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PORSCHE 718 Boxter
ポルシェファミリーらしい造形
次期型「ポルシェ 718 ボクスター」の最新プロトタイプには厳重な偽装が施されていたが、エクステリアには「タイカン」や「ミッションR」コンセプトの要素を見ることができる。また、フロントバンパーに設けられているアクティブ冷却フラップは、992.2シリーズから移植されているようだ。
足まわりには前後ミックスタイヤとなる20インチと21インチタイヤが装着され、サイドウォールにピレリ製高性能サマータイヤ「PゼロR」と書かれているのが確認できている。
シフターはセンターコンソールに
キャビン内では、新設計のギアシフターが内燃機関モデルの「911」などと同様にセンターコンソールに配置されている。「タイカン」「マカン」では、シフターがステアリングホイールとタッチスクリーンに隣接しているので、ボクスターの場合、スポーツカーとしてシフター位置が差別化されているようだ。
フルデジタルインストゥルメントクラスターには、航続可能距離が252kmと表示されているようだ。その下に見える湾曲したラインはバッテリー残量と思われるが、ほぼ満充電であることがわかる。最新のBEVとしては物足りないが、もしかするとハイペースでの走行テストの後なのかもしれない。いずれにせよ、この車両がプロトタイプであることを忘れてはならない。
重量配分に注目
プラットフォームはマカンでも採用されている「PPE」を採用するが、718シリーズのために改造を加えたといわれている。後輪駆動のベーシックな仕様と、デュアルモーターの高出力モデルが提供されるのは間違いないだろう。
最大の疑問は、高電圧バッテリーの搭載場所だ。タイカンとマカンは床下バッテリーによって低重心を実現している。ミッションRコンセプトでは、エンジン搭載の718と同じ重量配分を実現するために、バッテリーを後部座席のすぐ後ろに搭載している。ミッドシップカーにおいて特に重要な重量配分だが、ウェイトが増えるEVではより影響が大きくなる。次期型が、どこにバッテリーを搭載するのかは注目したい。
予定通り2025年に登場?
ポルシェは以前、2023年までに販売台数の80%がEVになる可能性があると発表したが、これを2030年に修正している。したがって、718ボクスター/ケイマンEVが予定通り2025年に登場するのかは不透明であると言えそうだ。また、現段階ではケイマンEVのプロトタイプが発見されていないことも気がかりだ。