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Hennessey Venom F5-M Roadsters
究極のドライビングプレジャーを実現
ヘネシー・スペシャル・ビークルズは、ドライバーにフォーカスしたハイパーカー「ヴェノム F5-M ロードスター」の製造を発表した。ヴェノム F5 ロードスターをベースに、ゲート式6速MTを導入。オープンコクピットによってもたらされるフォーミュラカーのような感覚に、電子的な自動変速でなく、プリミティブな魅力を持つ機械式トランスミッションが組み合わせられた。
リヤミッドに搭載されるのは、最高出力1842PS、最大トルク1617Nmを発揮する、6.6リッターV型8気筒「フューリー」ツインターボエンジン。世界で最もパワフルなMT搭載市販モデルは、12台のみ限定製造され、発表時点で全ての生産枠がソールドアウトしている。
ヘネシー・パフォーマンスのジョン・ヘネシーCEOは、ヘネシー ヴェノム F5-M ロードスターについて次のようにコメントした。
「世界最強のマニュアルミッション搭載モデル、ヴェノム F5 ロードスターを販売できることを嬉しく思います。私たちは常に、MT仕様のヴェノム F5を作りたいと思っていました。このオープントップは、オールドスクールかつ、悪魔的な魅力を持った究極のドライビングプレジャーを実現しています」
「ヴェノム F5のドライビングは、スリルとインスピレーションに満ちた、飽きることのない体験をもたらします。だからこそ、私たちはドライビング感覚をより深く追求し、ダイレクトなフィードバック、サウンド、そしてエンゲージメントを提供するため、あらゆる可能性を追求してきました。ヴェノム F5-M ロードスターが地球上で最も強烈で、没入感のある、エクストリームなドライビング体験を提供できると信じています」
大型ドーサルフィンをリヤに追加
ヘネシーの技術部門を率いるブライアン・ジョーンズは、経験豊富なキャリブレーションチームと協力し、6速マニュアルトランスミッションと新しいギヤ比に合わせて、エンジンをリマップ。最高出力1842PSものパワーを手動でコントロールするなかで、爽快感とより刺激的なドライブフィールを得るため、車両全体のセットアップを最適化した。
ヴェノム F5-M ロードスターのエクステリアにおける唯一の変更点は、ルーフに取り付けられたエアスクープからリヤデッキのトレーリングエッジへと伸びる、全長55インチ(1400mm)の巨大なドーサルフィン。WECに参戦するハイパーカーではお馴染みのドーサルフィンは、高速域において直進安定性を向上させる効果を持つ。
6速MT専用設計のコクピット
コクピットには、アルミニウムとカーボンファイバーで作られたシフトレバーを配置。ドライバーは完璧なポジションでシフトチェンジを行うことが可能となっている。ビレットアルミニウムから削り出されたシフトゲートの先には、シフトレバーが6速マニュアルギヤボックスと物理的接続されており、ヘネシー・スペシャル・ビークルズが徹底的に拘り抜いた、最高レベルのシフトフィールを楽しむことができる。
センターコンソールは、ヴェノム F5-M ロードスター専用のレイアウトを導入。シフトゲートと同じビレットアルミ製キースロット上部には、新形状の水平エアアウトレットが設置された。シフトレバーから流れるように配置されたエアコン・コントロール、ジェット戦闘機からインスパイアされたトグルスイッチも、ヴェノム F5-M ロードスター専用となる。
ヴェノム F5-M ロードスターの価格は265万ドル(約3億7700万円)、発表段階ですべてが販売済みとなっている。エクステリアやコクピットは、それぞれのオーナーが、エクステリアカラーやカーボンファイバー製パーツを自由に組み合わせ、独自の1台を作り上げる予定だ。
全てのヴェノム・シリーズの設計・製造はテキサス州シーリーにあるヘネシー本社ファクトリーで行われており、すでに24台のヴェノム F5 クーペ、ヴェノム F5 ロードスター、ヴェノム F5 レボリューションがデリバリー済み。12台のヴェノム F5-M ロードスターは、30台の製造を予定しているヴェノム F5 ロードスターの生産枠に含まれており、2025年以降に生産が行われるという。