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Rolls-Royce Cullinan Series Ⅱ
ロールスの顧客層に変化をもたらしたカリナン
ロールス・ロイス初のSUVとして2018年に登場した「カリナン」は、同社の顧客層を一変させた革命児だ。従来のロールス・ロイスといえば、ショーファードリブンの代名詞であり、実際に自らステアリングを握るユーザーは70%未満だったという。
しかし、カリナンはアクティブなライフスタイルを好む若き成功者たちの心を捉えた。現在、カリナンのオーナーで運転手を利用する人は10%を下回るという。また、カリナン登場以降、ロールス・ロイスの顧客の平均年齢は2010年時の56歳から、43歳へ大幅に下がったという。東京やNYのようなメトロポリタンシティに住み、休日はカリナンを運転してアクティビティを満喫する、そんなユーザー層が容易に想像できる。
このように現在のロールス・ロイスのラインナップにおいて重要なモデルとなったカリナンが「シリーズⅡ」へと進化を果たし、8月29日、東京・表参道ヒルズにおいてジャパン・ローンチとなった。
カリナン初の23インチホイール
エクステリアデザインに目をやると、V字型のバンパーや前縁を低く下げた新意匠のイルミネーテッドグリル、デイタイムランニングライト間のホライゾンラインがよりモダンで力強いフロントフェイスを造形しているのがわかる。リヤはエキゾースト・サラウンドがポリッシュ仕上げのステンレス製に変更されている。外観で最も注目したいのがカリナンで初採用された23インチの7スポークホイールだ。立体的かつ高度なファセット加工が施され、まるで鏡面のような輝きを持つ。
室内ではレーザーで7000ものドッドをエッチングしたという助手席前部のイルミネーテッド・フェイシアパネルがパッセンジャーの目を楽しませてくれる。夜になると摩天楼からインスピレーションを得たグラフィックが光で浮き上がる。その隣にはロールス・ロイス車で初採用となるスピリット・オブ・エクスタシー・クロックキャビネットが鎮座する。アナログ時計とライトで浮かび上がるスピリット・オブ・エクスタシーのコンビネーションは非常に芸術的だ。
室内にもスピリット・オブ・エクスタシーが!
登壇したロールス・ロイス・モーター・カーズ アジア太平洋リージョナル・ディレクター、アイリーン・ニッケイン氏は「より洗練されたカリナン・シリーズⅡをアジア太平洋地域で最も重要な試乗のひとつである日本で披露できたことを嬉しく思う」と語っていた。
なおカリナン・シリーズⅡでは、若者から人気のあるスポーティな「ブラックバッジシリーズ」も同時発売になるという。
PHOTO/Rolls-Royce Motor Cars、GENROQ
SPECIFICATIONS
ロールス・ロイス・カリナン・シリーズⅡ
ボディサイズ:全長5335×全幅2000×全高1835㎜
ホイールベース:3295㎜
エンジン:V型12気筒DOHC
総排気量:6750cc
最高出力:420kW(571PS)/5000〜5750rpm
最大トルク:850Nm(86.7㎏m)/1600〜4250rpm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:AWD
サスペンション形式:前ダブルウイッシュボーン 後マルチリンク
ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク