目次
BMW M4
×
MERCEDES-AMG CLE 53
CLEの方がより幅広く、重い
「メルセデス AMG CLE 53 4MATIC+クーペ」が登場したのは2024年6月24日である。高性能・高級スポーツクーペというだけではなく、後述する直列6気筒エンジンを搭載していることもユニークで注目を集めた。
そして2024年7月11日、CLEのライバルとなる「BMW M4 Competition M xDriveクーペ」のマイナーチェンジ版が日本で発売となった。コンペティションは競争という意味で、サーキットアタックも想定した高性能クーペとなっている。
両車はライバルであることに間違いはないが、ボディサイズを比較してみるとCLEのほうが若干大きく、そして重量もかさんでいる。さらに両車ともに前後で異なる幅のタイヤを装備しているが、CLEはその差が大きく、M4よりも前輪が細く後輪が太い設定だ。両車ともにAWDだが、CLEは前輪でハンドリング、後輪で加速という性格をより強く狙っているのかもしれない。
BMW M4 Competition M xDrive クーペ
ボディサイズ=全長4805mm×全幅1885mm×全高1400mm
ホイールベース=2855mm
車両重量=1790kg
タイヤサイズ=275/35R19(前)/ 285/30R20(後)
メルセデスAMG CLE 53 4MATIC+ クーペ
ボディサイズ=全長4855mm×全幅1935mm×全高1435mm
ホイールベース=2875mm
車両重量=1970kg
タイヤサイズ=265/40R19(前)/ 295/35R19(後)
ピュアなターボエンジンか電子武装のエンジンか
両車ともに直列6気筒ターボエンジンを採用しているが、機構に面白い違いがある。M4のエンジンは2基のターボを搭載するツインターボ。対するCLEは、ターボ以外に電動スーパーチャージャーとマイルドハイブリッドを装備しているのだ。
メルセデスAMGはF1に参戦しているため、そこで培った技術の反映もあるかもしれないが、電動技術を盛り込んでパワーアップをしているところがユニークなポイントである。
最新技術により調教された競走馬がCLEで、ハートと筋肉を鍛えて野生的にパワーアップしたのがM4とでもいえようか。
BMW M4 Competition M xDrive クーペ
エンジン形式=直列6気筒DOHCツインターボ
排気量=2992cc
最高出力=530PS/6250rpm
最大トルク=650Nm/2750〜5730rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=AWD
メルセデスAMG CLE 53 4MATIC+ クーペ
エンジン形式=直列6気筒DOHCターボ+スーパーチャージャー+ターボ
排気量=2996cc
最高出力=449PS/5800〜6100rpm
最大トルク=560Nm/2200〜5000rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=AWD
最新の電動技術を搭載しているCLEのほうが安価
1000万円の大台を突破している両車は決して安い車ではない。ただ、プレミアムブランドの最新技術が投入された趣味指向のモデルと考えれば、この価格帯は妥当な設定といえよう。
ただ、電動スーパーチャージャーやマイルドハイブリッドで武装したCLE 53が、M4よりも安価というのが面白い。確かに性能はM4の方が上であり、CLE 53の直接のライバルはM440iということになるのだろうが、それを考えてもCLEの価格は割安に感じる。
車両本体価格
BMW M4 Competition M xDrive クーペ 1458万円
メルセデスAMG CLE 53 4MATIC+ クーペ 1305万円