フル電動ハイパーGT「ロータス エメヤ」が日本上陸

最新ロータスのフル電動ハイパーGT「エメヤ」が日本上陸「最高出力918PS」「航続距離610km」

右からロータス・カーズ・アジア太平洋・中東・アフリカのダン・バーマーCEO、同マーケティング&PRのトップを務めるラムジ・アタット氏、ロータス・カーズ・日本・台湾・アジア太平洋・中東・アフリカ・トップの寺嶋正一氏。
右からロータス・カーズ・アジア太平洋・中東・アフリカのダン・バーマーCEO、同マーケティング&PRのトップを務めるラムジ・アタット氏、ロータス・カーズ・日本・台湾・アジア太平洋・中東・アフリカ・トップの寺嶋正一氏。
2023年9月、米国ニューヨークでワールドプレミアされたロータス初のフル電動4ドア「エメヤ」の日本初披露が、東京・南青山で行われた。発表会にはロータス・カーズ・アジア太平洋・中東・アフリカでCEOを務めるダン・バーマーなどが駆けつけ、アジアにおける電動化ロータスの展望を語った。

Lotus Emeya

年末からデリバリー開始

新フラッグシップ「エメヤ」は、ロータス初の4ドアモデルでもある。
新フラッグシップ「エメヤ」は、ロータス初の4ドアモデルでもある。

現在のロータス量産ラインナップは内燃機関スポーツカー「エミーラ」、フル電動SUV「エレトレ」である。それらに続くフル電動ハイパーGT「エメヤ」が日本上陸を果たした。これらのラインナップは2021年に発表したビジョン80戦略に基づくものだ。同社が80周年を迎える2028年に向けた中期経営戦略は、内燃機関車をエミーラで最後として、今後はフル電動モデルによるラインナップを構築するというものだ。

ロータス初の4ドアモデルでもあるエメヤは、ロータスが76年間に渡って培ってきた先進技術とデザインに、最新のフル電動パワートレインを融合させることで、これまでにないレベルの走りとフィーリングを実現したと謳う新フラッグシップである。

日本に導入されるのはスタンダードグレードのエメヤ(1634万6000円)、充実装備のエメヤS(1793万円)、フラッグシップグレードのエメヤR(2268万2000円)の3グレード。すでに生産開始されており、日本では年末からデリバリーされるという。

ロータス史上記録的な売り上げ

東京・南青山で開催された日本初披露には、ロータス・カーズ・アジア太平洋・中東・アフリカでCEOを務めるダン・バーマーも駆けつけた。氏によれば、2020年に約1500台だった販売台数は昨年約6000台にまで増え、ロータス史上記録的な売り上げを達成したという。ここにはエレトレの好調もさることながら、もちろんエミーラの2.0リッター直4ターボ搭載車も含まれるので、依然としてロータスの内燃機関車ファンは存在するのだろう。現在、アジア太平洋・中東地域ではドバイ、シンガポール、韓国(ソウル)、そして日本(東京)に拠点があるが、これらの担当地域でも成長が期待される。

ロータスというと、ライトウェイトスポーツカーメーカーの印象が強いが、その対極ともいえるフル電動ハイパーGTの車重は、スペック表を見ると、なんと約2.5t(2480〜2575kg)に達する。しかしながら、その走りはロータスに期待されるスポーツカーの指標を超えており、デザイン、パワー、エアロダイナミクスさらには安全性も大きな進化を遂げているという。

ハイパフォーマンス仕様のエメヤRは、ロータスが独自開発したハイパワーデュアルモーターによって最高出力675kW(918PS)、最大トルク985Nmを発揮。駆動方式はAWDで、2速ATを備えることで最高速度は256km/h、0-100km/h加速は2.75秒を謳う。その一方でカーボンブレーキを採用し、ブレーキングとハンドリング性能の向上のみならず、コンポーネントの耐久性もアップしており、既存のスポーツカーを凌駕する走行性能が与えられている。

ラグジュアリーで快適な室内

航続距離はエレトレとほぼ同等レベルの610km(WLTP複合)。400kWのDC急速充電器を使用することで、10分で310kmの航続距離が追加され、14分の充電でバッテリー残量10%から80%まで回復できるという。ただし日本にはこのスペックを発揮する充電器はまだないという。

走行性能だけではなく、インテリアもラグジュアリーで快適な空間を目指して開発され、インフォテインメントはエレトレにも搭載されるロータス・ハイパーOSを採用。ファッション業界で採用される先進素材のワイロン・トゥルーサイクルド社製の高級糸を自動車に初導入した。当然、追従クルーズコントロールなどADASも充実しているという。

PHOTO/ロータス・カーズ、GENROQ

SPECIFICATIONS

ロータス エメヤ

ボディサイズ:全長5139 全幅2005 全高1459mm
ホイールベース:3069mm
車両重量:2480kg
モーター最高出力:450kW(612PS)
モーター最大トルク:710Nm
バッテリー電力量:102kWh
航続距離:500-610km(WLTP複合)
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前255/45R20 後285/40R20
最高速度:250km/h
0-100km/h加速:4.15秒
車両本体価格:1634万6000円

ロータス エメヤS

ボディサイズ:全長5139 全幅2005 全高1459mm
ホイールベース:3069mm
車両重量:2455kg
モーター最高出力:450kW(612PS)
モーター最大トルク:710Nm
バッテリー電力量:102kWh
航続距離:500-610km(WLTP複合)
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前265/40R21 後305/35R21
最高速度:250km/h
0-100km/h加速:4.15秒
車両本体価格:1793万円

ロータス エメヤR

ボディサイズ:全長5139 全幅2005 全高1464mm
ホイールベース:3069mm
車両重量:2575kg
モーター最高出力:675kW(918PS)
モーター最大トルク:985Nm
バッテリー電力量:102kWh
航続距離:435-485km(WLTP複合)
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ:前265/40R21 後305/35R21
最高速度:256km/h
0-100km/h加速:2.78秒
車両本体価格:2268万2000円

車両本体価格

エメヤ 1634万6000円
エメヤS 1793万円
エメヤR 2268万2000円

EVメーカーになることを宣言した新生ロータスがSUVの「エレトレ」に続き4ドアGTの「エメヤ」を発表。このカテゴリーではポルシェ・タイカンやメルセデスEQSといった強力なライバルが先行するが、果たしてエメヤの武器とはいかに。

ロータスのフル電動4ドアGT「エメヤ」に試乗 「最高速の250km/hまでストレスなしという衝撃」

EVメーカーになることを宣言した新生ロータスがSUVの「エレトレ」に続き4ドアGTの「エメヤ」を発表。このカテゴリーではポルシェ・タイカンやメルセデスEQSといった強力なライバルが先行するが、果たしてエメヤの武器とはいかに。(GENROQ 2024年9月号より転載・再構成)

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