【モントレー・カーウィーク】「バッティスタ タルガメリカ」がザ・クエイルで初公開

タルガトップの「バッティスタ タルガメリカ」を世界初公開「アウトモビリ・ピニンファリーナ初のコーチビルド」

「ピニンファリーナ バッティスタ タルガメリカ」のエクステリア。
モントレー・カーウィーク内で開催されたザ・クエイルにおいて、アウトモビリ・ピニンファリーナがワンオフモデル「バッティスタ タルガメリカ」を世界初公開した。
アウトモビリ・ピニンファリーナは、2024年のモントレー・カーウィーク内で開催された「ザ・クエイル モータースポーツギャザリング」において、同社初のワンオフ・コーチビルドモデル「バッティスタ タルガメリカ」を公開した。再設計されたカーボンファイバー製ボディワークとモノコックにより、タルガトップを採用。バッティスタ タルガメリカは、ザ・クエイルでの公開後、クライアントへと納車される。

Pininfarina Battista Targamerica

世界的なカーコレクターからのオーダー

「ピニンファリーナ バッティスタ タルガメリカ」のエクステリア。
ザ・クエイルで初公開された「バッティスタ タルガメリカ」は、アメリカ在住の世界的なカーコレクターが、2023年のモントレー・カーウィークにおいてオーダーした。

アウトモビリ・ピニンファリーナは、フル電動ハイパーカー「バッティスタ」をベースに製造された1台限りのコーチビルドモデル「バッティスタ タルガメリカ」をザ・クエイルでワールドプレミアした。バッティスタ タルガメリカは、アウトモビリ・ピニンファリーナが世界で初めてオーダーを受けたコーチビルドモデルであり、「Dream Cars, Made Real.(夢のクルマを現実に)」という哲学を具現した1台だと言えるだろう。

世界有数の自動車コレクターであり、バッティスタのオーナーでもある人物が、2023年のモントレー・カーウィークでアウトモビリ・ピニンファリーナに製作を依頼。デザインチームは、クライアントと協力し、世界に1台限りの特別なクルマとして輝きを持つよう、デザインと技術面に関して、幅広いパーソナライゼーションを施した。

バッティスタ タルガメリカは、印象的なシルバーとブルーのエクステリアカラーを纏い、オープン化に合わせてボディを入念に再設計。デザインコンセプト「ピニンファリーナ プーラ」の要素も採り入れ、時代を超えたラグジュアリーが表現されている。

ピニンファリーナ SpAの協力のもと、イタリア・カンビアーノのアトリエの職人たちによってハンドメイドで製作。オーナーの個性と人生、嗜好、興味、ユニークなライフストーリーを反映し、その個性を完璧に表現した。ザ・クエイルでの公開を終えると、バッティスタ タルガメリカはモダンなパフォーマンスカーを集めた、世界有数のプライベートコレクションに展示される予定だ。

アウトモビリ・ピニンファリーナのパオロ・デラッチャCEOは、バッティスタ タルガメリカについて次のようにコメントした。

「私たちが初めてコーチビルドを手がけたワンオフモデルを、初めてお客様へと納車した画期的な瞬間となりました。バッティスタ タルガメリカは、高度な技術を持つ私たちのチームが持つ無限の可能性を示しています。私たちのワールドクラスの職人たちは、本当に特別な1台を完成させました。厳格な目を持つお客様が求める仕様に合わせて特別に設計された、初のフル電動オープントップハイパーカーです」

テスタロッサ スパイダーをオマージュ

「ピニンファリーナ バッティスタ タルガメリカ」のエクステリア。
バッティスタ タルガメリカは、ジャンニ・アニエッリのフィアット会長就任20周年を記念した1986年製「フェラーリ テスタロッサ スパイダー」をオマージュしている。

バッティスタ タルガメリカののディテールは、ピニンファリーナがデザインを手がけた最も有名なワンオフモデルのひとつ、ジャンニ・アニエッリのフィアット会長就任20周年を記念し、1986年に製作された「フェラーリ テスタロッサ スパイダー」からインスパイアされた。

シルバーにブルーとブラックの繊細なディテールが施された美しいエクステリア、リヤラゲッジオープンの特徴的な水平基調のラインは、テスタロッサ スパイダーへの明確なオマージュとなっている。クライアントは2023年のモントレー・カーウィーク中にコーチビルド車両をオーダーし、構想から納車までちょうど1年を要することになった。バッティスタ タルガメリカには、クライアントの人生や功績にちなんだ個人的な要素がいくつも含まれている。

バッティスタが持つ特徴的なデザイン要素を残しつつ、エクステリアはシルバーのアルジェント・リキッド・グロス(Argento Liquido Gloss)で仕上げられ、ボディサイドとエアロウィングに沿ってアイコニカ・ブルー・グロス(Iconica Blu Gloss)のアクセントが施された。リヤのアンダーウイングは、アウトモビリ・ピニンファリーナの職人による手作業で仕上げられ、細部へのこだわりを示すようにウイング幅いっぱいにアイコニカ・ブルーのピンストライプが丹念に描かれている。足元は、セラミックポリッシュ仕上げの5スポーク軽量アロイホイールに、コントラスト・ブラックのアルマイト仕上げアルミニウム製センターキャップが組み合わせられた。

美しいタンレザーが奢られたインテリア

「ピニンファリーナ バッティスタ タルガメリカ」のコクピット。
バッティスタの先進的なコクピットに奢られたのは美しいタンレザー。シートのヘッドレストには、特注でアウトモビリ・ピニンファリーナの「F」ロゴがエンボス加工された。

インテリアはしなやかなタンレザー張り、ステアリングホイールとダッシュボードは、コントラストカラーのブラックレザーがチョイスされた。ヘッドレストは、アウトモビリ・ピニンファリーナの「F」ロゴがエンボス加工されている。特注のラゲッジセットは、内装と同じタンレザーで仕上げられ、バッティスタ タルガメリカのシルエットがエンボス加工で入れられている。

アウトモビリ・ピニンファリーナのチーフデザインオフィサーを務めるデイブ・アマンテーアは、バッティスタ タルガメリカのデザインについて、次のように説明を加えた。

「バッティスタ タルガメリカは、デザインのフロンティアとも言える存在です。パフォーマンスとラグジュアリーの最先端に立つ特別なクルマとも言えるでしょう。クライアントの個性をユニークに表現するものを創り上げることが、私たちに課せられた使命でした」

「そして、ピニンファリーナ初のコーチ製ワンオフモデル、アウトモビリ・ピニンファリーナのバッジを付けた、初のタルガトップが誕生したのです。バッティスタ タルガメリカは唯一無二の車両として永遠に存在し、同じ車両は二度と生まれることはないのです」

クライアントが求めたシガーケース

「ピニンファリーナ バッティスタ タルガメリカ」のコクピット。
コクピットのシート間には、クライアントが強く求めた葉巻用のシガーホルダーとヒュミドールが搭載された。

バッティスタ タルガメリカという車名は、クライアントとデザインチームによって考案されており、ルーフのない「タルガトップ」のボディスタイルと、クライアントが住む「アメリカ」にちなんで名付けられた。そのユニークな特徴のひとつが、シガーホルダーとヒュミドール(葉巻用の加湿器)だろう。シート間にクライアントが求める葉巻用コンポーネントが組み込まれた。

特注のアルミニウムとガラス製シガーケースは、オーナーのライフスタイルを反映。最大3本の葉巻を収納することが可能で、バッティスタが備える5つの走行モードに対応して、バックライトとイルミネーション(グリーン/ブルー/オレンジ/レッド/イエロー)で照らされる。

『ダークナイト』三部作 に登場したバットモービル「タンブラー」と「B95 ゴッサム」とのフォトシューティングを公開した。

『バットマン』の世界観を表現したワンオフモデル「ピニンファリーナ B95 ゴッサム」をザ・クエイルで初公開【動画】

アウトモビリ・ピニンファリーナは、8月16日にアメリカ・カリフォルニアで開催される「ザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリング」において、『バットマン』をイメージしたスペシャル仕様「B95 ゴッサム」の完成車第1号を初公開する。ザ・クエイルでの実車初公開に先立って、『ダークナイト』3部作 に登場したバットモービル「タンブラー」と「B95 ゴッサム」とのフォトシューティングを実施した。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…