーンがレコードラップを達成した車両は、ドライバーを保護するためにレーシングシートとセーフティロールケージを装備。それ以外の仕様は完全に市販モデルと同様のスペックとなっている。カーンは2016年と2020年にパナメーラのステアリングを握り、ノルドシュライフェのクラス記録を樹立しており、今回のタイムは2020年のラップタイムを5.64秒も短縮することになった。

最高出力500PSを発揮する4.0リッターV8ツインターボ

ICEパフォーマンスモデル「ポルシェパナメーラ GTS」の走行シーン。 — 内燃機関搭載モデル最高のパファーマンスを実現したパナメーラ GTSは、最高出力500PSを発揮する4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンが搭載される。

パナメーラ GTSに与えられた「GTS」のネーミングは「グラン・ツーリスモ・スポーツ」を意味。「GTS」バッジが付いたポルシェ製モデルは、日常的な使いやすさに加えて、スポーツ性と最大限のドライビングプレジャーが提供される。パナメーラ GTSは、ハイパフォーマンス志向を持ってチューニングされたシャシー、専用のスポーツデザインパッケージ、スポーティで高品質なインテリアが導入された。

総合的にアップグレードされた4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンは、先代を20PS上まわる最高出力368kW（500PS）を発揮し、0-100km/h加速は3.8秒、最高速度は302 km/h。パナメーラ GTSには専用開発された「スポーツエキゾーストシステム」が標準装備され、パワフルでエモーショナルなエンジンサウンドを堪能することができる。

標準装備される「デュアルチャンバー2バルブエアサスペンション（PASMを含む）」は、スポーティなチューニングが施された10mm低くなった車高と、強化されたスタビライザーにより、よりダイレクトなドライビング体験と低い基本スプリングレートを実現した。電子制御「PTV Plus」ディファレンシャルロックは、ホイール間のトルク配分を最適化する。様々なアップデートを組み合わせることで、回転数の全域にわたってピッチとロールを低減し、ボディの安定性を向上。快適性を大きく損なうことなく最高のドライビングダイナミクスを実現した。

ブラックアウトされた専用GTSデザイン

ICEパフォーマンスモデル「ポルシェパナメーラ GTS」のエクステリア。 — パナメーラ GTSは、「スポーツパッケージ」が標準装備され、サイドスカート、フロントエリア・インセット、サイドウインドウトリム、リヤバンパーなどが、サテンマットブラックに変更される。

すべてのモデルシリーズと同様、パナメーラ GTSにも専用デザインが与えられた。ボディ両サイドとリヤのブラックの「GTS」ロゴ、専用のフロントセクション、ダークティンテッドHDマトリックスLEDヘッドライトとテールライト、そしてレッドのブレーキキャリパーが、「GTS」モデルであることを強力に主張する。

標準装備となる「スポーツパッケージ」は、サイドスカート、フロントエリアインセット、サイドウインドウトリム、リヤバンパーが、サテンマットブラックのボディトリム・エレメントに変更。スポーツエキゾーストシステムのテールパイプはダークブロンズに変更され、ブラックに対する刺激的なコントラストを生み出している。足元にはアンスラサイトグレーの21インチターボSセンターロックホイールが装着された。