目次
VOLKSWAGEN T-CROSS × AUDI Q2
同じコンパクトSUVながら庶民派なT-CrossとラグジュアリーなQ2
「フォルクスワーゲン Tクロス TSI Active」と「アウディ Q2 TDI adovanced」のボディサイズはかなり近い。強いて言えば、Tクロスのほうが全長で85mm短く、全幅が35mm狭く、一方で全高が50mm高い。また、ホイールベースもTクロスの方が45mm短い。しかし、これはTクロスがQ2よりもひとつ小さなプラットフォームを採用しているためで、それにも関わらずサイズ感が近いとも言えるだろう。車両重量もQ2の方がTクロスよりも180kgも嵩んでいる。これは、エンジンの違いが大きく影響しているだろう。
車格が小さいこともあり、ホイールサイズもTクロスの方が小径だ。全体的に見ればQ2の方がゆとりがあって、ラグジュアリーな雰囲気が強い。
フォルクスワーゲン Tクロス TSI Active
ボディサイズ=全長4115mm×全幅1760mm×全高1580mm
ホイールベース=2550mm
車両重量=1270kg
タイヤサイズ=250/60R16
アウディ Q2 35 TDI advanced
ボディサイズ=全長4200mm×全幅1795mm×全高1530mm
ホイールベース=2595mm
車両重量=1450kg
タイヤサイズ=215/55R17
必要最小限のパワーで良いか余裕のあるパワーを求めるか
Tクロス TSI ActiveとQ2 35 TDI advancedで比較すると、エンジンはまったくの別物で、Tクロスはガソリンエンジンなのに対し、Q2はディーゼルエンジンとなる。さらにTクロスは1.0リッター直3ターボという、いわゆるダウンサイジングターボを採用しているのに対して、Q2は2.0リッター直4ターボを搭載する。
そのため走行性能を比較するとQ2の方が優れている。ディーゼルエンジンはガソリンエンジンに比べて、低速域から力強いトルクを発生し、高速走行でも燃費が良く、燃料代もガソリンに比べて安価だ。
一方で街中での加減速が多くなるとメリットは薄まってくる。さらに最近のディーゼルは静かになったとはいえ、どうしても音がネックとなる場合が多い。静粛性にこがわりがあれば気になる点となるかもしれない。
フォルクスワーゲン Tクロス TSI Active
エンジン形式=直列3気筒DOHCインタークーラー付ターボ
排気量=999cc
最高出力=116ps/5000〜5500rpm
最大トルク=200Nm/2000〜3500rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
アウディ Q2 35 TDI advanced
エンジン形式=直列4気筒DOHCインタークーラー付ターボ
排気量=1968cc
最高出力=150ps/3500〜4000rpm
最大トルク=340Nm/1750〜3000rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
車両価格100万円の差は埋めることが可能か
価格は約100万円と大きな開きがある。Tクロスはダウンサイジングターボエンジンを採用するなどしてコストを大きく下げることで、海外のプレミアムコンパクトSUVにもかかわらず、国産車と変わらない感覚で乗り出すことが可能だ。むしろQ2が、ひとつ格上であることとディーゼルエンジンを採用していることを考えれば割安と感じられるかも知れない。
さらに使用燃料はTクロスがガソリンで、Q2が軽油となる。100万円の差は一見すると大きいが、長い目で見ればその差は少なくなり得る。