ラディカル「SR10 XXR」「SR3 XXR」2025年モデルが登場

公道を走れるレーシングカー! ラディカル「SR10 XXR」「SR3 XXR」がMY25にアップデート

「ラディカル SR10 XXR」2025年モデルのエクステリア。
ラディカル・モータースポーツは、サーキット専用モデル「SR10 XXR(写真)」と「SR3 XXR」の2025年モデルを発表した。
英国に本拠を置くラディカル・モータースポーツ(Radical Motorsport )は、「SR10 XXR」と「SR3 XXR」に年次改良を実施。安全性、信頼性、パフォーマンスが向上した、2025年モデルとして発表した。すべてのアップグレードは既存ユーザーにも適用される。

Radical SR10 XXR MY25

多彩なビスポークカラーを導入

「ラディカル SR10 XXR」2025年モデルのエクステリア。
今回公開された2025年モデルは、新たに導入されたビスポークカラーの「デイトナグリーン」をチョイス。カスタマーは複数のカラーを組み合わせた独自のリバリーをオーダーすることもできる。

ラディカル・モータースポーツは、2025年モデル(MY25)の「SR10 XXR」と「SR3 XXR」に多数のアップグレードを実施。いくつかの新機能とオプションが含まれながら、価格は2024年モデルから据え置かれることになった。

今回公開された、SR10 XXR MY25は、新たなにオプションとして導入されたビスポークカラーの「デイトナグリーン(Daytona Green)」をチョイス。カスタマーは世界に1台の特別なカラーを選べるだけでなく、軽量ブレードホイールをボディカラーに合わせてペイントすることも可能。コクピットは、数種類の異なるカラーハーネスからボディカラーに合わせてコーディネートすることもできる。

英国ケンブリッジシャー州のラディカル本社ファクトリーでは、生産チームがオプションリストのすべての項目をチェックし、1台ずつ製造を行う。本社ファクトリーにおいて車両が完成し、品質検査が完了すると、最終目的地に発送される前に写真撮影も実施される。

軽量カーボンファイバー・シングルシート

「ラディカル SR10 XXR」2025年モデルのコクピット。
2025年モデルから、安全性を大幅に向上させた「カーボンファイバー・シングルシート」を導入。自社開発された専用シートは、従来のGRP製よりも強度が高く、大幅な軽量化も実現している。

今回、安全性の向上を目的に、SR3 XXRとSR10 XXRの両モデルに新しいシートオプションが導入された。ラディカル・モータースポーツの研究開発チームは、カスタマーからの様々なフィードバックに応え、完全に刷新されたカーボンファイバー・シングルシートを自社設計。これは主に米国市場からの要望に応える形で実用化された。 

この新しいプリプレグド・カーボンファイバー製シートは、一体型ラップアラウンドヘッドレストを備え、従来のGRP製よりも強度が高く軽量。カーボンファイバー・シングルシートは、左ハンドル、右ハンドル、センターハンドルの構成で装着することが可能だ。

車内でのドライバーコーチングや、パッセンジャーとのエキサイティングな同乗走行を求めるユーザーには、ツインシート仕様もラインナップ。ツインシートに合わせたケブラーインサートに、より強固なシートマウントとブラケットを採用したことで、パッセンジャーの安全性が大幅に向上した。

すべてのシートオプションには、新たに改良された専用ハーネスを採用。ドライバーの快適性を向上させるとともに、4色のカラーバリエーションをラインナップすることで、さらなるパーソナライゼーションにも対応する。

荷重バランスが改善した新型サイドポッド

「ラディカル SR10 XXR」2025年モデルのエクステリア。
エアロダイナミクスの向上を目的に新設計されたサイドポッドを導入。これによりフロントアクスル周辺の荷重バランスが2.5%も改善することになった。

「SR10 XXR」は、サーキットにおいてラップタイムをコンマ単位で縮めることを目的に、2025年モデルからサイドポッド形状を変更。新たなサイドポッド形状に関しては、サーキットで得た様々なフィードバックを考慮しつつ、エアロダイナミクスに関する広範なエンジニアリング知識が活用されることになった。

その結果、フロントアクスルへの荷重バランスが2.5%改善。これは258km/hでの走行時に、11.5%ものフロント荷重増に相当し、高速コーナーでのアンダーステアとタイヤの磨耗を大幅に減少させることが可能になった。同様に、ステアリングラックのギヤ比を1.43:1から1.71:1に変更することで、ドライバーの疲労が軽減され、快適性とドライビングプレジャーも向上している。

SR10 XXRに採用された新型の軽量フライホイールとクラッチは、素早いブリップレスポンスとスムーズなシフトダウンを実現。その結果、リヤアクスルのシフトロックが減少したという。

今回、ラディカル・モータースポーツは、すでに高評価を得ている信頼性をさらに向上させるべく、先進的なコンピュータモデリングを使用。潜在的な弱点領域を検証し、パーツの実装前に仮想環境と実環境の両方で修正を行った。

例えば、SR10 XXRのベルハウジングは、シミュレーションによる応力試験に基づいて再設計され、クラックが発生する可能性を大幅に低減。同様にカーボンファイバー製フロントスプリッターをリバースエンジニアリングし、2025年モデルからは新しい製造技術と航空宇宙グレードのエポキシ樹脂を導入した。これにより、従来品よりも耐久性が高く、より優れた装着性を実現している。

ラディカル・モータースポーツは、エントリー用レーシングカー「SR1 XXR」を発表。2023年夏以降に生産が開始される。

ラディカルのエントリーモデル「SR1」が第5世代パワーユニットにアップデートで「SR1 XXR」に進化

英国に本拠を置くラディカル・モータースポーツ(Radical Motorsport )は、エントリーモデル「SR1」に大規模なアップデートを実施。SR3とSR10に続き、SR1も車名に「XXR」が追加された。SR1 XXRの受注はすでにスタートしており、2023年夏以降に生産が開始される予定だ。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…