改良新型「アウディ RS 3」が2024年10月からデリバリー開始

アウディのスポーツコンパクト「RS 3 スポーツバック」「RS 3 セダン」改良新型がデビュー「ニュルで7分33秒123」【動画】

アウディは、大幅なパフォーマンスアップを果たした「RS 3 スポーツバック」と「RS 3 セダン」改良新型を発表した。
アウディは、大幅なパフォーマンスアップを果たした「RS 3 セダン」と「RS 3 スポーツバック」改良新型を発表した。
アウディはコンパクトハッチバック&セダン「A3」の最上級パフォーマンス仕様「RS 3 スポーツバック」と「RS 3 セダン」改良新型を発表した。RS 3改良新型はドイツ・インゴルシュタット工場で製造され、2024年8月後半からヨーロッパでオーダー受付をスタート。同年10月からデリバリーが行われる予定だ。

Audi RS 3 Sedan / RS 3 Sportback

ノルドシュライフェでクラス記録を5秒も更新

アウディ・スポーツは、正式デビューを前に、RS 3 セダンのプロトタイプをニュルブルクリンク・ノルドシュライフェに持ち込み、従来のクラスレコードを5秒以上も更新する、7分33秒123を叩き出した。
アウディ・スポーツは、正式デビューを前に、RS 3 セダンのプロトタイプをニュルブルクリンク・ノルドシュライフェに持ち込み、従来のクラスレコードを5秒以上も更新する、7分33秒123を叩き出した。

アウディ・スポーツは、コンパクトスポーツセダン&ハッチバック「RS 3」の内外装とパフォーマンスに大規模なアップデートを実施した。エクステリアはフロントセクションがよりシャープに変更され、心臓部に収められた2.5リッター直列5気筒TFSIガソリンターボエンジンは最高出力400PSを発揮。専用セットアップが施されたシャシーが導入されている。

その進化を証明すべく、RS 3 セダンのプロトタイプがニュルブルクリンク・ノルドシュライフェに持ち込まれ、全長20.832kmコースでタイムアタックを実施。レーシングドライバーでアウディ・スポーツの開発ドライバーを務めるフランク・スティップラーがステアリングを握り、このクラスにおける従来の記録を5秒以上も更新する、7分33秒123で駆け抜けた。

改良新型のドイツにおける価格は、RS 3 スポーツバックが6万6000ユーロから、RS 3 セダンは6万8000ユーロからとなっており、2024年8月後半からヨーロッパにおける受注を開始。日本市場への導入時期や価格は今後発表される予定だ。

最高出力400PSを発揮する2.5リッター直5ターボ

アウディ独自の2.5リッター直列5気筒TFSI直噴ターボエンジンは、最高出力400PS、最大トルク500Nmを発揮する。
アウディ独自の2.5リッター直列5気筒TFSI直噴ターボエンジンは、最高出力400PS、最大トルク500Nmを発揮する。

アウディ・スポーツ伝統の2.5リッター直列5気筒TFSI直噴ターボエンジンを搭載。最高出力294kW(400PS)、最大トルク500Nmを発揮し、0-100km/h加速が3.8秒、最高速度は290km/hに達する。1-2-4-5-3という特徴的な点火順序により、直5エンジンならではのユニークなサウンドが特徴となる。

公道・サーキットを問わずに発揮される優れたドライビングダイナミクスは、後輪間のトルク配分を制御するトルク・スプリッター、エレクトロニック・スタビリティ・コントロールをはじめ、ブレーキ・トルク・ベクタリングや、RS専用のアダプティブ・ダンパーなど、シャシーに導入された専用装備によって実現した。

これらのコンポーネントはモジュール式ドライビング・ダイナミクス・コントローラーでネットワーク化されており、走行時にはインタラクティブにデータの同期が行われる。さらに専用開発されたアルゴリズムにより、各コンポーネントはそれぞれの走行状況に対して俊敏に反応。例えば、ウェットコンディションなど滑りやすい路面において、システムの相互作用によって安定性が大幅に向上する。

スポーツクワトロ S1 パイクスをイメージ

「アウディ RS 3 スポーツバック」改良新型のエクステリア。
ヘッドライト形状、フロントグリル、フロントバンパーのデザインを変更。アウディ スポーツ クワトロ S1 パイクスピークをイメージし、より迫力のあるエクステリアを手にしている。

改良新型RS 3は、エクステリアをよりスポーティに刷新。強い主張を持つフロントセクションは、ヘキサゴナル(六角形)形状のシングルフレームグリルが、フラットで幅広なデザインに変更された。グリルメッシュは、ボリューム感のある菱形パターンが導入され、ボディサイドのサイドエアインテークは縦型ブラックブレードがレイアウトされている。

フロントスプリッター上部に設けられた3つのエアインテークにより、ワイド感を強調し、より低く構えたスタンスを実現。フロントセクションのデザインは、1987年のパイクスピーク・ヒルクライムに投入された「アウディ スポーツ クワトロ S1 パイクスピーク」をイメージしているという。

デイタイム・ランニング・ライトを備えたヘッドライト形状も変更され、24基のエレメントで構成されるデジタルライトシグネチャーはチェッカーフラッグを表示。オプションのマトリックスLEDヘッドライトと組み合わせることでMMIタッチディスプレイを介して、デイタイム・ランニング・ライトに3種類のデザインを表示させることができる。

リヤセクションもモータースポーツをイメージし、より存在感を増したデザインを導入。縦型サイドリフレクターは、フロントのエアインテークと同一テーマが採用された。機能的なRS専用ディフューザーは、センターにレッドリフレクターが組み込まれ、両サイドにはRSエキゾーストシステムの楕円形のテールパイプトリムがレイアウトされている。

テールライトにも新デザインのグラフィックを導入。アロー形状のライトが内側から外側に向かってダイナミックに点灯し、カミングホーム/リービングホーム機能も搭載された。エクステリアカラーはRS専用の「キャラミ・グリーン(写真)」と「ケモラ・グレー」、新採用のメタリックカラー「アスカリ・ブルー」と「プログレッシブ・レッド」、マット仕上げの「デイトナ・グレー」という5色をラインナップする。

RS専用メーターディスプレイを導入

「アウディ RS 3 セダン」改良新型のインテリア。
12.3インチアウディバーチャルコクピットプラスに、RS専用表示を導入。マニュアルモードでは、レーシングカーを思わせる点滅式シフトインジケーターが表示される。

12.3インチアウディバーチャルコクピットプラスには、スポーツ、パフォーマンス、ランウェイ、マニュアルという表示モードを標準装備。ランウェイモードでは、手前に最高回転数、奥にアイドリングスピードが表示される。新たにレブカウンターが追加され、メータークラスター中央に回転数が大きく表示されるようになった。

マニュアルモードでは、RS専用の点滅式シフトインジケーターの回転数表示が、グリーン→イエロー→レッドとレーシングカーのように変化し、理想的なギアチェンジのタイミングを示す。さらに、水温、油温、トルクスプリッター、ブレーキ、エンジンオイル、トランスミッションオイル温度が、インストルメントパネルの10.1インチタッチディスプレイにカラーで表示される。

ダークカラーをベースとするインテリアは、新型ステアリングホイール、RSスポーツシート、カーボンファイバートリムを導入。新形状のステアリングホイールは、上下がフラット形状となり、よりスポーティな印象を手にした。標準仕様はパーフォレーテッド・レザーとなり、12時位置にレッドマーカーを備えたディナミカ仕様もオプションで用意されている。

オプションの「RSバケットシート」は、優れたサポート性を発揮。RSハニカムステッチが施されたシートセンターパネルにはディナミカが使用され、サイドボルスターにはパールナッパレザーが組み合わされた。ヘッドレスト下には「RS」バッジ付きブラックテーパーインサート、マットカーボンファイバー製シートバックレストがあしらわれている。

アウディ RS 3 セダン改良新型のニュルアタックを動画でチェック!

カモフラージュ偽装が施された「アウディ S3 セダン」と「S3 スポーツバック」が、オマーンを舞台に走行テストを実施した。

改良新型「アウディ S3 スポーツバック」と「S3 セダン」が備えた秘密兵器「RS 3同様のトルクスプリッターを搭載」

アウディは「S3 スポーツバック」と「S3 セダン」改良新型のテストを、オマーンのサララ周辺で行った。搭載される2.0リッター直列4気筒TFSIエンジンの最高出力は310PSから333PS、最大トルクは400Nmから420Nmに向上する。

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