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VOLKSWAGEN GOLF
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AUDI A3 SPORTBACK
ゴルフもA3も基本はハッチバック
今回は9月にマイネーチェンジ版が発表された「フォルクスワーゲン ゴルフ」と、欧州では今年3月にマイナーチェンジ版が登場しているが日本は未導入の「アウディ A3 スポーツバック」を比較する。両車ハッチバックモデルである。ゴルフの基本形といえばハッチバックだが、A3の基本形も実はハッチバックだ。高級ブランドであるアウディはセダンのイメージが強いが、実はA3セダンはハッチバックの派生モデルとして後から登場したもの。いずれにせよ、両車がライバルであることに変わりはない。
ボディサイズは、A3 スポーツバックのほうが全長が50mm長く、全幅が25mm広く、全高が25mm低い。全長以外はデザインの違いといえるほどの差となっており、ほとんど同じと言える。後述するエンジンの排気量は異なるが車重とタイヤサイズも全く同一だ。
VW 新型ゴルフ eTSI Active Basic
ボディサイズ=全長4295mm×全幅1790mm×全高1475mm
ホイールベース=2620mm
車両重量=1320kg
タイヤサイズ=205/55R16
アウディ A3 Sportback 30 TFSI
ボディサイズ=全長4345mm×全幅1815mm×全高1450mm
ホイールベース=2635mm
車両重量=1320kg
タイヤサイズ=205/55R16
下剋上を成し遂げた?新型ゴルフのエンジン
エンジンはゴルフが1.5リッター直列4気筒ターボ、A3スポーツバックは1.0リッター直列3気筒ターボ。両車ともにオルタネーター(発電機)の容量と機能を拡大、駆動モーターとしても使用できるマイルドハイブリッドシステムを搭載する。
実は今回比較した2車では、ゴルフのほうがA3スポーツバックよりも大きなエンジンを搭載している。実はゴルフもマイナーチェンジ前はベースモデルに1.0リッター直列3気筒ターボが搭載していたが、新型に切り替わるにあたり新世代の1.5リッターエンジンにアップデートされている。
A3スポーツバックにもゆくゆくはこの新世代エンジンである1.5リッター直列4気筒ターボが搭載されるはずだが、現在、動力性能の面ではゴルフに分があると言えよう。
VW 新型ゴルフ eTSI Active Basic
エンジン形式=直列4気筒DOHCターボ
排気量=1.5リッター(型式申請中)
最高出力=116PS/5000〜6000rpm
最大トルク=220Nm/1500〜3000rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
アウディ A3 Sportback 30 TFSI
エンジン形式=直列3気筒DOHCターボ
排気量=999cc
最高出力=110PS/5500rpm
最大トルク=200Nm/2000〜3000rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
価格逆転のカラクリとは
フォルクスワーゲンはベーシックな大衆車ブランド、アウディは高級なプレミアムブランドと考えると、今回、ゴルフとA3スポーツバックの価格は逆転している。ただ、ゴルフは登場したての新型モデルであり、近頃のコスト高や円安を考慮しての価格設定と言えるだろう。
さらにゴルフにはアダプティブクルーズコントロール(ACC)やレーンキープアシストなど、最新の運転支援システムが標準装備される。一方、A3スポーツバックはオプション。A3スポーツバックに同様のシステムを装着すると、たちまち価格は逆転する。
いずれにせよ、新型エンジンといい、先進の運転支援システムといい、いま新型ゴルフが上位移行しつつあることは間違いなさそうだ。