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Cadillac CT5-V Blackwing Precision Package
強化された6.2リッターV8スーパーチャージャー
2024年1月27~28日に開催されたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権開幕戦ロレックス・デイトナ24時間レースにおいて、セーフティカーとしてデビューした2025年モデルの「キャデラック CT5-V」と「CT5-V ブラックウイング」。レース中はパドックのキャデラックのミッドウェイ・ディスプレイで一般公開されている。
2025年モデルはエクステリアがリフレッシュされ、パワートレインを含めた走行性能を大幅にアップデート。最高出力677PS、最大トルク893Nmを発揮する、6.2リッターV型8気筒スーパーチャージャーガソリンエンジンを搭載し、ギヤボックスは6速MTと、10速ATをラインナップする。
キャデラックのグローバル副社長を務めるジョン・ロスは、CT5-V/CT5-V ブラックウイングについて次のようにコメントした。
「キャデラックのセダンは、毎年のように進化を続けてきました。2024年、セダンは2018年以来最高の売上を記録し、CT5はキャデラックの世界的なベストセラーに君臨しています。今年、Vシリーズの誕生20周年を迎え、パフォーマンスとパワーを重視するお客様に、CT5-V/CT5-V ブラックウイングという強力なモデルをお届けします」
多岐にわたるシャシーのアップデート
今回、CT5-V ブラックウイングに追加された「プレシジョン・パッケージ」は、キャデラック・ブランドが誇るラグジュアリー性と洗練性を損なうことなく、サーキットにおけるパフォーマンスアップを実現。高いテクニックを持つドライビングエンスージアストを対象に、コーナーリングスピードを大幅にアップする改良が施された。
スプリングレートの向上、フロントスタビライザーバーの大型化、サスペンションブッシュを変更。フロントステアリング・ナックルとリヤサスペンションのトーリンクもアップデートされた。さらに、サブシステムの再調整、マグネライドダンパー、ステアリング、シャシーコントロール、エレクトロニックリミテッド・スリップ・ディファレンシャル(eLSD)も、改良が施されている。ブレーキはオプションの「カーボンセラミック・ブレーキパッケージ」が奢られる。
多岐にわたるシャシーの改良により、コーナーリング中のステアリング精度、そしてコーナー出口における安定性が向上。激しいドライビング環境においても、シュアなステアリングフィールを手にした。キャデラックのエグゼクティブ・チーフエンジニアを務めるブランドン・ヴィヴィアンは、その完成度の高さに胸を張る。
「私たちは世界中の過酷なサーキットにおいて、多くの記録を塗り替えてきました。そして、最も目の肥えたドライビングエンスージアストの期待に報いるため、このクルマを作り上げたのです。新しいプレシジョン・パッケージにより、CT5-V ブラックウィングは公道だけでなくサーキットでも、あらゆる速度域で驚くほど軽快な走りが可能になりました」